テオ

ただいま^^ ちょっと旅に出ていました。テオです。 おかわりありませんか?季節がずいぶ…

テオ

ただいま^^ ちょっと旅に出ていました。テオです。 おかわりありませんか?季節がずいぶん変わっていておどろきました。 だけどここから見える景色が変わらなくてよかった。ちゃんとあなたが見えるから。 ほんの少し遠くに行って見たこと、聞いたこと、感じたこともnoteしますね。

マガジン

  • 陽だまり

    stand.fmやXに投稿しているblogのマガジンです。体験を通して感じたことを綴ります。

  • 詩の世界

    こころの世界。ことばをつむぐとき何かがうまれる。不思議を感じる。 新しい道になるのかもしれない。すべて君にささげたい。テオ

  • アナザースカイ/もうひとつの空

    アナザースカイ/もうひとつの空 出会い、巡る思いを空にうつす。違う表情で見えてくる雲、光。どれも美しい。大切な人、もの、こと全部書いてみたい。 空(心)の表情を回想するマガジン。

最近の記事

チーズの穴

九月のバカンスを終えて、初めて街に出た。二週間ぶり。すっかり秋の風。肌寒い。 十月末にハロウィンを迎えると、日本との時差は八時間になる。時計の針を一時間戻さないといけない。これが冬時間、冬の始まりだ。 渡欧して一年と半年が過ぎた。 二回目の秋はなぜか心地よい気分。透明な空気が、遠慮なく体をすりぬけていく。 ふりかえると、昨年の一年間は病気との闘いだった。健康こそがとりえだった人生に、まるで強制終了。レッドカードをいきなり出され、退場を言いわたされた気分だった。見た目には元

    • 光の屈折と心模様

      プリズムを見ている。  ガラスのかたまりを通ると、透明な光の正体は、あからさまに虹色に屈折して、心には別世界が広がっていく。 スペクトルの淡さに、魅せられて、曖昧な夢をみている。 心の中のゼンマイ仕掛けの時計を巻き戻し、そっと触れて見る。 遠すぎて届かなかっただけでなく、まぼろしとなって目の前にあらわれ続けた、唯一の美しい瞬間なのだ。 数分間。 愛情に包まれ、つかのまのひとときに身をまかせても、だれからも叱られることはない。 田舎の夜空は、明るい月と満天の星。淡い

      • 「完璧な情景」

        「完璧な情景」 コットちゃん、というあだ名をつけたら、ことのほか喜んでくれた。 今年の春ころSNSで知り合ったオハリコットさんという女性は、X"(旧Twitter)、stand.fmでフランスのリモージュの街から配信をしている、テキスタイルのプロフェッショナル。 日本語では「お針子」→「おはりこ」→「オハリコ」→オハリコット(フランス語っぽくoharicot)としたそう。X(旧Twitter)に挙げている記事は毎回、いいねを押したくなるほど目にとまり、心にやきつく。

        • ベルリンまでの小旅行

          朝五時、出発の日と同じ雨。 十度前後の気温。肌寒いはずの雨は心地よく、空を見あげる。 九月二十七日の深夜零時にベルリンを出た夜行バスは、小雨まじりの夜の道を何時間も走った。 陸路でどこへでも行けるヨーロッパ。バスでの旅は慣れているはずなのに一睡もできなかった。この一日が、つかのまの夢のように思えたから。 バスは何度か赤信号で止まった。 信号の後は、しばらく走行がゆっくりになる。その同じ速さで、頭の中に一つずつ浮かんでくることに思いを巡らす。 ベルリンは、ニュルンベルク

        チーズの穴

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        記事

          いつだって

          https://kakuyomu.jp/works/16818093085274184672/episodes/16818093085300568176 この薔薇は、ローマにいる時見つけました^^ うつくしくて、かわいくて、思わずシャッターをきりました。 今朝、こんな詩にしてみました。テオ

          いつだって

          「近況ノート」なるもの

          カクヨムのサイトで詩を書きはじめた。 登録は昨年12月頃。今まで無投稿だったのは、実を言うと使い方がわからなかった。 サイトからのお知らせやトピックの多くがアニメのせいで、場違いかと思って、入り口に立っている状態だった。 私は詩を書くのが好きだから、宮沢賢治や八木重吉にもふれてみたい。ひとり静かに本を読み、詩の世界に没頭し、残りの人生は、気候の良い孤島で黙々と詩を書く…夢を見ている。 数日前、ふとカレンダーを見ると九月十八日は魚座で満月。月は各星座をめぐり、エネルギーを地

          「近況ノート」なるもの

          まだ冬の空

          まだ冬の空

          百万回のさようなら

          降りしきる雨の中の 激しいだけの音と 身体中が痛いほどの威力に 押しつぶされて 前が見えない きっと手を伸ばせば 指先に君がいて 触れることができるのに 僕はしなかった この痛さを 覚えている 雨が降ると 蘇るのは 君の横顔 もう終わりにしないか 百万回のさようなら 死んでも死ねない 雨が 蘇らせてしまうから 20240806teo ーーーーー ひと月前に書いた詩です。👀 この時はこんな気持ちだったのです。雨に反応したセンサーみたいに、指がかってに動きました。

          百万回のさようなら

          もう一つ、はじめました。

          昨日、魚座で満月🌕 きっと満ち足りる、あふれてこぼれる、そんな気持ちになれたのです。 これはこれで、はじめの一歩^^ https://kakuyomu.jp/works/16818093085135991375/episodes/16818093085138488387

          もう一つ、はじめました。

          「旅の余韻」

          旅の余韻を感じるのは、ドイツの気候のせいかもしれない。 あの夏の太陽はどこに消えたのだろう。 ほんの数日のあいだに重ね着をして、ブーツを履いて、ニット帽をかぶらないと外出できないくらい空気は冷えている。 つかのまの夏、イタリアで味わった至福の時間は夢だったのか、ローマでは夫の叔母さんが寄り添い、ナポリでは義姉のデリアが寄り添ってくれた。 夜寝る前も、朝起きた時も、出かける前も帰宅した時も、抱きしめて両頬にキスをする習慣は、お互いの距離感を縮める。他愛ない話だけれど終わらない

          「旅の余韻」

          空に思う、アナザースカイ

          今朝の空には飛行機雲が残っている。最近、この時間帯では珍しい。ニュルンベルグ飛行場が近いので、いつかはもっと、たくさんの白い道筋が交差していたこともあった。 表情の違う日々の空に思う。 見上げると、思うことがある。 それは心に誰かがぽっと置いていくギフトのようなものであると。 気づくと、そっと置いてあるもの。誰がプレゼントしてくれるのだろう。優しい気持ちになる。 今朝も、なんとなく空の写メをして、朝食の準備のため冷蔵庫に向かい、果物やヨーグルトを取りだした。窓に背を向

          空に思う、アナザースカイ

          「旅の終わりのエモーション」

           旅する日々は、時がゆるやかに流れて行く。まるで起きて見る夢のよう。あわただしい日常に戻りたくない。 九月十日、きれいな夜景を見せたいからと、車を走らせてくれたのは義弟夫婦。二人は中学からの同級生。結婚し、子宝には恵まれなかったけれど、いつみても仲がよく、二人は磁石のようにくっついている。 ポッツオリに住む夫の親族は結束が固い。惜しみなく助け合い、どのようなことも自分のことのように心配する。 私が病気の時も、何度も電話をくれ、もっと近くにいたらすぐに飛んでいけるのに、く

          「旅の終わりのエモーション」

          「ナポリの旅」⑵

          「慕わしき人びと」 九月九日の朝。 起きると豪雨だった。 窓の外の木々は風に揺れ、窓に打ちつける雨音は、マーチの小太鼓のリズム。 明日、病院に行くと義姉が言っていたので、雨が止むよう願う。そのとき後ろにいた義兄が低い声で、「今日の午後には止む」と、つぶやいた。 七十二と、七十歳になる義姉夫婦には二人息子と孫三人。 義兄は役場の職員、義姉は教師をそれぞれ勤めあげ、定年退職した親族の「おさ」。二人から一族の物語をきかせてもらうと、まるでインディアンの酋長家系のようにド

          「ナポリの旅」⑵

          ナポリの旅⑴

          「ポッツオリの月」  九月七日、ローマからナポリに着いた。 中央駅から車で約半時間走ればポッツオリ港に到着する。そこから数分、山手に行く途中の高台に義姉の家がある。 一週間お世話になる義姉に今日までの旅の話をしていた。すっかり日が暮れてしまった。 ベランダに出ると群青色の夜空に細い月が浮かんでいた。 月は慕わしい。 見ているだけで、せつない気持ちが込み上げる。絵を描くのは嫌いじゃないので、ブルーのグラデーションに浮かぶ月を描いてみたい。気分は画伯のつもり。 今宵

          ナポリの旅⑴

          「ローマの思い出」

          二週間の休暇の初めにローマに来た。 一週間、観光すると決めたけれども、前もって考えず、その日その日で、行きたいところに行くという曖昧さ。 それというのも、ほんとうのお目当ては観光より、毎週リモートで語学の交換授業をやりとりしているミケーラさんに会うためでもあった。彼女は契約社員として、コールセンターで働いている二児の母。 初めて会うミケーラさん。カメラ越しの印象よりおおらかで明るい。よく話し、よく笑う。少し短気だが、はっきりものを言い、「隣人」をこよなく愛する人柄。 笑顔

          「ローマの思い出」

          「八月の太陽」

           八月の空はどこまでも青く、地面を照りつける太陽を抱えている。 ニュルンベルグ市の中央駅を上り、少し歩いた所にある広場の真ん中で足を止める。 立ち並ぶ中世以来の古めかしい建物。 どんなに高くても五〜六階建てで、空が見えなくなるような高さのものは見た事がない。暖炉を使う家には煙突もあり、屋根裏部屋の出窓は、一日中眩しい光を反射させている。 きちんと並ぶ尖った屋根越しに見える空には、今も王様がいて、この地を見守り続けているように思える。 ことの成り行きとひと口に言うけれども

          「八月の太陽」