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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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#ヒップホップ

Denzel Curry来日。その音楽に込められたヒップホップ愛を見る

11月21日(木)に来日公演を行うフロリダのラッパー、Denzel Curryについて書きました。 来日公演を行うDenzel Curryのキャリアを振り返るフロリダのラッパー、Denzel Curryが11月21日(木)に来日公演を行う。会場は東京都目黒区の「恵比寿ザ・ガーデン・ホール」。ライブ一週間前の15日には、7月に発表したアルバムのアップデート版「KING OF THE MISCHIEVOUS SOUTH」のリリースが予定されている。世界的に見てもかなり早い段階で

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ONENESS「Original ONES」全曲解説

東京のヒップホップコレクティヴのONENESSのアルバム「Original ONES」配信解禁のプレスリリース文章を担当しました。各種配信サイトで聴ける・ダウンロードできます。 東京・平和島発のヒップホップコレクティヴのONENESSは10月23日、1stアルバム「Original ONES」の配信を開始した。同作はCDで9月に先行リリースしていたもの。ラップやビート、アートワークなど全てをメンバーだけで完結させた作品だ。 ONENSSSはラッパーのMVTENとstz、7

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不良ラップを創出した男。SCHOOLLY D①

約40年前、1枚の12インチ・シングルが街角リリースされた。シルバーに黒文字で描かれた手書きのグラフィティー(というには可愛すぎるが)。シンプルなTR -909のビートと荒いスクラッチ、「そこの彼女、街角の怪しいものには手を出さないで僕のメルセデスに乗りなさい」とラップされる不良のための楽曲だった。 ラッパーの名前は、スクーリーD(本名はジェシー・B・ウィーバー・Jr.)。西フィラデルフィア出身。 フィリーの地元紙(?)〈City Life〉によれば、彼が少年だったとき、

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追悼Rich Homie Quan シーンに大きな影響を与えた「New Atlanta」の一角

先日訃報が届いたアトランタのラッパー、Rich Homie Quanについて書きました。記事で触れたRich Homie Quanの曲と客演曲でプレイリストも制作したので、あわせて是非。個人的にもかなり好きで思い入れのあるラッパーでした。ご冥福をお祈りします。 Rich Homie Quanの功績を再考するヒップホップはまたしても偉人を一人失った。9月6日、アトランタのラッパーのRich Homie Quanが亡くなったのだ。この突然の訃報はヒップホップリスナーに衝撃を与え

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【フリー・ソウル秘話】橋本徹×高橋晋一郎の30周年記念対談

 1994年の第一弾リリースから30周年を迎えた日本を代表するコンピレーション・シリーズ「フリー・ソウル」をご存知ですか。このコンピレーションは、70年代のソウル・ミュージックを中心にしながらも、ヒップホップやジャズ、ロック、シンガーソングライター、ブラジル音楽やラテン音楽、映画音楽など、あらゆる音楽ジャンルの垣根を越えて、グルーヴィー&メロウに時代の空気をとらえていく点が新しく、それまでのコンピレーションとは一線を画し、異例の大ヒットを記録しました。それは現在のサブスク音楽

BOMB WALKER & MASS-HOLEインタビュー「責務として言葉を使う」

長野のラッパー兼ビートメイカー二人、BOMB WALKERとMASS-HOLEがタッグ作「BANDIT」を先日リリースしました。 2021年のソロアルバム「ze belle」ではGriseldaなどと共振するようなスロウで硬派なブーンバップを聴かせていたMASS-HOLEですが、今回の作品ではそれとはまた異なる魅力を打ち出しています。冒頭を飾るタイトル曲「BANDIT」や先にシングルとしてリリース済みの「DAWN」では華やかなホーンを使ったアッパーな路線を披露。「WAVE」

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ニュージャズ(new jazz)は現代のニュージャックスウィング?

ヒップホップのサブジャンル、「ニュージャズ(new jazz)」について書きました。記事で触れた曲を中心に収録したプレイリストも制作したので、あわせて是非。 ニュー・ミュージック・バイ・ニュー・ピープル昨年頃からヒップホップシーンで、「ニュージャズ(new jazz)」と呼ばれるサブジャンルが話題となっている。これは1990年代に盛り上がったエレクトロニカなどと隣接する「ニュージャズ(Nu Jazz)」とは全くの別物で、いわゆるSoundCloudラップのシーンで発展したト

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日米ラップ・コンビネーション

「チーム友達」の特大ヒットで国際的な人気を得ている千葉雄喜が先月アメリカのラッパーMegan Thee Stallionのニューアルバム『MEGAN』収録の「Mamushi」という曲にフィーチャーされ、またしてもムーブメントを起こしている。 「Mamushi」はMegan Thee Stallionの日本語でのフックもトピックであるが、千葉雄喜のラップは中毒性が高く何度も聴きたくなる不思議な魅力があり、彼の特殊性に惹かれる人は世界規模で増えていっているようだ。 千葉雄喜はK

KaworuMFが語るPlain Jayとの制作「自分がJayにプロデューサーとして信頼されていることを感じました」

仙台のラッパーのPlain Jayがリリースしたシングル「Change」のプレスリリース文章を担当しました。各種配信サイトで聴ける・ダウンロードできます。 仙台のラッパーのPlain Jayは6月21日(金)、次なるミックステープ「Only One Jay」からの二曲目の先行シングル「Change」をリリースした。 Plain Jayはシリアスな情景・心理描写とラフさを両立したリリックを、フロウや発声を多彩に変化させて表現するラッパー。福島のプロデューサーのKaworuM

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NICKELMAN インタビュー 「気持ち良さ」にこだわるビートメイクと、アナログ/フィジカル媒体でリリースする必然性

私が「サウンドパックとヒップホップ」と「極上ビートのレシピ」の連載を行っていたメディア「Soundmain Blog」のサービス終了に伴い、過去記事を転載します。こちらは2023年5月19日掲載の「極上ビートのレシピ」の第5回です。 SpotifyやApple Musicといったサブスクリプション型ストリーミングサービスの浸透以降、リスナー数が急成長したインストヒップホップ。ここ日本でも活気溢れるシーンが形成され、その中から国境を越えて大きな支持を集めるビートメイカーも増加

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ドゥーム/サイケデリック・ラップ

ロック~ハードコア~ノイズを飲み込んだ鬼ドープでヘヴィーウエイトなヒップホップを追求しているアメリカのDälekが5月10日にデビュー作『Negro Necro Nekros』の再発盤を発表する。1998年にCD/LPでリリースされた『Negro Necro Nekros』に6曲のボーナストラックが追加され、LPには12PGのブックレットが付いてくるという豪華仕様。現在、DälekのBandcampにて予約が開始している。 今作は90'sアンダーグラウンド・ヒップホップにお

【Dontae Winslow】カマシ・ワシントンのトランペッターを掘り下げる

カマシ・ワシントンの新作『Fearless Movement』がリリースされましたね。 カマシについてはいろんなところでいろんな人が書いていると思うので、ここでは先行カットの「Prologue」で鮮烈なソロを披露していたトランペッター、ドンテ・ウィンスローのキャリアを掘り下げていこうと思います。 ドンテ・ウィンスローはジャズ・トランペッターでありながらエミネムやDr.ドレのオーケストレーションを手掛け、ジャスティン・ティンバレイクの右腕としてツアーを回っている、という話を

Local Visions Presents "視覴的" at CIRCUS TOKYOレポート

4月13日(土)、東京のクラブ「CIRCUS TOKYO」で行われたイベント「Local Visions Presents "視覴的"」に行ってきました。そのレポートです。 執筆・編集:アボかど|写真提供:Local Visions 全国から多彩な面々が集まるLocal VisionsLocal Visionsは非常にユニークなレーベルだ。発起人のsute_acaは島根在住だが、先日もう一人の主催として新たに加わったTsudio Studioは神戸、共にプロデューサーユニ

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interview Jun Iida - Evergreen:日系アメリカ人トランぺッターとNujabesとの出会い(2,900字)

新譜をチェックしていたら、このアートワークが目に飛び込んできた。 和服の若者がトランペットを持っている写真なのだが、なんとなく写真の感じも含めて日本で作ったアートワークじゃない予感がした。そこで、はっと思い出した。「あ、この人、会ったことあるな…」 僕はイイダ・ジュンさんと東京で会っていた。オーブリー・ジョンソンというジャズ・ヴォーカリストが日本に来た時に彼女たちと食事をしたのだが、その時に彼女の友人のひとりとしてその場にいたのがイイダさんだった。 普通に「はじめまして

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