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今日の買物#12 売場に金木犀の花が咲いた

9月は金木犀の季節
都会に住んでいると自然が遠いことを感じます。高校を卒業するまで長野県に住んでいましたが、住んでいたのは市内で、それほど自然があふれている感じの場所ではなかったですが、それでも、季節の変わり目を、気温や湿気や風の吹き方、空や雲の様子、そして、咲く花の移り変わる香りで感じていたことを思い出します。9月は金木犀の季節でした。金木犀は、花が咲かなければ全く関心を持たないような、なんの変哲も無い木に、ある日突然に黄色い小さな花をワッと咲かせます。そして、少し鼻につーんとくるような良い香りをさせてきます。花の色も黄色ですが、香りに色があるとすれば、黄色い香りとでもいいましょうか、とにかくそんな香りです。

金木犀がらみの商品って、こんなにあるんだ!
9月に入って、いつも買物する近所のスーパーマーケットに行きました。そこは地下1階が食品、1階が衣料品、そして2階が生活雑貨、文具、化粧品、洗剤やシャンプーなどの売り場になっている少し大きめの店です。食品の買物を済ませて、仕事で必要な文具を買いに2階にエスカレーターで登っていきました。すると何か黄色い商品がたくさん並んでいる陳列コーナーが見えてきます。コーナーの前に立つと、金木犀のシャンプー、ボディソープ、ミスト、オイル、入浴剤などが所狭しと並んでいます。しかも、どの店に行っても売っている有名ブランドの金木犀バージョンなのです。このブランドはふだんからよく使っているけれど金木犀バージョンは初めて見た!といったばかりのものです。いやぁ!ぜんぜん知らなかったな、金木犀がらみの商品って、こんなにあるんだ!とちょっと驚きでした。


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売場に金木犀の花が咲いた
実は、日々の忙しい生活の中で、9月に薫り高く咲く金木犀のことなど全く頭の中にはありませんでした。ましてや都会暮らしで、自然が金木犀の香りを漂わせてくれるわけもなく、脳内には金木犀の「き」の字も無かったのです。それなのに、いつものスーパーマーケットの買物途中に、9月の金木犀を思い出すとは、まったく意外です。売場に金木犀の花が咲いている!まさにそんな感覚です。買物で季節の移り替わりを教えてもらった気分です。コーナーに近づくと、ほのかに金木犀の香りがするような感じで、商品を手に取って、においをかぐと確かにあの黄色いにおいです。もちろん自然の花の香りではないですが。

花を咲かせたのはお店
金木犀バージョンのシャンプーやボディソープ、化粧品という「種」「苗」を作ったのはメーカー。それを売り場という「花壇」に植えて育て、花を咲かせたのはお店。そんな感覚を持ちました。各メーカーから、金木犀バージョンの商品を仕入れて、集めて、売り場の一角に金木犀バージョン商品の陳列コーナーを作ったということだと思いますが、この業務プロセスそのものが、花壇づくりに例えることができそうです。お店の人が、売り場づくりは、花壇づくりだ!と思っていないと思いますが、もしそう思っていたなら、素晴らしいなと思います。売場で季節を感じてもらおう、とお店の人が思っていてくれたら嬉しいなと思います。

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