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イブキちゃんの聖書入門

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クリスチャン女子大生、イブキちゃんを取り巻く日常のお話です。 また聖書の内容について解説していますので、漫画、聖書にご興味のある方は是非ご一読ください!
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イブキちゃんの聖書入門#87 「聖書的終末論⑦第二神殿崩壊の預言(後編)」

イブキちゃんの聖書入門#87 「聖書的終末論⑦第二神殿崩壊の預言(後編)」

☆前回までで、「神のご計画の中心は常にイスラエル民族であり、聖書的終末論を考える際に、2,000年前に犯した当時のユダヤ人のメシア拒否の罪と、それに続く紀元70年のエルサレム陥落という出来事から出発する必要がある」という主旨のことを書きました。

新約聖書にはイエス・キリストの地上生涯における働きを記した4つの福音書(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)が残されていますが、「ヨハネの福音書」以外の3つの

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イブキちゃんの聖書入門#86 「聖書的終末論⑥第二神殿崩壊の預言(中編)」

イブキちゃんの聖書入門#86 「聖書的終末論⑥第二神殿崩壊の預言(中編)」

※前回(#85「聖書的終末論⑤第二神殿崩壊の預言(前編)」)の続きです。

☆聖書の神がこの世界に対して計画されている「神のタイムテーブル」の中心は、常にユダヤ民族(イスラエル民族)です。

神は今から約4,000年前にアブラハムという一人の人物を選び出し、彼とその子孫、つまりイスラエル民族と5つの契約を結ばれました。

その契約に従って神はイスラエル民族を取り扱い、またイスラエルを取り巻く全世界

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イブキちゃんの聖書入門#85 「聖書的終末論⑤第二神殿崩壊の預言(前編)」

イブキちゃんの聖書入門#85 「聖書的終末論⑤第二神殿崩壊の預言(前編)」

⭐︎前回では神はイスラエル民族と5つの契約を結び、その契約にある約束の故に神はイスラエルを守られる、という旨の説明を致しました。

また「契約による守り」があるのと同時に、神はイスラエルが「神を世の中に証明するのに相応しい民族」となるように訓練される、つまりイスラエルが民族的に不信仰なことを犯せば、その不信仰相応の「懲らしめ」を与えられる、ということについても言及致しました。

その「不信仰相応の

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イブキちゃんの聖書入門#84 「聖書的終末論④神の民イスラエル(後編)」

イブキちゃんの聖書入門#84 「聖書的終末論④神の民イスラエル(後編)」

※前回(#83「聖書的終末論③神の民イスラエル(前編)」)の続きです。

☆イスラエルを取り巻く状況を考える際に、クリスチャンとして神に敵対する霊的な存在、…つまり、悪魔、悪霊の存在を無視することは出来ません。

悪魔、悪霊はリアルな存在であり、彼らの活動のモチベーションは「神のご計画を破壊すること」です。

その為に、彼らは神の、イスラエル民族に対して結ばれた約束が実現しないように動き回ります。

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イブキちゃんの聖書入門#83 「聖書的終末論③神の民イスラエル(前編)」

イブキちゃんの聖書入門#83 「聖書的終末論③神の民イスラエル(前編)」

☆昔々、聖書の神の存在を疑うとある国の王様が、神学者の一人にこのような質問をしました。

「私に神が存在する証拠を見せてくれ」。

するとその神学者は王宮で働く一人のユダヤ人を指さし、「彼の存在が聖書の神が真実であることを証明しています」と答えました。

☆この話は実に、聖書の内容が哲学や神話などではなく、リアリティのある歴史であることを端的に表わしているものだと思います。

創造主なる神はアブラ

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イブキちゃんの聖書入門#82 「聖書的終末論②預言の意味(後編)」

イブキちゃんの聖書入門#82 「聖書的終末論②預言の意味(後編)」

※前回(#81「聖書的終末論①預言の意味(前編)」)の続きです。

☆世間一般的には、イエス・キリストは「キリスト教の開祖である」と思われている節があります。

しかし、キリストは「キリスト教」という新しい宗教を創設し、広めたのではありません。

キリストは、人として受肉した三位一体の神の第二位格の神、「子なる神」として、旧約聖書(ヘブライ語聖書)が与えられたイスラエルの民に対して、ご自身こそが彼

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イブキちゃんの聖書入門#81 「聖書的終末論①預言の意味(前編)」

イブキちゃんの聖書入門#81 「聖書的終末論①預言の意味(前編)」

☆毎週当コンテンツ『イブキちゃんの聖書入門』に目を通して下さり感謝致します。

文章を書くのは決して得意ではない私がこのように続けて来られているのは、ひとえに支えて下さる読者様のお陰であり、何よりも創造主である聖書の神様の導きです。

引き続き、本年も宜しくお願い致します。

☆さて、前回は新年のご挨拶と共に、地震のことと絡めて「聖書が終末時代について何を語っているのか」についての導入部分(プロロ

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イブキちゃんの聖書入門#80 「2024年の始まりに:聖書的終末論プロローグ」

イブキちゃんの聖書入門#80 「2024年の始まりに:聖書的終末論プロローグ」

☆新年明けましておめでとうございます。

先ずは1月1日に起こった「令和6年能登半島地震」に際し、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

1月1日当日、私の携帯電話からJアラートが鳴り響いた時、私は自宅から遠く離れた長野県菅平にて、同じクリスチャンの方々と一緒に、2泊3日の冬季バイブルキャンプ(聖書の学び会)に向けての準備に取り掛かっておりました。

Jアラートが止むと同時に、通常の揺れと

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イブキちゃんの聖書入門#79 「一年の終わりに」

イブキちゃんの聖書入門#79 「一年の終わりに」

☆2023年が間もなく終わろうとしています。

今年一年間、私はほぼ毎週、この『イブキちゃんの聖書入門』をnoteにアップして来ましたが、根気のない私がそのように続けて来られているのも全て、応援してくださっておられる読者様の応援の賜物であり、何よりもイエス・キリストの父なる神様の恵みです。

私事ではありますが、振り返れば、この2023年は個人事業主として測量事務所を立ち上げ、仕事環境、生活環境が

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イブキちゃんの聖書入門#78 「本当のクリスマス(後編)」

イブキちゃんの聖書入門#78 「本当のクリスマス(後編)」

※前回(#77「本当のクリスマス(前編)」)の続きです。

☆クリスマスシーズンになると、いわゆる「キリスト教国」ではない日本でも、当たり前のように街中がクリスマスムードに染まります。

ショッピングモールに行けば、『ジングルベル』や『あわてんぼうのサンタクロース』などのクリスマスソングが館内に響き渡り、クリスマスらしい電飾で人々を包み込みます。

私はクリスチャンではない時から、見える世界がクリ

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イブキちゃんの聖書入門#77 「本当のクリスマス(前編)」

イブキちゃんの聖書入門#77 「本当のクリスマス(前編)」

☆クリスチャンになってまだ間もなかった頃、アメリカ人宣教師のお宅のクリスマス会に呼ばれて『A Charlie Brown Christmas(邦題:スヌーピーのメリークリスマス)』というアニメを鑑賞したことがあります。

詳細はうろ覚えですが、仲間たちがクリスマスをただのパーティとして捉えていて、「それは違うだろ」と憂鬱な気分になっていたチャーリー・ブラウンが、クリスマスの本当の意味を考える、とい

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イブキちゃんの聖書入門#76 「安らぎの詩篇(後後編)」

イブキちゃんの聖書入門#76 「安らぎの詩篇(後後編)」

※前回(#75「安らぎの詩篇(後前編)」)の続きです。

☆前回は敵に囲まれた戦場の只中においても、神は平和と平安の体現とも言える「和解の食卓」を用意して下さることを説明しました。

(この「和解の食卓」には、第一義的には「神と罪人との和解」の意味が込められています)。

今回はこの「安らぎの詩篇 第23篇」シリーズの最後ということで、作者であるダビデが残した「第23篇の結論」を見て行きたいと思い

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イブキちゃんの聖書入門#75 「安らぎの詩篇(後前編)」

イブキちゃんの聖書入門#75 「安らぎの詩篇(後前編)」

※前回(#74「安らぎの詩篇(中後編)」)の続きです。

☆前回までは、この詩篇の作者であるダビデは神(ヤハウェ)を「羊飼い」に、そして自分自身はその「羊」に見立て、例え「緑の牧場」でも、また「死の陰の谷」であっても、そこには圧倒的な平安と祝福があることを解説致しました。

今回はそこから場面は一気に変わり、戦い(戦場)の真っ只中にダビデは自身を配置しています。

☆ダビデは初代イスラエルの王であ

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イブキちゃんの聖書入門#74 「安らぎの詩篇(中後編)」

イブキちゃんの聖書入門#74 「安らぎの詩篇(中後編)」

※前回(#73「安らぎの詩篇(中前編)」)の続きです。

☆中東の文化では指導者のことを「羊飼い」と喩えることはよくあることだとされています。

それでもダビデが自身の造り主である神を「私の羊飼い」と呼ぶ時、そこには彼が幼き日より築き上げて来た神との全人的な信頼、それに伴う平安、喜びが豊かに含蓄されているように思えます。

☆後半の4節から、ダビデの神への呼び掛けは「主(ヤハウェ)」(יְהֹוָ

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