マガジンのカバー画像

クラシック 記事まとめ

1,033
クラシックの楽曲・作曲家などについて書かれた記事をまとめていく公式マガジンです!主にハッシュタグ「#クラシック」が付けられている記事を自動で追加し、紹介していきます。
運営しているクリエイター

#バッハ

バッハを聴く 来たれ聖霊、主なる神によるファンタジア BWV651

noteを始めてちょうど丸1年の記念すべき日に、 神奈川県民ホールに、オール・バッハ・プログラムの オルガンリサイタルを聴きに行ってきました。 同ホールのオルガン・アドバイザーでもある中田恵子さんの 演奏による今回のリサイタルで使用されたオルガンは、 1975年1月の開館にあわせて、ドイツのヨハネス・クライス社により設置されたものです。日本で初めて公立ホールに設置されたパイプオルガン。 30種のストップ(音色を選択する仕組み)、パイプ数は2024本と、昨今の大型ホールのオ

オルガン&チェンバロを聴く トン・コープマンのリサイタル

トン・コープマンのチェンバロ&オルガン・リサイタルに行ってきました。 今回は、チェンバロとオルガンを、なんとダブルで楽しめるという、実に贅沢なリサイタルでした! コープマンのチェンバロ生演奏を聴いたのは初めてでした。 チェンバロは、鈴木雅明氏所有の、ヴィレム・クルスベルヘン(ユトレヒト)が1982年にバロック期の名工リュッカースの楽器をモデルに製作した2段鍵盤(8フィート×2と4フィート)だそうです。 鈴木氏も鑑賞にいらしてました。 バッハをはじめ、クープラン、ヘンデルな

ツィンバロムとリコーダーによるハンガリー農民の歌

20世紀最大の音楽家の一人であるバルトーク・ベラ(Béla Bartók 1881-1945)。 ハンガリーでは日本人の名前のように、姓名の順番で名前を表します。 なのでハンガリー文化を尊重して、彼の名前はこの順番で書くことがいいですね。英語式では「ファーストネーム + ラストネーム」だけれども。 20世紀音楽を改革した三人の巨人: アルノルト・シェーンベルクは和声発展に イゴール・ストラヴィンスキーはリズム要素の活性化に バルトーク・ベラは新しいメロディの発見に

N響:ピエモンテージの圧倒的な存在感

こんにちは♪ レコールドムジークの講師です(*^^)☕🍪 今回は、N響のレポートをお届けいたします。 プログラムは以下です。 --------------------♪ ルーセル:バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」作品43 組曲 第1番 バルトーク:ピアノ協奏曲 第3番 休憩 ラヴェル:優雅で鑑賞的なワルツ ドビュッシー:管弦楽のための「映像」ー「イベリア」 --------------------♪ 指揮は山田和樹さん、ピアノはフランチェスコ・ピエモンテ―ジさん

バッハ《カンタータ第80番》、メンデルスゾーン 《賛歌》を聴く

バッハ・コレギウム・ジャパンの定期演奏会『バッハからメンデルスゾーン・バルトルディへ』を聴きに行ってきました。 10月31日「宗教改革記念日」にちなんで、J.S.バッハのカンタータ第80番《我らが神こそ、堅き砦》BWV80(WFバッハのヴァージョンに手を加えたBCJ版)と、メンデルスゾーンの《賛歌op.52》というプログラムです。 今回の2曲は、ルターと宗教改革にちなんだものです。 ※宗教改革記念日:1517年10月31日、マルティン・ルターがヴィッテンベルク城教会の扉に『

聖と俗のはざまに:聖歌が聞こえてくる二つのピアノ小品

フレデリック・ショパンが愛人ジョルジュ・サンドと暮らしていた1839年のマヨルカ島で書かれた、のちの作品37として出版される二つのノクターンの最初の曲「ト短調」。 いかにも「ピアノの詩人」ショパンらしい抒情的で感傷的なメロディで開始される。 二つ目のノクターンのことはこちらに書いた。 最もノクターンらしくない古典的な第二番「ト長調」と異なり、第一番「ト短調」はショパン好きな人が期待する、ショパンらしさの全てが詰まっているような甘いメロディで開始する。 ショパン嫌いをさ

3声フーガ書法 (DE. Schreiben einer dreistimmigen Fuge, IT. Scrittura della fuga a tre voci, FR. Écriture d'une fugue à trois voix, EN. Writing of three-voice fugue)

key sentence: 「フーガの構造は,実は「自由」であり標準的な構造というものは存在しない」 「超過主題を持った3声のフーガを作る時,3声のフーガというより4声のフーガで1回も4声が重なることのないフーガという意識で作る」 「1曲のフーガ全体において,とにかくテーマ・対唱の素材を活かすこと」 1. はじめに  フーガについての著書はいくつかあるが,それらのほとんどは主に4声のフーガについて書かれており,3声フーガに注目して書かれたものがほとんど無い。その理由は簡単

 今シーズンのTBW音楽祭の[Bach Forward]シリーズ=エンタメ力が高スギる件。

 みなさん、こんにちは!今日はラジオ風に!?それが昨年の今頃だったか、日本に帰国していた時に、不思議なご縁があって、急遽ラジオ番組のレコレールさんに出演させていただいたんです。その時に、友達の友達に話す感じでとプロデューサーさんがおっしゃっていたんですよね。それで思ったんです。みんなちょっと聞いて聞いて~という知り合いに話すノリだと、ほんとっつ、話を聞いてもらえるかもしれませんねっ、いいアイディアだなっと、ふと。それにしても、ラジオパーソナリティーさんって、本当にすごいと思い

愛知室内オーケストラ第80回定期演奏会

今日は仕事終わらせて愛知芸術劇場コンサートホールへ行きました。 愛知室内オーケストラの定期演奏会です。 第80回になります。 今日のプログラムは前半が新曲の世界初演が3曲、 後半はバッハでバロック音楽です。 つまり前半は21世紀の音楽、後半は18世紀の音楽と300年の違いがあります。 新曲3曲はもちろん聴いたことが無い曲で、緊張します。新曲というと現代音楽なので、難解な曲が多く、楽しみ半分、怖さ半分です。 ◼️ロクリアン正岡/ロクリアン交響曲「7の神通力」 曲自体

コンサート:ラトル指揮バイエルン放送響、BRSO 26.09.24 (Herkulessaal, München)

9月26日、ミュンヘン・ヘァクレスザールでサイモン・ラトル指揮バイエルン放送響(BRSO)のコンサートを聴きました。 上記写真でもわかるように、コンサート開始前、異様な雰囲気に包まれました。 オーケストラと合唱のメンバーの一部が『黄色いベスト』を着てステージに現れ、この日のプログラムJ.S.バッハ作曲《マタイ受難曲》の終曲(第68番)「私たちは涙して跪く・・・」を演奏し始めたからです。 プログラム。 バイエルン放送響は公共放送バイエルン放送協会に所属するオーケストラです。

海外生活日記:光のある世界

先日、長年勤務していた大学のカフェの傍のテーブルで仕事をしていると、何気なく差し込んでくる光の美しさに見とれてしまいました。 それまで知らなかったのですが、色ガラスが窓に張られていたのです。 光がちょうどよい角度から差し込んでくると、クリーム色の壁が幻想的な色のキャンバスへと姿を変えたのでした。 教会でもないのに、近代的建築の建物の中に、さりげなく組み込まれていたステンドグラス。 何度も通っているのに、ステンドグラスの存在に今まで気が付かなかったので驚きました。 ア

¥500

[BEST 15] クラシック作曲家Spotify再生数ランキング [音楽史 番外編]

まず最初にクラシック音楽とは西欧で伝統的に作られてきた主に観賞用の音楽を指します。(踊りや宴席など社交場の音楽もあるよ) Spotifyは世界最大手の音楽配信サービスで6億人が使用しています。(2位は1億人のApple Musicだよ) リアルタイムの音楽分析を提供するオンラインのプラットフォームであるKworb からSpotifyの総再生数を書いています。 現在Spotifyで飛び抜けて再生されているのはラッパーのドレイク (1030億回)、カントリーのテイラー・スウ

バッハ ゴールドベルク変奏曲 (Studio Mの配信メモ3)

◼︎Studio Mの配信メモ3◼︎ コンピューター上で好きな曲を好きなように演奏するStudio Mのクラシック音源制作。 そんな、好きに演奏したかった曲の一つにバッハの「ゴールドベルク(ゴルトベルク)変奏曲」の「第1変奏」がありました。 ◼︎Goldberg Variations 〜ゴールドベルク変奏曲〜◼︎ ゴールドベルク変奏曲は、数多いバッハ作品の中でも、もっとも有名なものの一つで、何度聴いても奥深い、まさに名曲です。特に、変奏曲集の最初に来る「アリア」は様々

バッハ エピソード36 トーマスカントル 兼 音楽監督

 1723年5月22日、バッハ一家はライプツィヒの聖トーマス教会に到着しました。 ケーテン宮廷楽長だったバッハは、この教会の10代目トーマス・カントルとして赴任。バッハ38歳の時です。 下記はライプツィヒに転職するきっかけとなったお話です。 役職=トーマス・カントル 兼 市の音楽監督新しい職場でのバッハの役割は、 1. 聖トーマス学校で音楽やラテン語、数理問答などの学課の授業を行なう 2. 聖トーマス教会をはじめとする同市の主要な4つの教会に礼拝音楽を提供する 3. それ