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#坂本龍馬
時代小説『龍馬が月夜に翔んだ』第2話「自由を求めて新天地へ」
龍馬は、日記を書き終えると、そのまま仰向けに寝そべった。
目の前には、黒ずんだむき出しの梁が重くのしかかる。それに輪をかけるように、あたりに醤油の匂いが立ち込めている。狭くて息苦しい。ここに日中居たら気分は晴れない。
後藤(象二郎)は上手く容堂公(山内容堂)を説得出来るだろうか。あの大酒飲みの容堂公にへそを曲げられたら、元の木阿弥になる。小松帯刀は上手く、いごっそうの西郷さんを引っ張りだすこと
時代小説『龍馬が月夜に翔んだ』第1話「やっぱり年上には逆らえない」
お龍、
わしは今、33歳。もうじき、34歳になる。
最も頼りにしている後藤象二郎は30歳。将軍様(徳川慶喜)は31歳。二人ともわしよりも年下じゃ。大政奉還の建白書を後藤に託して将軍様に出したが、どうなるかのう。わしらだけでは、心配じゃき。早く容堂公に京に入ってもろうて、後押ししてもらわんことには心配じゃ。それも、西郷どんが京におらんうちにじゃ。早うせんといけん。
そういえば、西郷どんは40歳