530.もしも、何かひとつ、これだけはしなくちゃあいけない、というものがあるとすれば、それは戦う勇気よ!【出版論第2章】新シリーズ「著作者になる!⑧」
※本内容はⒸcoucou@note作家さんの過去のnoteから使用したものです。著作権使用許諾を頂きました。心から感謝申し上げます。
1.なんと100歳でデビューの姉妹
わたしたちは、すぐに「もう歳だよ」というのが口グセになっていたり、「あの人は歳だよ」といわれる年齢になったと感じてしまいますが、このように歳だといわれる年齢になってからも、もしかするとわたしたち以上に心身共に若々しい人はいくらでもいることがわかります。
五〇歳になってしまったから、六〇歳になってしまったから、七〇歳、八〇歳、九〇歳になってしまったからといって、人生を諦めてしまう人も多い。
でも、このような人たちの圧倒的な元気さ、パワーは一体どこからくるのでしょう。おそらくこの人たちの共通点はみな、自分は老いたから、歳を取ってしまったから、身体が自由に動かなくなったからなどということを決して吐いてはいないということです。
もちろん歳を取れば身体の調子が悪くなったり、足腰が弱くなったり、身体中が痛かったり、病院通いも多くなったりするでしょう。
問題は、心が歳を取ってしまっているかどうかだけで、身体は年齢を重ねても、心は増々、若返っているのもこの人たちの共通点のように思われる気がします。
確かに、年齢を重ねれば衰える、しかし、体験や経験はその身体が覚えています。その体験や経験は本来積めば積むほど、まるで筋肉のように鍛えられ、若々しくなっていくことに気づいている人は少ない。
気持ちや心が若いとチャレンジ精神が生まれ、強くなります。
若々しい気持ちや心というのはそのようなことをいいます。
若くても、このチャレンジ精神のない若者は、本当の年寄りといえるでしょう。
こんな人がいます。
姉、元教師セイデイ105歳。
妹、元歯科ベッシー103歳。
二人は、奴隷の子として生まれ、激動の100年間を生きてきて、今なお、とっても明るく、健やかで、「人生はとても楽しい。こんなに楽しいのだもの、一日だって無駄にできないわ」と2人は話しています。
二人はデイレー二姉妹。
お姉さんがセイデイ。ベッシーは妹。
この二人は全米の人気者。
まるで、日本の「きんさん」と「ぎんさん」みたいですが、大きな違いは、デイレー二姉妹の回顧録『Having our say:The peleny sistaes'』 First 100years」(セイデイとベッシー)という本を1993年に出版し、全米に感動の嵐を呼びました。
さらに28週にわたり、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに載りました。まさに100歳でデビューしたといえます。
こんな二人はニューヨーク州マウントバーノン市の家でふたり仲よく暮らしています。
「わたしたちは奴隷の子どものですよ」と明るく話す。
ふたりが生まれたのは100年以上も昔、しかし生まれてから一度も離れて暮らしたことはないという。
父のヘンリー・B・デイレーニは1858年にジョージア州の奴隷として生まれました。父と母は黒人の学校、セント・オーガステイン・スクールの学生のときに知り合い、この学校のキャンパスにあるチャペルで1886年に結婚式を挙げ、10人の子どもたちを育てました。父ヘンリーは、米国聖公会の牧師で副校長をし、やがて黒人としては初めて主教に選ばれます。
1890年代に黒人差別法のジム・クロー法が実施されました。この法律によって、黒人差別は激しくなります。白人の図書館は使えません。電車やバスに乗っても座っていいのは後ろの席だけ、白人用のトイレ、黒人用のトイレと区別されます。
当時、学校に行かせてもらえる黒人は少なかったのですが、ヘンリーの住まいがキャンパス内にあったのと、父が副校長をしていたおかげで、セイデイとベッシーはそろってギリシャ語やラテン語のような聖職希望のクラスで学ぶことができました。
その後、ふたりともセント・オーガスティン・スクールを卒業。ふたりは南部で8年間、教師をし、お金を貯めて、それからニューヨークのコロンビア大学に入り、働きながら、セイデイは教育の博士号、ベッシーは歯科の博士号を取ります。
二人は父ヘンリーになんとか恩返しをしたいと願っていました。その後、1920年代から1930年代初めにハーレムに住みます。
兄は医者となり、弟も歯科医。もう一人の弟は弁護士から検事補、そして判事になる。妹たちはそれぞれ狂死になり、兄弟姉妹のほとんどが独立していきます。みなハーレムで黒人たちの力になっていくのです。
セイデイとベッシーの姉妹はふたりとも結婚はしませんでした。二人で仕事で生きたい。と生涯をかけていたからです。
二人はほんの二歳違い。生まれてからかたときも離れず、ずうっと一緒に生きてきました。
「二人でとても楽しく暮らしてきたなあ…」とつくづく思ったという。
その後、第一次、第二次大戦が終わり、ハーレムからブロンクスに移転します。当時のブロンクスは田舎だったが、父ヘンリーが亡くなった後、母ローリーと静かに暮らすためでした。
しかし、1956年に最愛の母を失い、ニューヨークのマウントドーノン市に移りました。
「わたしとベッシーはね、105歳と103歳だなんて、ちっとも感じないの。自分で感じるのはその半分くらい。一世紀生きてきたけれど、知らないことややってみたいことがまだまだたくさんあるわ。やっと歩きはじめたばかり、そんな感じなの」
「たいていの人は歳をとるっていうのは、何かを諦め、新しいことはなにひとつ手を出さなくなることだと思うらしいのね。わたしたちは、そう思わないのよ。朝目覚めたとき、『今日という日も、きっと何か新しいことを運んできてくれる。まだ経験していないことをすることになる』と思うのです。そう思っていられる限り、人は歳をとらないのよ」
「過去と仲直りして生きましょう。昔のことを返ることなんかできっこありません。だから過去を大切に仲直りしましょう」
「何でも知っている人なんていないのよ。だからよく観察してやる、顔を見てやる。それだけでいいのよ。すると子どもは人の気持ちがわかってくるの。お友だち関係も同じよ!」
「長生きして学んだことがあるとすれば、この人生はとっても楽しい、こんなに楽しいのだから、一日だった無駄にできない、ということ。人生を楽しいものにするかしないかは、その人しだいなのよ」
「もしも、何かひとつ、これだけはしなくちゃあいけない、というものがあるとすれば、それは戦う勇気よ!」
自らの体験や経験を書いてみる!
アメリカを100年生きた私たち「セィデイとベッシー」の過去の体験や経験。そして、生きる姿勢がたくさんの人に共感を与えました。もちろん、作家ではありませんし、文章などは素人同然。しかし、その文はほとんど肉声のまま。人に優しく語りかける言葉でした。どんな美しい文学であっても、語りかける言葉は、二人のオリジナルでした。
前回、たくさんの100歳のお話しエピソードの要約をcoucou@note作家さんが過去のnoteで紹介していました。【出版論第2章】新シリーズ「著作者になる!⑧」として、今回の「100歳からの出発」を取り上げて見ました。
どんな有名人であっても、どんな作家であっても、もとはみなド素人。
たとえ美しい文章を書けるからといって体験や経験のない創作ではつまらない。
それに、体験や経験のないものは読む人に共感を与えるのはむずかしい。
だから文章なんて下手でかまわない。
下手であっても人に喜びを与えたり、何かの参考になったり、お役に立つ内容の方がどれだけ貴重で、どれだけ素晴ら
しいことでしょう。
文章には老若男女、年齢、文章経験や専門知識などなくてもベストセラーを出している人たちが世界中にはたくさんいます。
また、出版のプロフェッショナルだからといってすべてがヒットするわけではありません。
やはり体験や経験ほど強いものはありませんね。
続く。
👇さて、私たち著作権協会では、高齢者の方々に集まっていただいて、地域の郷土史を作ることになりました。これらの制作費は助成金や寄付(今でいうクラウドファンデング)でわずか32頁の小冊子(天地17.3×左右11㎝)のものです。定価は300円。約3,000冊発行の「自主出版」です(個人の自費出版ではありません)
👇タイトルは「武蔵陵とその周辺」2008年4月10日。昭和の日制定記念に合わせて作成したものです。本年は昭和100年目ですから再販予定。
👇本文はオールカラーにしました。どうしてこのサイズにしたかというとポケットやバックに入る大きさの探訪ガイドブックだからです。
👇もちろん、マップ入り。楽しみながら地元の歴史や文化を探索して歩くことを目的としたものです。
👇日本で一番巨大な菅原道真公の銅像があります。このように地元の人でも知らない、埋もれた歴史や文化を地元の高齢者の皆様のご協力を得て発行しました。
👇もちろん、地元の本屋さんのすべてに声掛けさせていただいて置かせていただき、売り上げた収益金で次の号を発行し続けるシステムです。
👇当初はバーコードなしでしたが書店さんのすすめで初めてバーコードを入れました。もちろん、なくとも販売してもらえますがバーコードがあれば在庫管理、金銭管理が楽になるという意見を頂きました。
👇そして、その収益をもとに翌年の2008年4月10日二大2弾を発行。(表紙)タイトル「片倉城、廣園寺、高宰神社の謎をめぐって」
👇「片倉城、廣園寺、高宰神社の謎をめぐって」(裏表紙)このように一銭も使わずに、費用的には約150,000集めて、3,000部×300円=900,000(全部売れた場合)となります。また、当初の資金応援者、寄付して頂いた方々にはすべて本の贈呈をしています。全部売るには数年かかりますが、次の発行分さえ売れば、その分で新刊を出し続けることができます。やがては1冊の単行本にする予定。
👇これはcoucou@note作家さんからお借りした、信じられない小冊子?「YES運動」です。A4サイズ4つ折りで小さな本みたいなもの?Ⓒcoucou
👇二つ折りを開くとメッセージが出てきました。
👇片面を開くと4ページもの。裏表でなんと8ページの小冊子となりました。
まあ、本というよりも小冊子?パンフレット?宣伝物?でも、ちゃんと表紙と裏表紙があるので本みたいな気がします。
※さて、毎回、過去作品ですが。「noteと著作権・noteの著作権」として、お役に立ちますよう5作品ずつご紹介いたします。もうすぐ600作品超えてしまうとバックナンバーから消えてしまいますので、(自分の「記事」には残ります)消える前に5作品ずつ掲載することにしました。その後は過去記事のバックナンバーマガジンを作成して保存します。それまでお時間がありましたら「著作権の基本編」をお読みください。みなさまのお役に立てば幸いです。
ラインスタンプ新作登場~
「noteと言う世界」第3章書くnote「出版論」シリーズを始めました。どうか引き続きお読みください。
また、日々、拘束されている仕事のため、また出張も多く、せっかくいただいているコメントのご返事。お問い合わせメール、お手紙等のお返事がかなり遅れています。しかし、必ず読ませていただいて、いますのでどうかお許しください。
では、また(月)(水)(金)にお会いいたしましょう。
いつも読んでいただいて心から感謝申し上げます。
※本内容は、シリーズ「noteの世界」というテーマで著作権等を交えて解説、感想及びnoteの素晴らしさをお伝えしていく予定です。
私たちの著作権協会は市民を中心としたボランティア団体です。主な活動は出版と講演会活動を中心として全国の都道府県、市町村の「著作権・肖像権・SNS等を中心」にお伝えし続けています。皆様から頂いた問題点や質問事項そのものが全国で困っている問題でもあり、現場の声、現場の問題点をテーマに取り上げて活動しています。
それらのテーマの一部がこのnoteにしているものです。ぜひ、楽しみながらお読みください。
noteの世界は優れたアーティストの世界です。創作した人たちにはわからないかも知れませんが、それを読む人、見る人、聴く人たちがリアルに反応してくれる場所です。もし、本格的なプロの方々が参入してもこの凄さには勝てないかもしれません。プロもマネのできないnoteの世界。これからも楽しみにして皆様のnoteを読み続けています。
私たち著作権協会では専門的なことはその方々にお任せして、さらに大切な思いをお伝えします。
本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
特定非営利活動法人著作権協会
「クリエイター著作権全般」特定非営利活動法人著作権協会(NCA)
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