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お肉の煮物が格段にレベルアップする下処理方法。料理店で学んだ下処理は化学だった

俺が昔、喫茶店でバイトしてた頃の話しだ。

喫茶店っていつの時代だ!

カフェって言っとけ!

まあ俺が大学時代の話しなんだけどな。

そのお店は俺がものごころついた頃からある近所の店だった。

『喫茶キヨ』って名前の店なんだけどな。

今なら絶対にはやらなそうな名前だ。

そしてこの店では平日昼間の暇な時に前の彼女のよしえちゃんとその時の彼女のなおちゃんが同じ時間帯に来て二人はカウンターの両端に座り客は他にいなくて俺がカウンターに立っているという超カオスな状況を経験したお店でもある。

二人ともゴメンな俺が悪かった。

許してとは言わないけどほんとにこんな馬鹿な俺でゴメンなさい。

でもこのキヨさん(ママさん)はその昔ホテル経営をしていたすごい人なんだよ。

そんでな、ある日ママさんがカレーの仕込みをするから手伝えと。

その店のカレーは何度もまかないで喰ったけど鶏肉がとろけるくらいやわらかくてまったく臭みもない美味しいやつだったんだよ。

小3で釣って来た魚をさばいて刺し身にしていた俺は大学生になった頃にはすでに相当数の料理のレパートリーがあったんだ。

だからママさんに認められて簡単な料理は俺が作って出していたんだよ。

でもカレーは初めてだ。

まずは大量のニンジンを乱切りに。

そして俺は涙チョチョ切れながら大量の玉ねぎをみじん切りにしていた。

その間ママさんは大量のじゃがいもと鶏のモモ肉を切っていた。

俺がそれら大量の野菜を炒めている間にママさんは秘伝のブイヨンのようなものをデカイずんどうで温めていた。

そして同時にもう一つのずんどうにはただの水が沸かされていたんだ。

カレー作るんだよな。

俺の頭の中は???だった。

大きなボールに炒めた野菜を山盛りにしてやっと俺の仕事は終わったと思ったんだ。

ママさんは俺が炒めた野菜をブイヨンらしき煮立ったスープにいれながら『その塩全部入れて揉んでって』鶏肉の入ったボールを指したんだよ。

ちょっとまて、俺だって一応いろんな料理作れるけどこんな大量の塩で揉んだら鶏肉塩味になるだろって。

そんな塩からいカレーなんて喰いたくないよって思ったんだよな。

でもさ思い出してみればこの店のカレー俺は大好きだ。

恐る恐る鶏肉の入ったボールに塩を入れていると『全部って言ったでしょ』って。

言われるがまま全部塩を入れてすべての鶏肉にまわるようにしながらしっかり揉んだよ。

明らかに鶏肉に下味を付けるような作業だ。

俺がもしやるんだったらコリアンダーとかガラムマサラで下味付けたいのにって思いながらね。

そしたらさグツグツに沸いたお湯に全部入れろって言うんだよ。

その時俺が思ったのは『そんな事したら鶏のだし全部出ちゃうやん』だった。

まあ俺は言われるがまま大量のお湯が沸騰しているずんどうに鶏肉をいれたよ。

当然沸騰してたお湯は冷めるよね。

でも少しして再沸騰したら大量の灰汁(アク)が浮いてきたんだよ。

ママさん待ち構えていてその灰汁を取ったと思ったらすぐに鶏肉を長い柄の付いたザルで取り出して水分をきってはカレーの鍋へ入れていったんだ。

その時俺はやっと気付いたんだ。

浸透圧だ!

俺は化学得意だったからすぐに気付いたんだよ。

塩が鶏肉の中に残った血液やら余分なものを吸ってくれて沸騰したお湯に入れる事で一気に灰汁となって出てくる。

お湯に入れる時間はとても短いから鶏肉の味が出てしまう事もない。

俺はとっても感動した!

化学だ!

もちろん今自分が料理をする時にはその方法を使っている。

俺は今の仕事を辞めたら料理屋をやりたいくらい料理を作る事が好きなんだ。

料理本や料理のサイトはよく見てるよ。

何でそのひと手間が必要なのってのはほとんどが化学だ。

例えばおでんをはじめ煮物は数回温めては冷ますを繰り返すとかな。

ただ高温の出汁に浸けておく時間が長いほど染み込むとのエビデンスもある。

ようは、高温を維持している時間と煮くずれしない事を両立するちょうどいいタイミングが必要なんだ。

火からおろす事で煮くずれを防ぐって事なんだよね。

俺は大学時代に料理には化学がたくさんある事を知ってから料理のレベルは格段に上がったと思う。

だからなプロが書いたレシピなんかは忠実に守る事が大事なんだよ。

大切な人に旨いメシ喰わせてやれよ!


貴方のカレーがお店の味になるスパイスは
コリアンダー
クミン
ターメリック
そしてガラムマサラだ!


・コリアンダー(パクチー)


・クミン


・ターメリック



・ガラムマサラ


俺にはガラムマサラが必須だ。

これがちょっと入るだけでお店の味になるんだよ。

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