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ガイモンさんの同人小説
波濤が鋭く港湾を穿つ大しけの海は、この極東の海における平時であった。海がもたらす幸と怒涛との共生を強いられたこの小さな海は、例にもれず、港湾の発展と街の発展とが比例する港町である。街のどこから眺めても、誰かが我先にと作った海にそぐわない華美な帆を空に掲げている帆船を数十数百と見つけることができた。そのような三百六十度の港の中でも、隣島との交易に使われる西側の港がひときわ目立っていた。そこにあるの
もっとみるボボボーボ・ボーボボはアウシュビッツか?
1.非現実性
この本を読み、私はどこか遠い世界のことのように感じていた。
ミルグラムの実験も、ドイツで起きたあの惨劇も、テレビで見るウクライナに対する爆撃も、セミが鳴く音だけが耳の中を支配する閑寂な田舎にいるとどうも現実のことと思うことができない。
しかしその夜、ある漫画を思い返し、それがこの本に書かれていたことと十分なアナロジーをもって論じられることを理解し、湯冷めとは違う寒気を感じた。
理想のアウトソーシング
1.妄想が妄想でなくなる
鬼滅の刃ブームで最近の小学生は鬼滅ごっこに興じていると聞いた。
これが戦時中に行われた戦争ごっことアナロジーを持っているとかなんとかという批判も鬼滅の刃未読の人間からはどうでもよい。
それよりも、今の子どもたちにとって問題なのは、ありふれた性的コンテンツに、知識もないままアクセスできてしまうことの方が問題である。
私が小学生の頃、そのような話に触れる機会がないので、妄
虐殺はなぜ許されないのか
1.不毛の大地私は受験に失敗してしまったので、この1年を無駄にしてしまったことになる。
しかし、だからと言って1年前からまったく成長していないわけではない。
1年前まで、なんの根もはっていない不毛の大地だった所には、何本かの木が小さく目立っている。
最終的にどれほどの数が植えられ、花が咲くのにどれほどの時間が掛かるかわからないが…。
2.結局現代文が一番大事それらの木の1つに、文章に対する興味と
足らぬ足らぬは自省が足らぬ
1.失敗の本質私は大学受験に失敗した。
問題集を解いていき、わからないところを書き留めて、反復することを勉強としてきた。
問題集を完璧に終わらせる、という1つ1つの小さな目標は達成されたが、合格するという大きな目標を達成できなかったのは、何か理由があるはずである。
この理由をある本に託すことにした。
太平洋戦争で、日本が敗北した理由を考察した『失敗の本質』である。
2.目的のあいまいな作戦は必