少しは分かっただろうか
どうも西尾です。
2024年も6月を迎えましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
6月初日は天気も良く、お出かけ日和となりそうですね。
洗濯や掃除をするのにもちょうど良いですね。
少しは分かっただろうか
小学生の時、学校の廊下に本棚が置いてあった。
本に慣れ親しんでもらう為に置いてあったのだと思う。
小学生向けの児童小説本から日本の偉人や世界の偉人を描いた学習漫画まで、いっときニュースでも話題になった『はだしのゲン』も置いてあった。
私は学習漫画が大好きだった。
特に偉人モノ。
アインシュタインやノーベル、マザーテレサ、シュバイツァー、野口英世、手塚治虫、藤子・F・不二雄、杉原千畝など。
他にも多くの偉人モノの学習漫画が置いてあった。
読んだことのある人も多いと思う。
そんな学習漫画の中で、心惹かれたのがサン=テグジュペリだった。
飛行士で作家でもあり、あの『星の王子さま』の著者である。
『星の王子さま』を読んだことのある人も多いと思う。
本当かどうか分からないが『聖書』や『資本論』の次に世界中で広く読まれているらしい。
一見すると児童書のように思えるが、児童書の類では決して無く、大人に向けて書かれた読み物だ。
学習漫画でサン=テグジュペリを知ってから、私は数少ないお小遣いを手にとり『星の王子さま』を買いに、近所の書店へと走った。
小学生当時の私はワクワクした気持ちで『星の王子さま』を読んだ記憶がある。
しかしながら、小学生の私には内容がよく理解出来なかった。
アフリカの砂漠のど真ん中に不時着した飛行士の前に、少年(王子さま)がどこからかやって来て8日間を一緒に過ごす。
少年(王子さま)の暮らしていた星の話、旅を続けてきて訪れた色々な星の話、そして地球にやって来たこと、地球で出会ったバラや蛇や狐との話など。
そして、最後は少年(王子さま)は消えてしまう。
恥ずかしながら、当初は冒険物語か何かだろうと思い読んでいた。
小学生の時なんてそんなものかもしれない。
そこから、『星の王子さま』を読むことがあまり無かった。
私は年齢が上がるにつれて経験したことも増えてきた。
好きな人が出来て、恋もした。
大人になり働き出したり、大切だと思えることや大切な人もより一層増えてきた。
大人になりたく無いけれど、大人になってしまった。
もう一度、『星の王子さま』を読み直してみた。
小学生の頃に流行る気持ちで読んだあの時と比べると、内容も少しは分かったような気がする。
確かに大人に向けての読み物だと思った。
著者のサン=テグジュペリは1900年生まれで、この『星の王子さま』が出版されたのは1943年。
書いていたのは40歳前後の時だろうか。
今の私より10歳以上も歳が離れている男性が書いたのだ。
当然、私より様々な経験をしている。
そんな著者と私を比べるのは大変失礼なことではあるけれど、『星の王子さま』が伝えたいことが少しは理解出来たような気がする。
著者のサン=テグジュペリは1944年に偵察飛行に出発し、消息不明となっている。
王子さまの住む星に行ったのかもしれない。
「心で見ないと物事はよく見えない。肝心なことは目には見えないということだ」
『星の王子さま』に登場する狐の有名な台詞。
つい忘れてしまいがちになるが、すごく大事なことだと思う。
一方で、心で見るということを私たちはどれだけ出来ているだろうか。
気持ちでは分かっているけれど、本当に大切なことを大切に出来ているだろうか。
久しぶりに『星の王子さま』を読んで、改めてそう考えた。
以上になります。
お読みいただきありがとうございました。