Nobuo Watanabe

1997年以来ライフワークとして、栃木の陸上競技の大会・組織運営にボランティア従事してきた1969年生まれ男性です。これまでの体験や現在の取組などを通じて思うこと・考えることを綴ります(私が所属・関与する組織を代表する意見ではなことをお含みおき願います)。

Nobuo Watanabe

1997年以来ライフワークとして、栃木の陸上競技の大会・組織運営にボランティア従事してきた1969年生まれ男性です。これまでの体験や現在の取組などを通じて思うこと・考えることを綴ります(私が所属・関与する組織を代表する意見ではなことをお含みおき願います)。

最近の記事

全国スポーツ大会の改編;インターハイ

前回の note には、国民スポーツ大会;国スポの改編を望むことについて、記しました。その続きとなります。 高校スポーツの祭典であるインターハイ(全国高等学校総合体育大会)も、変わるべきもののひとつであると考えます。 ここではインターハイ陸上競技に絞り、私が望む姿・形などを記します。 「ハードルの高さを下げて世界標準規格に」、開催費削減と猛暑対策などに向けて「参加規模を減らしてラウンドを少なく・日程短縮を」あるいは「秋の国スポと合併を」などということを書いています。

    • 全国スポーツ大会の改編;国スポについて

      国スポ(国民スポーツ大会・旧「国体」)をはじめ、全国スポーツ大会の在り方について、いくつかに分けて私見を綴りたいと思います。 この記事では、2022とちぎ国体を通じて感じたこと;今後、国スポを継続する上では少なくとも規模縮小と大幅改編を望みたいということを記します。 国スポの廃止論、全国中学の規模縮小日本社会の様々な分野;政治・教育・社会保障・雇用形態などにおいて、戦後から高度成長期の頃、すなわち1945~1970頃に形成された「昭和型」の制度設計が、行き詰まりをみせてい

      • 栃木県陸上競技・種目別レコードリストのこと

        「栃木県陸上競技・種目別レコードリスト」に関することを綴ります。同サービスは、栃木県の陸上競技全登録者のベスト記録を掲載しているものです(小学生・中学校所属の中学生選手を除く/2018年開設)。 経緯栃木では2022年に国体開催を迎えるにあたり、その数年前より当然ながら「機運が高まる」状態となり、各競技団体で様々な企画や取組が進められました。 2017年当時当時、私は栃木陸協で記録情報担当でした。ある役員から「ぜひ、Webで栃木県の登録者全員のベスト記録が表示されるシステ

        • 栃木の公認陸上競技大会を増やしたい

          2024年9月14日土曜日、小山運動公園陸上競技場(小山市向野)で「小山市総合選手権陸上競技大会」が開催されました。地域の中学生が参加主体であり、ほか小学生や一般の方が参加し、400名弱の規模で行われました。 この大会そのものは非公認競技会ですが、現在、小山市の陸上競技組織では「公認競技会の独自開催」をめざし、取り組みを進めています。私は主催関係者からの依頼を受け、大会における記録情報処理業務のサポートと、同市で行う記録会の公認化に向けた支援を手がけています。 ここでは、

          日本DX考;JAAF-STARTのリニューアルに寄せて

          陸上競技の登録システム「JAAF-START」は2023年度にリニューアルされ、会員登録に加えて大会エントリーや料金決済ができるなど、多機能となり生まれ変わりました。 陸上競技の団体・選手を対象として、全国約40万人が利用するサービスです。2024年度の運用が、3月1日から始まりました。 国はDX;デジタルトランスフォーメーションの推進を掲げ、様々な取組を進めています。その目的は「デジタル技術で便利な社会にする」「経済を活性化させる」ことにあるといいます。 しかし、20

          日本DX考;JAAF-STARTのリニューアルに寄せて

          投てき囲い支柱の転倒事故を防ぐ

          この記事では、全国の公共施設等に設置されている、陸上競技場の投てき囲い(円盤投・ハンマー投用)を利用する際の「支柱の転倒防止」について記しています。 そばに居た人だけでなく、おそらく囲いから半径50mくらいの範囲に居た人すべてが、その大きな音に驚いて注目したほどだった。  もし、支柱が倒れた位置に人が居て、頭部に直撃したら間違いなく命を落としていた。あとから思い浮かべるだけも恐ろしく、震えてしまう。 投てき囲い設置の際に「軽微な操作ミス」「立ち位置の誤り」が重なった場合

          投てき囲い支柱の転倒事故を防ぐ

          NANS21V-Web登録サービスのメジャーアップデート

          NISHI社による陸上競技大会エントリーシステム「NANS21V-Web登録サービス」のメジャーアップデートが発表されました。 これまでExcelベースで処理していたものが、ブラウザベースで処理する方式に変わりました。選手の基礎データも、ExcelファイルではなくCSV(≒テキスト)ファイルを扱います。大変画期的なアップデートです(私にとっては「夢の実現」といってよいほどのものです)。 利用環境に制約があった栃木の公認競技場で扱っている記録処理システムは、NISHI社によ

          NANS21V-Web登録サービスのメジャーアップデート

          栃木県郡市町駅伝のこと

          裏方として関わった、2024年1月の「第65回栃木県郡市町対抗駅伝競走特別大会」に関して、感想と意見などをまとめました。65回を数える、伝統の大会。形を変える好機と考えます。 トラックレース積算方式栃木県郡市町対抗駅伝は前回開催の2023年1月、3年振りに公道で実施されました。しかし、2024年1月28日に行われた今回は、コロナ禍で行われていたようなトラックレース積算方式で実施されました。 多方面から伝え聞く内容をまとめると、2024年1月の大会がトラック開催に至った経緯

          栃木県郡市町駅伝のこと

          都道府県陸協における組織情報の公開状況

          この記事は、全都道府県陸協のホームページ上で公開されている、組織情報の公開状況についてまとめたものです。 組織情報をホームページ上で適切に公開することによって、組織の健全性を示すことができ、社会からの信頼を高めることができます。やがては組織体制の改善や事業内容の充実など、組織の成長・発展につながることが期待できます。 リサーチについて各都道府県の陸上競技協会のホームページをリサーチし、2023年12月23日現在における組織情報の公開状況をまとめました。 役員名簿 … 主

          都道府県陸協における組織情報の公開状況

          スポーツと情熱

          この記事では「スポーツと情熱の関わり」「行き過ぎた情熱を抑えること」「より良い未来のスポーツ環境をつくること」について、考えるところを記しました。 人を説得するために必要な3要素古代の哲学者・アリストテレスによる著書「弁論術」では、「人を説得するために必要な3つの要素」として、ロゴス・エトス・パトスというものが示されているそうです。 • ロゴス=論理(Logic) • エトス=倫理(Ethic) • パトス=情熱(Passion) これらは「人の心を動かす3つの要素」と

          スポーツと情熱

          未来のジュニア・スポーツ体制

          私は日本におけるジュニア・スポーツの普及・育成・強化の取組や体制について、より一層、適正化が進むことを望みます。そしてなるべく遠からぬ将来に、今現在の状況を『昔のこと』として振り返った際に『今じゃ、あり得ないよね』と懐かしむ日が来ることを願います。そして、そうした適正化の推進に向けて取り組みたいと思っています。 部活動改革の行方国が「学校の働き方改革」を打ち出し、その一環として部活動改革を掲げ、数年が経ちました。「令和5年度から中学校を主体として本格展開」されることとなり、

          未来のジュニア・スポーツ体制

          北関東5大学対校陸上競技大会のサポート

          2023年11月4日(土曜日)に、カンセキスタジアムとちぎにて開催された、第74回北関東5大学対校陸上競技大会のサポートに関するあれこれを綴ります。 北関東5大学という大会この「北関東5大学」とは、北関東に位置する国公立大学;茨城大学・宇都宮大学・群馬大学・埼玉大学・高崎経済大学の5校による対校大会となります。また、5校の部員以外でも、日本陸連登録選手(学連登録選手を含む・ただし高校生以下は対象外)はオープン参加が可能となっています。 今回で74回という歴史ある大会です。

          北関東5大学対校陸上競技大会のサポート

          栃木マスターズ陸上競技選手権の記録処理を終えて

          第23回栃木マスターズ陸上競技選手権が、2023年11月5日(日曜日)にカンセキスタジアムとちぎで行われました。栃木県のマスターズの大会としては初めて、NANS21Vシステム(NISHI社)による記録処理を行い、その業務に携わりました。今回は、その経過と感想を綴ってみます。前回記事の続きとなります。 これまでの記録処理対応栃木県の競技場に、NANS21Vシステムが入ったのは平成14年=2002年のことです。施設に導入されてから21年が経過して、ようやくマスターズの大会で運用

          栃木マスターズ陸上競技選手権の記録処理を終えて

          マスターズ陸上での記録処理システム導入に向けて

          2023年11月5日・日曜日 に予定されている「栃木県マスターズ選手権」では、初めて「カンセキスタジアムとちぎ」を会場として開催されます。 私は、マスターズの運営に直接関わるものではありませんが、登録や記録処理の手続きなどに際して、関係の皆さまとやりとりをしています。 今回の選手権で、初めて「NANS21Vシステムで運営してみよう」ということになり、マスターズの事務局業務を務めるK氏と打合せを行いました。歓談を含め2時間ほど。システム導入に向けた流れと、データ処理の実務を

          マスターズ陸上での記録処理システム導入に向けて

          「前へ倣え・右に倣え」に囚われないこと

          組織内で「こんな取組をしたい」「こういう風に変えたい」と新たな提案をした際に、上司や先代からよく問われます。「前例はあるのか?」「他の組織(あるいは都道府県、市町村など)ではどうしている?」 都道府県庁や市町役所など、いわゆる行政機関では公正と公平を保つために、「過去の前例」=前へ倣(なら)え、「他組織との横並び」=右に倣え が判断の基本となります。その徹底ぶりが日本社会の安定につながっており、同時に停滞の原因にもなっていると思います。 現在の世の中には、過去の前例や慣習

          「前へ倣え・右に倣え」に囚われないこと

          人材の新陳代謝;世代交代を促すこと

          少し前のネット記事に、有名コメンテーターが「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」などと発言し、炎上したというものがありました。 自決・切腹などといった表現は、あまりにも過激であり叩かれるのはやむを得ないことでしょう。ただし発言主旨が「古い考え方や固定観念に固執し、時代遅れの価値観を押し付けるような高齢者は、自らの意思判断で早期にリタイヤしてほしい」ということであれば、その意図には大いに同意するところです。 地方スポーツ団体において、高齢の方々

          人材の新陳代謝;世代交代を促すこと