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個別最適な学びについて考える(68)ー鹿毛雅治・奈須正裕(1997)学ぶこと・教えること―学校教育の心理学ーから

お疲れ様です.
早速,一日空けてしまいましたが,続けて勉強をしていきましょう.自分は少し体調を崩してしまいうました.
まだまだ暑い日が続きますので無理はせずに取り組んでいきましょう.

読んでみると意外に面白いみたいな本に,最近は多く出会っている気がします.
今回の本もとても読み応えがありすぎるくらいの本でした.ぜひ,何か買う本などを迷っていたら購入をおすすめします.

本日は「鹿毛雅治・奈須正裕(1997)学ぶこと・教えること―学校教育の心理学.金子書房,東京」です.では,早速読んでいきましょう!

5節 教師の多面的役割
教育を学ぶということ,教えるということ,かかわるということの三つの面からみてきたが,そこでふれたように,教師とは単に情報を集めて伝達する人ではなく,さまざまな役割を果たしている人である。ここで教師の多面的な役割について整理してみる。

1) インストラクターとしての教師
この役割は教師が伝統的に果たしてきた基本的な役割で,学習者に知識を伝え,技術を身につけさせる役割である。教師は文化のなかかから必要な情報を選択し,収集し,子どもに伝える。

鹿毛雅治・奈須正裕(1997)学ぶこと・教えること―学校教育の心理学.金子書房,東京

実はここには5つの役割が書かれていました.
その一例として,1つだけ示してみました.
このほかにも,学習環境のデザイナーとしての役割などたくさんあります.1つずつ紹介してもいいですが長くなりそうなので続きは自分で購入してみてください.

読んでいて感じることは,教師はさまざまな面でコーディネートしていかなければいけないことです.そして,あくまでも学ぶのは子どもたちであり,それを支えていくことが教師ということを考えておかなければいけません.
たくさんの役割がある中で,教師も考え,個別最適に近づくための仕組み作りが必要そうです.

1) 自律的選択としての授業づくり
 授業というと,45分なり50分なりを単位に,一人の教師が,教室
集団を相手にとのイメージがあるが,それらは何も唯一絶対の方法ではないし,太古の昔からそうであったわけでもない。
 授業づくりに際しては,作業主体としての教師の自律性と創造性が重要である。いつ,どこで,誰が,どんな集団を相手に指導するのか。これらは,発問,教材と同様,教師が一つひとつ授業前あるいは授業中に意思決定すべき事項である。
 その意味で,45分授業も学級を単位とした指導も,一つの選択肢にすぎない。30分や75分の授業時間,個別や小集団での学習が,45分や学級と同列の選択肢として,常に教師の前に開かれている必要がある。本来,授業を構成する要素のそれぞれについて,多くの可能な選択肢の中から,ねらいや状況に応じて教師が意識的に選択し、それらを組み合わせて授業を構築していく,すぐれて自律的で創造的な営みなのである。

鹿毛雅治・奈須正裕(1997)学ぶこと・教えること―学校教育の心理学.金子書房,東京

教師にも自律性が必要という言葉がものすごく刺さりました。
多くの可能な選択肢の中から,教師が考える必要があり,どこで誰を相手に指導するかも考えておく必要があります.

一方で授業を行なっている中で,ここは指導が必要だなと考え,意思決定をして指導する可能性も大いにあり得ます.
やはり,複雑なのですが,どういう指導をするのかと考えながら,その場の実態にも合わせて指導をしていく技術が求められると思います.
特に個別最適な学びが進められている中ではより一層でしょうか、、.

本日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!

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