見出し画像

【読書】70歳、医師の僕がたどり着いた 鎌田式「スクワット」と「かかと落とし」

3年前から体重が80㎏まで増えた。
十年以上、講演会で推奨してきた「スクワット」や「かかと落とし」が頭に浮かんだ。

近年、筋肉が注目されている。運動して筋肉を強化すると、血糖値が下がり、血血圧も下がる。そして「マイオカイン」という筋肉作動物質が分泌されて、がんや認知症、うつ病を予防する可能性があることが分かってきた。
今日本に1000万人以上いると言われている脂肪肝を改善させたり、肝硬変に進行させないためにも、「スクワット」と「ウォーキング」がいいのだ。


はじめに


100歳もいいけど、長さよりも大切なのは、人生最後の日まで元気でいること
48歳、僕はパニック障害になった。当時諏訪中央病院の院長を務めていた僕は、仕事中、度々頻脈発作異常な発汗に悩まされていた。おそらく、「中年クライシス」の一種だったのだと思う。
内科医として20年以上、地域医療にとりくみ、長野県で健康づくりの活動をして成功させてきた僕が、自分の健康は顧みていなかった。
このままではダメだ。自分の人生を考えなくちゃいけない。
そう思った僕は、52歳で院長を辞めることに。56歳で早期退職した。
働き方、生き方の全面転換を行うことにしたのだ。
すると忙しくても、好きなことを楽しむ余裕ができた。
パニック障害が嘘のように、体も心も生き生きとするようになったのだ。

振り返ってみると、怪我や不調もすべて「筋肉の衰え」が原因だったように思う。筋肉は20歳をピークに衰えることがわかっている。50歳からは毎年1%ずつ筋肉が減少して行くという論文もある。

健康づくりで何よりも大事なのは「自己決定」すること。
もう一つ大事なコツが「こうなりたい」というビジョンを持っておくこと。

第一章      鎌田式らくらく筋活


「太もも」は、健康寿命の鍵を握る重要なパーツだ。
若返り物質と呼ばれる「マイオカイン」を最も効率よく分泌させる。
マイオカインが出ると、血糖値や血圧が下がるだけではなく、がんや脳卒中、糖尿病や認知症、うつ病のリスクまで下がる可能性がある。
体の中で最も筋肉量の多い「太もも」を意識的に鍛えることで、効率よく分泌させることができる。

「かかと落とし」は、つま先立ちの状態からかかとをすとーんと落とす、重力を利用した運動。骨を再生する骨芽細胞に刺激を与えて強い骨を作り、骨密度を上げる効果が期待できる。
骨芽細胞は加齢によって減少するが、「かかと落とし」によって刺激を与えると、オステオカルシンという骨ホルモンが分泌され、骨を強化してくれる。
オステオカルシンには、膵臓に働きかけて血糖値を下げる働きもある。さらに、コレステロール値やメタボ改善し、動脈硬化を防いでくれるアディポネクチンという物質も分泌される。

第二章      食事も大切な筋活


筋肉を鍛えて維持するのに、最も大切な栄養素はタンパク質
しかし、日本人の食生活では、このタンパク質が足りていない。
いくら運動をしていても、タンパク質が足りていないと筋肉はやせ細ってしまう。

一日に必要なタンパク質の量は、成人男性で50g、成人女性で40g、高齢者は60gを目標にした方がいいと言われている。
筋肉を増やして行くためには体重1キロ当たり1.5gとるのが望ましい。
体重60キロの人だったら、一日に90gタンパク質をとる必要がある。
200gのステーキを食べても50g程度しかたんぱく質がとれない。
肉だけではなく、魚や乳製品、卵、豆類などからこまめにタンパク質を取る。

長野県民の長寿の秘訣の一つが「粉豆腐」
「粉豆腐」は、高野豆腐を砕いて粉状にしたもので、高野豆腐の生産量日本一を誇る長野県では、古くからソウルフードとして親しまれてきた。
粉豆腐に多く含まれているレジスタントタンパク質は、腸内でコレステロールと結合するが小腸に吸収されにくい特徴を持つ。つまり体内で吸収されることなく、コレステロールを体外に排出してくれる。

ニンジンやブロッコリー、カボチャなどに含まれる黄色や緑色のベータカロテンや、トマトに含まれる赤いリコピン、これらの色素には抗酸化パワーがある。
抗酸化作用によって、動脈硬化認知症の原因となる慢性炎症を防ぐことができる。
さらに、野菜に含まれるカリウムは、血圧を上げるナトリウムの体内への吸収を抑制してくれる。

第三章      人生最後の日までピンピン生きるために


国立がん研究センターの研究によれば40歳から69歳のストレスの多いグループは、少ないグループに比べて、癌の罹患率が11%も高かった。
男性でこの関連が強く見られ、特に肝臓がんや前立腺がんは、ストレスが多い人たちの発症リスクが高いこともわかっている。
一方、女性は男性に比べると差がそこまで顕著ではなかった。これは、一般的に女性の方が、ストレスを無意識のうちにうまく和らげられる人が多いからではないかと思う。
スイスのチューリッヒ大学の研究によると、ストレスを受けた後、人はカロリーが高く、不健康な食べ物を食べたくなることがわかっている。

ストレスとうまく付き合う7つの方法


楽しみを持つ
とにかく笑う
おいしいものを食べる
学び続ける
無理な健康法に縛られない
ユニークでいる
社会とのつながりを持つ

おわりに

鎌田先生はテレビでおなじみです。大変有名な先生でらっしゃいます。
先生もメンタルヘルス、脊柱管狭窄症、骨折などを患っているようです。

医者の不養生ではないでしょうが、過酷な労働が体への負担になっていると思われます。
医師の働き方が変わる2024年は、いろいろ思うところがあります。

スクワット、かかと落としは手軽にできる運動なので習慣化しやすいメリットがあります。

脚トレは「足が太くなるから嫌」という女性でも、負荷、回数設定で筋肥大しないでできる運動方法もあるので、おすすめです。

みんなで足を鍛えて、健康になりましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?