「自分のトリセツ」をつくったら、断然、生きやすくなりました/後編
前回は、「自分のトリセツ」を作るための、一つ目のヒントをお伝えしました。
今日は二つ目と三つ目を、合わせてご紹介します。
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『自分のトリセツ』を作るためのヒントその②
【②疑って、削る】
大人になるまでに吸収した、いろいろな価値観、常識、考えやとらわれ、こだわりを一度全部疑い、要らないと判断したものを削ぎ落とす
私たちは、誰しもが人間関係の中で生きていますから、親や先生の教え、周囲の友達・知人の行動、世間の目などに自分が引っ張られ、そしてそれに気づかずに、大人になってゆきます。
「これが自分!」
と思っているあなたは、20年以上もの間、誰かの言葉や価値観、教え、風潮などによって、幾重にも衣を着て「着ぶくれ」している状態。
そんなあなたが身に着けた、人として「こうあるべき」「このように生きるべき」「これはしてはいけない」と大人たちから教えられたこと。
それらの衣を、まずは「玉石混交かもしれないなぁ」と疑ってみてはいかがでしょうか。
よく眺めてみれば、すばらしい宝もあれば、ゴミ同然のくだらない価値観もあるなーーと。
あなたの、行動の、習慣の、発言のひとつひとつは
「いったい何を由来にして、そのようであるのか。それらに、自分は本当に、違和感なくしっくりきているのか。実は、要らない価値観や習慣なのではないか」
これらを疑うことは、「自分らしく生きること」に欠かせません。
私たちが小さな頃から選んできた、あれこれ。
トリセツ①では、五感由来の「好き嫌い」「快不快」に細かく気づいておこうとお伝えしましたが、②では、それらも含めて疑います。
「自分は▢▢が好きだと思っていたが、実はそれは誰かによって、そう思わされてきたことかもしれない」
「あの人が〇〇は嫌いと言うから、自分も自然と敬遠していたけど、自分は案外〇〇が好きかもしれない」
これらを、自分で取捨選択することで、自分オリジナルの「価値があるなし・許せる許せない・どっちでもいい・要らない」価値観や行動・習慣が浮き彫りになってきます。
そしてそれらを確認したら、ひとつひとつ、自分のカラダから削ぎ落してゆきます。
もちろん、全部すぐには、できません。
今まで大事に温めてきた価値観を、急に捨て去ることなど、こわくて簡単にできるものではありません。
でも、自覚するだけでも、いいのです。
「これに価値がないと分かったけど、つい、いつもの習慣でそうしてしまう・そう考えてしまう」と自分で知っておく。
いつも意識しておけば、そのうち、手放せる日がきます。
いつの日か、自分にとっては不要な考え方・価値観を手放せたたとき、「自分らしさ」がさらに増して、生きやすくなっていることに気づけると思います。
みんなが持っているモノでも、「自分はいらねーよ」と捨てる。
もしくは誰も持っていないモノでも、「自分だけは持つ」と決める。
誰かに惑わされずに、真に、自分が好きだ、快適だ、満足だと思える物事、人、価値観、こだわりが、ひとつひとつ詰みあがるほどに、「自分のトリセツ」は満足のいくものに進化していきます。
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『自分のトリセツ』を作るためのヒントその③
◆③肉付けする/新しいものを自分に張り付ける。
要らないものがはっきりし、それらを捨てていくと、重たかった自分の衣が軽くなってゆき、風通しがよくなってきます。
軽くなったら、今後は新たな価値観や、新たな生き方を、自分のカラダの好きなところに、好きなだけ、ペタペタと張り付けてゆきましょう。
新たに身に着けることは、誰かから刷り込まれたり、押し付けられたりした価値観ではなく、自分が生きる中で培った「これは大事だな」と思えることだけ。
まちがっても「誰かのいいなり」「世の中の常識だから」と選びませんように。子供時代にやってきたことを、再び繰り返すだけになってしまうのは本末転倒です。
大切なのは、いろいろな意見を参考にしようとも、最終的にはあなたが納得して導きだした、「あなたが信じられる正解」を見つけるということ。
私は、若い頃、それができませんでした。
価値観を変えるという、「変化」が怖かったからです。
「変わらない自分・変えられない自分」をガチガチに固めてしまうと、人はどんどん生きづらさが増し、不幸になっていきます。
時代が、人が、価値観が、どんどん変化するこの世界の中で、自分も軽やかに新陳代謝を繰り返し、どんどん変化していく。
最初に、私たちが自分らしく生きるためには、「自分を彫刻し、粘土で埋める」と表現しましたが、
最初から、こう書けばわかりやすかったですね(笑)
生きている間中、私たちは、それらを繰り返し、どんどん自分を作ってゆく。
「自分を作っていく」というのは「変化をしていくこと」ですが、目指す先には、「より本来の、自分らしい自分に戻ってゆく」という、不思議なゴールがある、そんな気がしています。
さあ、長々と書いてきましたが、私の書いたこの記事も、疑ってみてくださいね。
あなたがどういう風に生きて、どんな人生を歩むと満足か、それはあなただけが知るところですし、どんな風に考えようとも自由です。
「変化せずに生きる」と決めることだって、実は自由ですよね。
そして、「周りや常識に合わせた生き方の方が、自分は絶対に幸せに生きられる」と思えば、そうしたっていいんです。誰にも責められることではありません。
人に危害さえ加えなければ、原則、ルールはありません。
どんな考え方・どんな生き方も、あなたの幸福、ただ一点それのみに集約されるように構築してください。
長いのに読んでくれて、ありがとう。
お互いに、「自分のトリセツづくり」に励みましょう。
おしまい
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