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ノンマリ連載短編集(小説・エッセイなど)

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ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #5 マニキュアの森

第五夢 『マニキュアの森』 マニキュアの森には美しい爪を持つ女王が住んでいる。女王はマニ…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #6 かくれんぼろうそく

第六夢 『かくれんぼろうそく』 かくれんぼろうそくと言うゲームが、SNSを通じて世界に知ら…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #7 アケビの声

第七夢 『アケビの声』 アケビはよく喋る果実だ。淡い紫色の衣を纏い、生白く柔らかい肌を持…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #8 クリオネ様のやや

第八夢 『クリオネ様のやや』 クリオネは流氷の天使と呼ばれるが、実は異世界から降り立った…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #10 お化けの整形外科

第十夢 『お化けの整形外科』 お化けにも整形外科があるらしい。お化けらしく顔を変えるのだ…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #11 ナイトメアイドル

第十一夢 『ナイトメアイドル』 悪夢さんというアイドル歌手がいる。彼が歌う歌はポップスで…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #12 夢の果て

第十二夢 『夢の果て』 電車に乗っていると「夢の果て」と言う駅名を見つけた。線路が繋がっていないというのに、私はそこへ向かう切符を持っている。車掌さんに詳しい話を聞くと、夢の果てに言っても特に何かが起こるわけではないらしい。 命を奪われることも、病気になることも、怪我をすることもない。だが、一つだけ異変が起こるのだ。それは「夢を見なくなること」らしい。 人によっては安眠が出来るということで、夢の果てへと向かう人もいるのだという。しかし、私は。(いつまでも夢見る子供じゃ

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #1 寝返りするコイン

あらすじ:龍の模様が刻まれたコインを手に入れた「私」に起こる、ささいだけれど不思議なでき…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #2 メドーサの憂鬱

2. 『メドーサの憂鬱』 金曜日、朝起きると、髪の毛がもうひどいことになっていた。まるでメ…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #3 ニンジンの教え

3. 『ニンジンの教え』 龍のコインがうちに来てから、なんとなく日々に変化が起きているよう…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #4 ひつじの入った箱

4. 『ひつじの入った箱』 仕事帰りの電車の中で、小学生ぐらいの男の子から、「おねえちゃん…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #5 筋斗雲を眺めて

5. 『筋斗雲を眺めて』 龍のコインが来てから、小さいけれど不思議なことが起こるのが当たり…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #6 バルセロスの雄鶏

6. 『バルセロスの雄鶏』 今日はちょっとだけ、すっきりする出来事があった。そもそもは、オ…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #7 あ、うんの呼吸

7. 『あ、うんの呼吸』 オフィスからの帰り道、めずらしく神社にお詣りした。狛犬さんが、あ、うん、と両脇に鎮座している小さな神社。龍のコインが来てからというもの、小さな不思議はあるのだけれど、決定的にいいことがあるわけでもないこともあって、つい、神様を試してみたくなった。で、「神様、おられるんだったら、その存在を私にも示してください」とお願いをしてしまったのだ。 神社の近くのカフェに入った。珈琲をたのんで、ああ、シュークリームもつけたいけど、つけたら効果てきめんだと思って