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主観と客観


事実というのは存在しない。
そこにあるのは解釈だけだ。


この言葉を聞いたとき、妙に納得した。


仕事で大きなミスをしてしまったという事実。


本人は、上司からの指示が悪かった、取引先の対応のせいだと思う。

上司は、部下の能力がないからだ、何でこんなこともできないのかと思う。


野球である選手が平凡なミスをしたという事実。


本人は、グランドが整備されていないからだ、グローブのせいだと思う。

観客は、下手くそだなあ、もっと練習したほうがいいんじゃないのかと思う。



起こっている事実は1つだけど、そこにあるのはその事実に対しての人の解釈だ。



モノの見方には2種類あると思う。
主観と客観。



人はこの主観と客観を自分にとって良いように使い分ける。


何かのミスが起こったという事実に対して
ミスをした本人であれば、主観で見て自分を保護する理由を探し出してその正当性を主張する。



ミスを見ている周りの人は、客観で見て、なぜミスが起きたのか、何が原因で起こったのかを追及する。



同じことも主観で見るか、客観で見るかで全く別のこととなりえる。


自分の成果は内側に要因を見い出す。
自分の失敗は外側に要因を見い出す。

他人の成果は外側に要因を見い出す。
他人の失敗は内側に要因を見い出す。


人間にはこういう性質があるということを理し、
この性質に対して自分がどう振る舞うのか。
それが大事だと思う。



人は、不思議な生き物だ。
自分の立場、感情、経験、知識。
自尊心、自己愛が異常に高い。


世界は自分中心に回っていると思っている人は
あまりいなさそうに思う。



だけど実際の行動を見渡してみるとそのような光景も珍しくはない。



主観で見て湧いてくる感情を、客観で見て
バランスのとれた判断ができるような人間になりたい。

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