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アラフィフからのプログラミング!デジタルの海にダイブした私のリアルな体験#1

 タイトルにあるとおり、私はアラフィフになって初めてプログラミングなるものを始めました。今日はそれ以前、つまりプログラミングをする前の状況を少しお伝えさせてください。


都合のいい社員

 私は、2011年にある非営利組織で派遣社員として働き始め、翌年末頃に正規職員に登用されました。組織内では「仕事さばきがよい」と言われる、事務処理能力高めの「組織にとって都合の良い職員」でした。こういう人は、どこかの部署の仕事が回っていない、となると複数部署の業務を兼務させられがちですが、私も例にもれず兼務をして(させられて)いました。
 しかし、後輩の指導はうまくできず、仕事が滞ったらすべて引き受けるのがよい先輩だと思い込んでいたため、残業に次ぐ残業で一人異常なまでのイライラを募らせる日々でした。この状況があまりにも辛く、先輩や上司に相談しましたが「業務量や残業が多くて死んだ人は(うちの組織では)いない」という一言で片づけられ、状況が変わることはありませんでした。そんな時、後輩がよそで「仕事がこんなに楽だったなんて」と言っていたということを人づてに聞き、怒り心頭。休日出勤→海外出張→休日国内出張が続き、ある朝ベッドで起きられなくなっていました。2019年11月のことです。

8か月の休職を経て復職

 この時から2020年7月まで、8か月ほど休職をしていました。休職中にはとにかく職場のことは忘れ、自分のやりたいことをやりたいようにしていました。この時のことはいつか書こうと思いますが、例えばずっと行きたいと思っていたところを旅行したりもしました。
 翌年7月、私は職場に復帰しましたが、もとの部署(2部署兼務)には戻れないということで別の部署に異動となりました。新しい部署には後輩はおらず、私は新人でもないのにデータのコピー&ペースト(コピペ)といった単純作業や上司や先輩の下働き雑務が回ってくるという環境でした。私は相変わらず「仕事さばきがよい便利な人」だったので、そうした作業や雑務をサクサク終わらせることに注力していました。
 しかし、2020年は皆さんご存じの通り世界中でCOVIT-19が蔓延し、日本でもリモートワークが広まった年でした。これは私にとってラッキーとしか言いようのない状況で、私は最大限在宅での勤務をさせてもらうようにしていました。

絶望的なコピー&ペースト作業

 この新しい部署の仕事は、比較的若めの前任者から引き継いだのですが、そのメイン業務は関連業界の決算短信や政府が公表する統計、アンケート結果の整理といったExcelのコピペに加え、議員の発言の文字起こしと要約、会議の出欠の整理と議事録の作成など、今となって考えれば人がやるべきでないことばかりです。しかし、この組織ではどの部署でも同じで、たとえ勤続10年であっても部署で最も勤続年数が短かければこうした雑用が押し付けられることが慣習となっていましたし、当然こうした仕事が効率化されたり省力化されたりすることはなく、むしろ時が経つにつれ量が増え複雑になっていました。構造的にただ長く在籍し、自分よりも在籍年数の短い人が同じ部署に配置されるのを待つことしか雑用から抜け出す方法がないこの状況は、おそらく何十年も変わっていないと思います。

VBAとの出会い

 「ここにいる限り永遠にコピペ作業から抜けられない」「なぜ新人でもないのに部署異動したら下働きと雑用ばかりやらされるのか」「毎月毎月何時間もこんな単純作業イヤすぎる!」と思い、必死でこうした作業を短時間で済ませる方法を探し始めました。そんなある日、本屋さんのExcelコーナーで目に留まったのが「4時間のエクセル仕事は20秒で終わる」という本でした。ノンプログラマーの現役GAFA部長のノウハウを大公開、と書かれている表紙に吸い寄せられていきました。ページをめくると「『2500行のデータを見やすいように1行おきに空白行を入れて』という命令が来たとします。これを右クリック→挿入でおこなったら、休みなしでも4時間。でもマクロを使えばワンクリックでたった20秒で終わります!」と書かれており、「これだ!これしかない!」と迷わず購入しました。2020年の12月のことです。


2020年末頃の私


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