モンゴルの旅、2日目〜4日目の乗馬。この旅、唯一の後悔とは
的を射た言葉だった。まさに図星を突かれた!
かつて夏は「腹筋割れるかも」状態で月3回モンゴル(含む中国の内モンゴル自治区)に行って毎回、「誰よりも速く走る!誰よりも楽しむ!」」を信条としてモンゴルを旅していた俺を知っているからこその諫言(かんげん)。
ワッキーの旅の第一目的が「隊長とまた一緒にモンゴルへ行き、ギャロップしたかったから」とアンケートで知ってハッとした。運動神経抜群のワッキーの乗馬技術を知っていたから、この旅でギャロップできる環境を整え、彼が走れる空気をつくるまでが俺の仕事だと考えていた。今後は、「それぞれの参加者の旅の第1目的」をツアー前に確認するべきだ、と反省。
毎回、隊員それぞれの視点が見える写真を見るのが好きだ。わっきーの興味、視点は明らかに「馬」に注がれていた。誰よりも乗馬のシーンの写真が多かったからだ。
かつて一緒にモンゴルを旅した時、わっきーは乗馬経験がないにも関わらず、モンゴルで10年以上乗り続けてる俺と初日からギャロップし、一度も落馬した経験がないのだ。俺は15年間のモンゴルの旅で「死んだかも!?」みたいな派手な落馬を3回経験している。1回目はギャロップ中、落ちて錆びた有刺鉄線に馬が驚いて急ストップして馬の首に顔面強打、その後、馬が前足を上げてジャンプして落馬。2回目は「隊長、手綱ゆるめて」とガイドに言われて手綱を緩めた途端、大暴走して登坂を上がり切った後、下り坂を猛スピードで降りてフェンス前でほぼ90度曲がると、俺はぶっ飛びフェンスにダイブ、足が引っかかって宙づりになって後頭部を殴打!それでも2回共、草原だったせいか奇跡的に無傷だった。3回目の時は、ショルダーバッグに驚いた馬が大暴走、落馬後すぐに起き上がろうとしたら起きれず、背中に尖った小石が刺さり今もその時の傷が残っている。この時、一緒に旅していた妻の美香に随分と心配をかけた。だから、今回娘たち2人が一緒の旅で「無茶をして娘に心配かけたくない」という気持ちが働いたのも事実。
「モンゴル人と自由にギャロップしたこと」がワッキーの思い出に残っていても、俺とのギャロップは不完全燃焼に終わったようだ。そう、指摘されたように、ちょこっとしかギャロップしなかった。いや、6年のブランクに体力の衰え「老い」を感じて、できなかったのだ。
なぜか・・・旅をしなくなって58歳まで59kgだった体重が、この5年で65kgになり、デニムのウエストサイズが28インチ(71cm)から32インチ(81cm)と10cmもアップした。腹が出てウエストのサイズが変わったことで身体のバランスが崩れて上手く乗馬できなくなっていた。体型が崩れると乗馬フォームも崩れたのだ。
下記は8年前、2016年の夏、5歳から馬に乗っているモンゴル人をぶっちぎって勝利した俺の動画。この時、車で並走してた隊員まなぶが撮った写真が「ようこそドラマチックジャーニーへ」の表紙を飾った写真だ。
トーラ川が氾濫したことでボート・カヌー体験ができなくなったので、モンゴル2日目・半日乗馬、3日目・1日乗馬、4日目・半日乗馬をした。これも乗馬三昧な探検隊っぽい旅になった。ただ、俺にとっても馬とのコミュニケーションが上手くいって、いつも感じていた馬との一心同体、人馬一体を感じるまで、かっ飛ばせなかったことが、今回の旅の唯一の後悔になった。それだけ「人馬一体」は気持ちいいのだ。何度落馬しようと辞められない快感がある。
モンゴル出発前に偶然録画したテレビ番組で、「なぜ俺が乗馬に惹かれるのか」がわかった後だったから余計だった。
天下太平や五穀豊穣を祈る神事として紹介されていた「流鏑馬の達人」の言葉が肚に落ちた。肚落ちしたのは日本の在来種、木曽馬で妻の美香と隊員たちと流鏑馬を体験していたことも大きい。モンゴルで乗馬三昧だった頃だから、何度も的を射止めることができた。
乗馬の肝は集中と緩和で、軸が立ったままブレないフォームの再現性にある。つまり、鞍から尻を浮かせて中腰でいられるエネルギーの土台、体力をつくるのが大事なのだ。
やろうやろうと思って、ずっと継続できなかった筋トレ。今回のことがきっかけで心にスイッチが入った。何かに打ちのめされないと人って動けないんだなと実感した。「体力の衰え」という現実を素直に受け入れよう。
「もうすぐ63歳で年だから・・・年齢には勝てない」などと無理に納得して年齢を言い訳にしたくない。いくつになっても年齢に抗いたい。いつまでも若々しい心と体を維持したい。もうすぐ5歳になる長男と将来、酒を酌み交わしたい。
今日から次の旅の準備を始める。わっきー、俺を本気にしてくれて、ありがとう。
そんなワッキー(脇本雄樹)のモンゴル旅報告をFacebookから抜粋して紹介したい。
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全く更新してなくて放置状態だった地球探検隊公式インスタにも、これからどんどん妻の美香がアップしてくれる予定だ。
最後に一緒にアラスカ・オーロラの旅に参加した「地球探検隊」隊員であり、「ドリプラ世界大会」審査員仲間でもあった友人オニ(鬼丸昌也)の言葉を贈りたい。
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