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創作のもの

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記事一覧

合わない歩幅

合わない歩幅

愛してるよって言ってほしくて
きっと私はいつも、物欲しそうな顔をしているだろう
ちぎれそうなくらいに尻尾を振る子犬みたいに
あなたを見つけては、その後をついて歩くのだ

あの家の猫でさえ、撫でてもらえる生き物なのに
どうして私はいつだって触れてさえもらえないのだろう

時々自分は、いなくていい人なんじゃないかと錯覚する

愛してるよって言ってほしくて

あなたにただそう言ってほしくて

今日もその

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9%の独り言

9%の独り言

アルコールは僕の脳みそを溶かし
心地よい忘却に誘う

そんな快楽と浮遊感の中で
口から出る言葉に裏っかわなんてなくて

ただただ君に伝えたい言葉を
吐き出すばかりの身体に変わる

そんな時間がとても好きだ

今日もそんなことを思いながら
1人で9%のストロング缶を開ける

伝える君が遠すぎて
ため息だけを吐き出した夜

孤独中毒

孤独中毒

この世の中の 不幸を全て背負った顔をして
優しさを欲しがっては 孤独を探して手に入れる
まるで中毒患者のようにヨダレを垂らし生きている

よく研いだ刃物を向けるのは 自分自身
降るほどの痛みを 心臓で感じながら
今日も生きたと血の涙を流す日々

この世の中の 罵詈雑言を全て拾って傷ついて
優しさを欲しがって 孤独を探して手に入れる
まるで中毒患者のように効かない薬を飲み生きている

あなたの姿を目

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ガラクタの恋

ガラクタの恋

この平凡な日々の中で
ただ前を向いて歩く

そんな当たり前が
なんと困難なことだろう

僕は足を無くした子供みたいに
明日を夢見て泣きじゃくる

掌に納まるものなど何もなく
心はぽっかり空っぽだ

君の頬に触れたくて
伸ばした腕はガラクタで

からからと音を立てて
転がり落ちたのは両の目だ

真っ暗闇で彷徨う声は
誰の耳にも届きはしない

始まりがないものだから
終わりがなくて果て

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小さな女の子

小さな女の子

「こんばんわ」
小さな女の子が僕に声をかけてきた。

「今日も遅かったね。お腹すいたけぇ、はよーご飯にしよーや。」
彼女はなぜか流暢な広島弁で話しかけてきた。

そもそも、なぜここに小さな女の子がいるのか。
いやいや。小さなと言っても小さいにもほどがある。
「小さな女の子」と聞けば、年の小さな女の子を想像するだろうが。そんな単純な話ではない。

ここは、僕が一人で住んでいる一軒家。
仕事から帰って

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あのころの詠

あのころの詠

大人になるという現実を
何を持って証明しよう

ケラケラと子供みたいに笑って
ウダウダと子供みたいに泣く

気に入らないと泣き叫び
暴れてわがまま突き通す

大人になるという現実を
何を持って証明しよう

腹の中ではぐるぐると
真っ黒のくだらなさが回り

天辺に開いた口の中からは
サラサラと嘘八百を吐く

悟ったふりをしては
出来損ないの自分を嘆く

大人になるという現

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キミとボク

キミとボク

渇いた身体がキシキシと
崩れるように衰える

誰が見る目も考えず
我が道進んで振り返る

後悔なんてモノはもう
カラカラに渇いた砂のよう

焦る気持ちを引きずりながら
永い時間を生きていく

あの頃見ていた夢なんて
とっくの昔に見えなくなった

そんな僕らの未来の先は
未だ見えない先の先

涙を流して転がりながら
僕らは仲間と笑っているよ

君に届け

君に届け

ここに居ない誰かに
届く言葉を紡ぐには

僕は何をすればいいのだろう

ここに居ない誰かに
届けたい言葉があるから

僕は今日も泣き笑い

貴方を想い、生きている

だいすきな人

だいすきな人

大好きな人に褒められたくて
今日は少し頑張った

こんな単純な自分を

今日は昨日より

好きになれた

休日の仕事

休日の仕事

空はよく晴れている
今日は洗濯物もよく乾くだろう

冷たい風は変わらずに
終わらない冬を感じさせる

ベランダは軋む
静かな部屋にも響くように

珈琲は一人分
ドリップすれば事足りる

始まったばかりの今日の
終わりを待つ一日の始まり

告白

告白

君に、伝えたいことが沢山あるのです

それでも、臆病な僕は
言いたいこと半分で口を閉じる

大好きだから、嫌われたくなくて

そんなことで嫌いにならない君だと知っているのに

愛想笑いで誤魔化す僕は

いつまでも君を、忘れられないでいるんだ

ディスタンス



君に触れたい
君に触れたい
君に触れたい

当たり前の日々の中
ためらわれたあの距離が
今はこんなに悔やまれる

君に触れたい
君に触れたい
君に触れたい

君のとなりには
今、誰がいるの

あの人の言うこと

あの人の言うこと

自分らしく生きなさいと
あの人は言うのだけれど

この生き方しか知らない僕は
途方に暮れて立ち尽くす

自分らしく生きるには
どこに向かえばいいですか

それはあなたが決めるのよと
あの人は言うのだけれど

そんな選択をする方法を
どの教科書で学ぶのですか

生きづらいこの世界で
今日も僕は生きる