佐藤志敦@推し活翻訳家

翻訳は推し活。はじめまして、佐藤志敦です。外国の児童書が好きすぎて、自分のために訳すと…

佐藤志敦@推し活翻訳家

翻訳は推し活。はじめまして、佐藤志敦です。外国の児童書が好きすぎて、自分のために訳すというディープな趣味にひたっていたら、なんとホントに本になりました。まさに推し活冥利。でも、お気に入りの作品は尽きない…ということで、月に1,2回、ゆるーく未訳の児童書などを紹介していきます。

マガジン

  • キラン・ミルウッド・ハーグレイブさんの作品

    独特の世界観で読者を魅了するキラン・ミルウッド・ハーグレイブさんの作品を順次紹介しています。

  • ニール・ゲイマンさんの作品

    グッド・オーメンズやスターダストなどの映像作品でもおなじみの作家さんで、SFや絵本をはじめ幅広いジャンルの作品を発表しています。わたしはちょっと不思議な雰囲気の作風がお気に入り。

  • ソフィー・アンダーソンさんの作品

    ロシアやスラブの民話にヒントを得た作品を多く発表している作家さんです。

  • ロンドン・ロイヤル・ラビット隊シリーズ(全4巻)

    ちびウサギのシャイロが、バッキンガム宮殿の地下に秘密基地を構える「ロンドン・ロイヤル・ラビット隊」に迎えられて大活躍。イギリスの子どもたちに大人気のシリースを順次紹介しています。

最近の記事

  • 固定された記事

【推し活翻訳・番外編】地図と星座の少女、原題 The Girl of Ink & Stars

はじめに:バリー・カニンガム氏から読者へのメッセージ こんにちは。お読みいただきありがとうございます! さて、これまでnoteでは、未訳(と思われる)作品を紹介してきましたが、本作は、たくさんの方々のお力添えで「推し活」が実り、晴れて邦訳が出版されています。世界20か国以上で翻訳出版され、50万部読まれる話題作で、原書出版社のオーナー兼総編集長バリー・カニンガム氏は、あの「ハリー・ポッター」第1作を世に出した児童書の目利きです。 そのカニンガム氏が、出版に際して本に

    • 推し活翻訳19冊目。The Last Chance Hotel、勝手に邦題「ラストチャンスホテル」

      原題:The Last Chance Hotel 原作者:Nicki Thornton 勝手に邦題:ラストチャンスホテル 概要と感想 ラストチャンスホテルへようこそ。 本日のお客さま。 一号室:トーパ・タロミウス博士     VIP、ラズベリーのアレルギーあり 二号室:ペネロープ・パパースプーク教授     朝は、小鳥のさえずりで目ざめたい 三号室:グロリア・トラウトビーン     宿題をやるための小さな机、パパースプーク教授の続き部屋 四号室:ダリン

      • きょう届いた本。お母さんの死で心の傷を負った少年が、巣から落ちてしまったミサゴのひなを育てるうちに、前を向く勇気を取りもどすお話のよう。装画の朝焼けが美しい舞台は湖水地方。たくさんの野鳥も出てきそうですっごく楽しみなのに、仕事が一段落するまでちょっとおあずけです。ぐすん。

        • 推し活翻訳18冊目。The Letter with the Golden Stamp、勝手に邦題「金色の切手の手紙」

          原題:The Letter with the Golden Stamp 原作者:Onjali Q. Raúf 勝手に邦題:金色の切手の手紙 概要と感想 いままで、本物の警察署なんか見たことがなかった。ふるさとのスウォンジーにある暗くて空っぽに見える建物と、テレビドラマに出てくるやつのほかは。それに、ここにはドラマみたいに大声で怒鳴りあうとか、逃げまわって涙にぬれた顔や泥だらけの手をしている人はいない——ロイヤル・メールの収集袋をつかんだままの、いまのわたしみたいに。

        • 固定された記事

        【推し活翻訳・番外編】地図と星座の少女、原題 The Girl of Ink & Stars

        • 推し活翻訳19冊目。The Last Chance Hotel、勝手に邦題「ラストチャンスホテル」

        • きょう届いた本。お母さんの死で心の傷を負った少年が、巣から落ちてしまったミサゴのひなを育てるうちに、前を向く勇気を取りもどすお話のよう。装画の朝焼けが美しい舞台は湖水地方。たくさんの野鳥も出てきそうですっごく楽しみなのに、仕事が一段落するまでちょっとおあずけです。ぐすん。

        • 推し活翻訳18冊目。The Letter with the Golden Stamp、勝手に邦題「金色の切手の手紙」

        マガジン

        • キラン・ミルウッド・ハーグレイブさんの作品
          3本
        • ニール・ゲイマンさんの作品
          2本
        • ソフィー・アンダーソンさんの作品
          2本
        • ロンドン・ロイヤル・ラビット隊シリーズ(全4巻)
          2本

        記事

          推し活翻訳17冊目。The Final Year、勝手に邦題「ぼくらはつばさ」

          原題:The Final Year 原作者:マット・グッドフェロウ 絵:ジョー・トッド・スタントン 勝手に邦題:ぼくらはつばさ 概要と感想 ネイトは10歳、5年生最後の週を迎えています。お母さんと、頭が良くて人気者の8歳の弟ジャックス、スパイダーマンが大好きな4歳の弟ディランの4人家族です。 ネイトのお父さんは、辛い過去から必死で逃れようとしていたお母さんを救ったのですが、17歳だったお母さんが妊娠したと知ると怖くなって姿を消しました。二人とも若すぎたから。キリス

          推し活翻訳17冊目。The Final Year、勝手に邦題「ぼくらはつばさ」

          現代のセントジェームズ宮殿には、王族以外にキーパーと呼ばれる幽霊やドラゴンやフェアリーの管理担当者が暮らしてる。もちろん、そういうお伽話に出てくるような生きもの?たちも。宮殿にゴースト・キーパーとして迎え入れられジャックの運命は。挿絵もチャンセラー。この人ほんと長編好きだよね。

          現代のセントジェームズ宮殿には、王族以外にキーパーと呼ばれる幽霊やドラゴンやフェアリーの管理担当者が暮らしてる。もちろん、そういうお伽話に出てくるような生きもの?たちも。宮殿にゴースト・キーパーとして迎え入れられジャックの運命は。挿絵もチャンセラー。この人ほんと長編好きだよね。

          推し活翻訳16冊目。In the Shadow of the Wolf Queen、勝手に邦題「ウルフクイーンの影に抱かれて」

          原題:Geomancer Book 1 In the Shadow of the Wolf Queen 原作者:Kiran Millwood Hargrave 勝手に邦題:大地の魔法シリーズ 第1巻 ウルフクイーンの影に抱かれて 概要と感想 こわれた船で築いた城で、ウルフクイーンが槍を研ぐ。 かつては砦だった一族の屋敷に、賊軍の長が妻を葬る。 山々のあいまで、いにしえの少女が蜘蛛の巣がかかった片目をひらく。 大地の調べはもう始まっている。さあ、備えよ。 イソルダ

          推し活翻訳16冊目。In the Shadow of the Wolf Queen、勝手に邦題「ウルフクイーンの影に抱かれて」

          きょう届いた本。 ずーっと気になってたけど、ヴァースノベルなので邦訳が出るのを待つつもりでいた。詩は、ちゃんと読めているかどうか自信がないので。 でも、結局待ちきれなかった…。 挿し絵も可愛くて楽しみ💓

          きょう届いた本。 ずーっと気になってたけど、ヴァースノベルなので邦訳が出るのを待つつもりでいた。詩は、ちゃんと読めているかどうか自信がないので。 でも、結局待ちきれなかった…。 挿し絵も可愛くて楽しみ💓

          推し活翻訳15冊目。Pablo Neruda Book of Questions Selections、勝手に邦題「ねえ どうして?」

          原題:Pablo Neruda Book of Questions Selections/Libro de las Preguntas Selecciones 絵:Paloma Valdivia 英訳:Sara Lissa Paulson 勝手に邦題:ねえ どうして? 概要と感想: 青が うまれたとき よろこびに さけんだのはだれ?   きえねす ぐりたろん で あれぐりあ   くわんど なしお える ころら あずーる? のりすてられた じてんしゃは どう

          推し活翻訳15冊目。Pablo Neruda Book of Questions Selections、勝手に邦題「ねえ どうして?」

          「地図と星座の少女」紹介記事、スキ💓100個達成❣読んでくださった方、応援くださった方、本当にありがとうございます😊 夏休みの読書にもおススメの、骨太な冒険ファンタジーです。紹介記事を読んで気になったらぜひ! https://note.com/oshikatuhonyaku/n/nf17a6cd9dbdb

          「地図と星座の少女」紹介記事、スキ💓100個達成❣読んでくださった方、応援くださった方、本当にありがとうございます😊 夏休みの読書にもおススメの、骨太な冒険ファンタジーです。紹介記事を読んで気になったらぜひ! https://note.com/oshikatuhonyaku/n/nf17a6cd9dbdb

          推し活翻訳14冊目。The Sleeper and The Spindle、勝手に邦題「ねむり姫と糸車」

          原題:The Sleeper and the Spindle 原作者:文 Neil Gaiman、絵 Chris Riddell 勝手に邦題:ねむり姫と糸車 概要と感想 クイーンが治めるカンスレール国と隣のドリマール国のあいだには、鳥さえ飛び越えられない高い高い山脈が連なっています。山越えのルートを見つけられれば、ドリマールの絹やカンスレールの赤ワインで一儲けできるはずと、どちらの国の商人たちも思っているのですが。 そんな人間たちを尻目に3人の小人が地下を進み、ニ

          推し活翻訳14冊目。The Sleeper and The Spindle、勝手に邦題「ねむり姫と糸車」

          推し活翻訳13冊目。The Royal Rabbits of London Escape from the Tower、勝手に邦題「ロンドン・ロイヤル・ラビット隊2 シャイロの大脱出」

          原題:The Royal Rabbits of London - Escape from the Tower 原作者:Santa Montefiore, Simon Sebag Montefiore 勝手に邦題:ロンドン・ロイヤル・ラビット隊2 シャイロの大脱出 この作品は、下記で紹介したシリーズの2作目です。主なキャラクターが確認できますので、気になる方はまずこちらから! 概要と感想 「生きることは冒険だ。この世に不可能なことなどない。やる気と運、新鮮なニンジンと

          推し活翻訳13冊目。The Royal Rabbits of London Escape from the Tower、勝手に邦題「ロンドン・ロイヤル・ラビット隊2 シャイロの大脱出」

          今日、届いた本。舞台はニュージーランドだが、スコットランドの水妖魔ケルピーが登場する。「キャサリン・ランデル、キラン・ミルウッド・ハーグレイブのファンにお勧めのファンタジー冒険物語」と聞いては外せない。冒頭から男の子が失踪するなどダークな雰囲気が漂う。エスター・グレン賞候補作品。

          今日、届いた本。舞台はニュージーランドだが、スコットランドの水妖魔ケルピーが登場する。「キャサリン・ランデル、キラン・ミルウッド・ハーグレイブのファンにお勧めのファンタジー冒険物語」と聞いては外せない。冒頭から男の子が失踪するなどダークな雰囲気が漂う。エスター・グレン賞候補作品。

          【推し活翻訳・番外編】ご紹介いただきました!『地図と星座の少女』

          真帆 沁*MAHO Shin さんが、「地図と星座の少女』を紹介して下さいました。 作品の世界観を伝え、その向こうにあるものをそっと指し示してくれる言葉の数々が心にしみわたります。 お読みいただいた方も、そうでない方も、ぜひ、こちらの記事をとおして、作品世界に触れてみてください!

          【推し活翻訳・番外編】ご紹介いただきました!『地図と星座の少女』

          推し活翻訳12冊目。The Snow Girl、勝手に邦題「スノーガール」

          原題:The Snow Girl 原作者:Sophie Anderson 勝手に邦題:スノーガール 概要と感想 ターシャと両親は、3か月前、南の海辺の町から、自然豊かな山あいのおじいちゃんの家に引っ越してきました。体調を崩したおじいちゃんから、もうひとりでは農場を切り盛りできなという手紙が届いたためです。 お隣は、牧場をいくつかはさんだ場所。ほら、ちらつく雪の向こうに、自分と同い年くらいのクララが、友だちのミカと遊んでいるのが見えます。でも、ターシャは訪ねていこうと

          推し活翻訳12冊目。The Snow Girl、勝手に邦題「スノーガール」

          写真展「星野道夫 悠久の時を旅する」に行ってきました。胸を揺さぶられる作品ばかりでした。 推し活翻訳6冊目で紹介した「Island」の舞台、ハーシェル島は、星野さんが活躍したフィールドにいろんな意味で近いため、作品の世界観にまた少し近づけた気がしました。

          写真展「星野道夫 悠久の時を旅する」に行ってきました。胸を揺さぶられる作品ばかりでした。 推し活翻訳6冊目で紹介した「Island」の舞台、ハーシェル島は、星野さんが活躍したフィールドにいろんな意味で近いため、作品の世界観にまた少し近づけた気がしました。