あん肝、あるいはライスには塩を
江國香織さんの小説『抱擁、あるいはライスには塩を』の「ライスには塩を」というのは、物語の中の霧島一族の造語で「自由万歳!」「大人になってよかった」というようなニュアンスです。
お皿に盛られたご飯に塩をかけたくなるけど、お行儀が悪いし塩分のとりすぎになる、と子どもの頃はさせてもらえなかった、けど大人になった今ならできる。
美味しいものは、カロリー高いし身体に悪いような気がするけど、大人なんだもの。
お酒と、あん肝と白子なんて、自由万歳!!
日本酒、ビール、ワイン。それぞれのマリアージュです。
日本酒
あん肝ポン酢
この時期にスーパーでも売られているあん肝。下処理さえすれば、ただ蒸すだけで簡単に作れちゃいます。
もみじおろしは、大根おろしと豆板醤で作りました。
白子のバター醤油ソテー
白子の下処理は、ボールの水で優しく洗い、水・酒・塩に漬けます。湯通しして氷水につけてしめます。
水気をふきとり、小麦粉をまぶしてバターで炒め醤油をたらしてできあがり。
にんにくチップを添えました。あん肝は濃厚で、白子は外側がかりっと、中はふわっとしてお酒がすすみます。
山内容堂の「鯨海酔侯」にちなんで名づけられた酔鯨。キリッとしているのでこってりあん肝をさらりと流してくれます。お料理との相性が良く食中酒に最適です。
ビール
鶏肉の北京ダック風 (餃子の皮)
胡瓜、長ネギは千切りで水にさらして水気を切ります。甜面醤にはちみつ、辣油を少し加えました。餃子の皮はフランパンで片面だけ焦げ目をつけます。
餃子の皮にタレをぬり、長ネギ、胡瓜、鶏肉をのせて巻いていただきます。食べれば、北京ダックです。
里芋の唐揚げ
外はかりっと、なかはもちっと、とろりと。えっ?これなに?と思うぐらいの美味しさで、おススメです。味しみしてなかったら、塩をつけても。
大好きなコナビール。爽やかでごくごく飲めちゃいます。甜面醬の甘辛さにも、里芋の唐揚げにビールはよく合います。
ワイン
餃子の皮のピザ
左から、シラス・ブルーチーズと胡桃とはちみつ・クリームチーズと黒豆。
餃子の皮は焼きすぎるとバリバリになってしまうのでご注意。
パンケーキのサーモンとクリームチーズ
イカのバジル和え
おつまみは、簡単にできてお酒と会話がすすむものがいいです。
『抱擁、あるいはライスには塩を』の霧島家の百合ちゃんの嫁ぎ先は、食事のときのお酒がないおうちでした。
百合ちゃんの育った霧島家は、ワインに限らずよその家では「普通」でないのかもしれません。普通って、何?
だからこそ、ライスには塩を!
自由万歳!!
会話もお酒もすすむ、簡単なおつまみ万歳!