人生、一番大事なのは、可愛げなのかもしれない。
今朝NHKのあさイチで「カスタマーハラスメント」の特集をやっていた。私もパートで普段接客業をしているので、お客様対応でちょっと怖いなと思ったことはある。でもお客様には、その意識がない。お客様にとっては、当たり前のように普通のことなので、「何がカスタマーハラスメント」なのかがわからないだろうし、むしろ、「そんなことぐらいで怒るなよ💢」って感じなのだ。要するに、無意識でやってるから、そこを変えないとどうにもならない。
そんなことを思いながら、スーパーで買い物してると、おじいさんが買い物かごをレジ台に乗せて「おーい!お姉さん!」と叫んでいる。
レジ台には、空の買い物かごが横向きに置かれていた。
それは、「レジ休止中」のサイン。
でも、「レジ休止中」と書かれたPOPが置かれていたわけではなかった。
忙しい時間帯だから、みんな他のレジに並んで問題なく物事は進んでいたのに、おじいさんにはわからないのか、「おーい!お姉さん!」と何度も叫んでいる。
店のスタッフは、チラッとおじいさんを見るけど、近づかない。周りのお客さんたちも、特に店員を呼び止めておじいさんのところへ行くように促す様子もない。
もう、結構何度も同じことをしてるんだ。きっと。
店員さんも初めはちゃんと説明して対応してたはず。だけど、何度言っても効果が無くて、もう諦めちゃったんだと思う。
数回おじいさんの叫び声が続いて、他のお客さんに迷惑だと判断したのか、若い店員さんが、おじいさんのためだけにレジを開けて対応してあげていた。
もし、おじいさんにもう少し謙虚さがあれば。
もし、レジ台にレジ休止中と大きく書かれたPOPが置いてあれば。
もし、おじいさんと一緒に買い物に行ってくれる人がいれば。
色んな「もし」が頭に浮かんでくる。でも、全てが揃っていても、同じことが起こるかもしれない。おじいさんが認知症だったら、きっと、何度説明しても覚えられないかもしれないし。
あ、「見た目」じゃなくて、「態度」がね。
可愛げがあったら、周りの対応ももう少し優しくなるかもしれないなぁと。
何度も同じこと聞かれたら嫌だけど、それでも可愛げがあれば、許せちゃうことも結構あるんじゃないかと。
なんとなくそう思った。