肉球どろん

主にホラーの考察記事が多いです(考察ってほどでもない、普通の感想もあります)。ちなみに考察は、私はこんな風に楽しんだぜ!というひねくれたファンレターのような気持ちで書いています。 小説は改稿するので一旦非公開にしました。

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『イシナガキクエを探しています』の二次創作ストーリー案(主要な考察要素を押さえた上で想像膨らませていく試み)

※本記事は『イシナガキクエを探しています』第3回の後、第4回が配信されることが発表される前に書いたものです。 『イシナガキクエを探しています』第3回まで見ました。 いやあ面白かったですね~。考察要素もありますが、今回はそれ以上に想像を広げていける事が多くて、凄く妄想が捗りますね。 二次創作やったら面白そうだなと思って、実際に小説化したり漫画化したりまでは出来ないですが、ざっくりストーリー案を考えてまとめてみました。 👇『イシナガキクエを探しています』は、2024/5/18

    • 『悪は存在しない』のラスト解釈と感想

      ※若干追記していますが、基本的にはTwitterとふせったーに書いたのと同じものです。 濱口竜介監督の最新作『悪は存在しない』を観ました。 まず感じたのは、撮影凄すぎ…。 生活の一場面やちょっとした会話やなんかがじっくりと長尺で映されていて、そこに美しさ、ひとときの違和感の面白さがありました。 ファスト映画にしたら5分とかで説明されてしまいそうだけど、じっくりと向き合う事で得られる感慨がありましたね。 ラストはオープンエンディングでしたが、観た人皆似たような解釈になる

      • ホラー短編集『NN4444』の感想~向こうからガーンとは来ないけど、観客が自ら感じ取っていくタイプの恐怖体験

        ホラー短編×4がセットになった映画『NN4444』を観ました。 4つの短編からうっすらとと共通点を感じつつも、それぞれに強い個性を感じて、とても面白かったです! 不条理ホラーという触れ込みでしたが、一見不条理でも映像・音・台詞から感じるものがたくさんあって、難解な感じはしませんでした。 いやあ、嫌な気持ちになりましたね~(ホラー的には良い意味で…) ↓オフィシャルサイト 【1】4つの短編からうっすらと感じる共通項4つの短編の主人公たちは、それぞれの状況下で辛い思い・プレ

        • 様々に解釈可能なホラー映画『MEN 同じ顔の男たち』の自分流解釈(考察?)

          A24のホラー映画『MEN 同じ顔の男たち』を観ました。 人によって様々に解釈可能な作りになっていて凄く面白かったです。 その後、オフィシャルサイトの著名人コメントと監督インタビューを読みました。すると、インタビューでアレックス・ガーランド監督が と語っていたので、私なりの答えを探そうと思ってこの記事を書きました。 【1】考察ポイントかなと思ったところちょっと考察しながら、解釈の前提になるところを整理します。 ▼アダムとイヴの話がモチーフになっているっぽいけど、かなり

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          理解不能と評判の映画『リリー・グレイス 魔女に囚われた男』考察~初見ではポカーンだけど、字幕になっていない重要なセリフを発見すると解釈可能に!

          ※2023/1/9更新  主に【7】のまとめに加筆。その他細々と修正。【8】を追加。 Twitterで「この世に『リリー・グレイス 魔女に囚われた男』のストーリーを理解出来る人間0人説」というのを見かけて、考察できるか試してみようと思って観てみました。 AmazonやFilmarks等では、意味不明、理解不能というレビューが並び、評価も星1点台という恐るべき状態で、本当にストーリーを理解できた人がいなさそうです。 私も初見ではポカーンでした。 終盤に謎解きパートがあって

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          映画『さくら』が犬と家族のハートフル映画に見せかけたヤンデレ暗黒映画だった件~考察ってほどでもないけど感じた違和感や恐怖ポイントをまとめてみた

          Twitterで「アリ・アスター映画が好きな人とか特に見てほしい」というのを見かけて、映画『さくら』観たのですが、いやぁ凄かったです…。 宣伝画像とかを見ると、一見して犬と家族のハートフル映画のように見えるのですが、その実態は、とんでもないヤンデレ暗黒映画でした…。 このビジュアルで「ありふれた家族の、きれいごとじゃない物語」と言われて、アリ・アスターばりの暗黒が待っているとは思わないですよ…。 (狙ってやっているのか、結果的にそうなったのか分からないですが…) この映

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          『さいたま国際芸術祭2023』が凄すぎた件~なぞのスケーパーに普通じゃないファッションショー、他にはない不思議空間~

          【1】さいたま国際芸術祭2023とは埼玉県の「旧市民会館おおみや」で行われている芸術祭で、ざっくり言うと <現代アートの展示+ホールでの演劇・音楽等のイベント+スケーパー> なイベントです。 特にこの「スケーパー」が独特で、ここでしか味わえない不思議極まる空間がありました。 あまりにも面白かったので、私はフリーパスを使って3回行きました…。 特に面白かったポイントを以下に挙げていきます。 ※芸術祭は埼玉の様々な場所で行われていますが、本記事で扱っているのはメイン会場「旧

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          『祓除』の感想:考察ってほどではないけど色々考えて怖くなったこと~これって「観る前の自分には戻れない」やつでは~

          【1】祓除とはテレビ東京の大森P、梨さん、背筋さん、寺内康太郎さんという、新進ホラー作家のヤングアベンジャーズみたいな布陣で作成された、テレ東開局60周年記念のホラーコンテンツです。 事前番組+本編のリアルイベント(有料配信もあり)+事後番組の三部作として構成されています。 公式では以下のような説明がされています。 ■事前番組 ■本編リアルイベントの有料配信 ※販売期間:2023/10/13(金)17:00 ~ 2023/12/2(土)19:00  配信終了:202

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          『ミンナのウタ』考察改訂版:さなの怪異になった原因、怪異としての能力、『カセット文字起こし』との関連等々

          本記事は、以前に公開したこの考察を大幅改訂したものです。 『ミンナのウタ』考察旧版:『ミンナのウタ』と『カセット文字起こし』について~怪異の背景を探ってみる|肉球どろん (note.com) リピートして2回目を観て、色々と気付きがあったので盛り込みました。 それにしても、考察云々抜きにしても『ミンナのウタ』面白いですね~。 GENERATIONSの面々の怪異に逢ってのやられっぷりが好きです。特に関口メンディーさん。何度観てもよいです。 そして考察しても面白い。二度美味

          『ミンナのウタ』考察改訂版:さなの怪異になった原因、怪異としての能力、『カセット文字起こし』との関連等々

          『ミンナのウタ』考察旧版:『ミンナのウタ』と『カセット文字起こし』について~怪異の背景を探ってみる

          ※こちらのページは旧版です。 リピートして2回目を観て、色々と気付きがあったので大幅改訂しました。 『ミンナのウタ』考察改訂版:さなの怪異になった原因、怪異としての能力、『カセット文字起こし』との関連等々|肉球どろん (note.com) ざっと検索した感じだと、この角度で考察している人は見つからなかったので(いたらすみません…)私なりにまとめてみます。 ★:2023/08/29更新 【1】『ミンナのウタ』と連動するサイト『カセット文字起こし』▼カセット文字起こしとは

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          梨『けりよ』『しんに』ちょい考察~作中のフェイクとは?、複製は本当に安全?の個人的解釈

          梨×大森時生 「6」発売記念トークイベント – LOFT PROJECT SCHEDULE (loft-prj.co.jp) この梨さんのトークイベントに行くので、その前に梨さんの過去作をいくつかチェックしておこうかなと思って、読みました『けりよ』『しんに』。 SCP-511-JP - SCP財団 (wikidot.com) しんに - SCP財団 (wikidot.com) 合わせて以下の考察も見てみました。 【民俗ホラー】SCP-511-JP『けりよ』Tale『

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          『SIX HACK』3話~4話中止に潜む言葉遊び、あるいはただのシンクロニシティ

          『SIX HACK』3話~4話中止の流れをこんな風に楽しみました!という話をまとめました。 【1】衝撃のオカルト体験教養番組に見せかけて狂った映像を流す番組『SIX HACK』。 1、2話は、教養番組の体で番組が進むけど内容がなんかおかしい、でもひょっとしたら真に受ける人もいるかもしれない…そんな匙加減の狂いっぷりでした。 そして3話で、教養番組の体をしつつも明らかに狂ってきて(これを真に受ける人はいないでしょう…)、「次週合図を送ります」と予告されました。 そして次週

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          映画『TAR』感想~はっきり白黒つけられないグレーな物語の魅力~

          映画『TAR』感想が少し長くなったので、noteでまとめてみました。 ふせったーでつぶやいた内容+αで、ネタバレありです。 【1】ターのことをはっきり白黒つけられない本作の主人公ターのことは、清廉潔白でもなければ絶対悪でもない、グレーなキャラクターだと思いました。さらに、Twitter等で他の方の感想を見ると結構いろんな見方があって、グレーでも人によって見え方は様々だなと思いました。 人によって見え方の違う、グレーなキャラクターのグレーな物語、私にはそこが面白かったです。

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          斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』の感想~タバスコの神髄を見た…!

          Twitterで書くには少し長くなりすぎたので、noteでまとめてみました。 ※ネタバレは、クリティカルなものはないですが、前半の展開には触れています。 【1】読んだきっかけは、ひすまこタバスコTwitterスペースの『ひすまこタバスコ〜ひすまこVS妖怪タバスコ女〜』が、この本を読むきっかけでした。 スペースは、2023/4/17時点ではまだ残っているようです。 https://twitter.com/sakomoko/status/1629813698893352960

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          考察型展覧会『その怪文書を読みましたか』の解釈~これって、観に行った人は怖い目にあうやつでは…

          『かわいそ笑』の梨さんと株式会社闇制作の考察型展覧会『その怪文書を読みましたか』に行ってきたので、私なりの考察をまとめてみます。 オフィシャルHP その怪文書を読みましたか | マイラボ渋谷 (mylab-shibuya.jp) この大量の怪文書を読み解き、考察していくことでストーリーが見えてくる…という趣旨の展覧会でした。 【1】展覧会の黒幕=妖精ともの会怪文書の中には「妖精ともの会」という謎の組織のパンフレットがありましたね。 どなたかが見つけた、「妖精ともの会」の

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          映画『ひとりぼっちじゃない』のちょい考察~ホラー的に見てみたら~

          映画『ひとりぼっちじゃない』とても面白かったです。パンフを読んだら考察ウェルカムっぽかったので、自分なりにやってみます。考察しなくても全然面白い映画ですが、私はこういう楽しみ方をしてみました、ということで…。 【1】宮子の名前の意味、宮子=子宮?パンフで宮子の名前がヒントになると言及されていました。これは、宮子=子宮ですかね。 人間関係のうまくいかないススメに、安心な場所にずっといたい=子宮に戻りたい願望があって、その表れとして、宮子に惹かれて溺れていく、宮子の部屋(子宮的

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