記事一覧
Albert King "Blues Power" (1970)
音楽話141: 問答
現代音楽の源流のひとつ、ブルース
いきなり大層な見出しですが、決して大袈裟ではありません。現代音楽は、ブルースが無ければ今の形になっていません。
音楽は時の流れの中で受け継がれ、発展し、進化してきました。つまりその逆、ロックにせよR&Bにせよ、その源流を遡っていくとその一部はブルースに辿り着くのです。
だから、もしあなたが「アメリカ人、しかも黒人がギターをガンガン弾きなが
坂本スミ子 "El Cunbanchero" (1960年代?)
音楽話140: 情熱
(いつもはYouTubeの、極力正規の動画を使って記事を書いているのですが、今回はどうしてもこの曲の、しかもこのヴァージョンをご紹介したかったので、Tik Tokに掲載されていたものをご紹介します。ご了承ください)
坂本スミ子という天才
私が個人的に思う「日本の女性シンガー 最高の3人」は、美空ひばり、越路吹雪、ちあきなおみです。都はるみも石川さゆりも、松任谷由実も竹内ま
The Smiths "This Charming Man" (1983)
音楽話139: 偉大
The Smiths
青臭い、軟弱、自己陶酔…どんな揶揄があろうとも、The Smithsは音楽史にハッキリと爪痕を残した偉大なバンドであり、私の人生に確実に影響をもたらした音楽です。
Patti Smithのライヴで出会ったSteven Morrissey(ヴォーカル)とJohnny Mar(ギター)。趣味嗜好に共通点が多いことを発見して意気投合、1982年にJohnn
XG "HOWLING" (2024)
音楽話138: 咆哮
触手が動かない…
私が今、その動向が気になりだした音楽がありますーーーXGです。
KPOPグループに日本人がいることは珍しいことではなくなりましたが、XGは全員日本人。でも音はどっぷりKPOPでプロデュースも韓国なのでKPOPグループと位置付けることもできる。でも歌詞は全編英語で、韓国語(ハングンマル)で一切歌わない…彼女たちの音楽に初めて触れた時、どう捉えればいいかわか
The Beatles "It's All Too Much" (1969)
音楽話137: 倦厭
ご挨拶
今年も宜しくお願いいたします。
皆様の2025年・令和7年が良き年となることをお祈り申し上げます。
これまで通り、自分が好きな1曲を不定期に書き殴っていきたいと思います。ジャンル不問、時代不問。広大な音楽の海を泳いで、ほんの少しでも皆様の音楽ライフに新たな発見や気づきに繋がるようなキッカケをご提供できれば、それは望外の喜びです。
世界最大にして最強
2025年
(音楽話)136: Céline Dion “Hymne à l'amour/愛の讃歌” (2024)
命を削ってまでも2024年、年末最後に何を書こうか迷いました。その結果、今年を代表する一曲として、パリ五輪での"愛の讃歌"を取り上げずに年を越してはならぬと思い、この記事をアップします。ご覧いただいている方、心より感謝申し上げます。
ヒト: Céline Dion
1968年、カナダ・ケベック州で14人きょうだいの末っ子として誕生。幼少期は細身&ガタガタな歯のせいで「Vampire/吸血鬼」と
(音楽話)135: Jamie Cullum "All I Want For Christmas Is You" (2018)
クリスマス特集 #5 「クリスマスは君のもの」
ヒト: Jamie Cullum
日本での知名度はイマイチ、母国・英国ではメジャーなシンガーだけどどう位置づければいいか皆まだわかってないような気がするJamie Cullum。でも私は断言します。
彼はまごうことなき天才であり、ジャンルの枠を軽く超えていろんな方向に光輝く才能の塊です。
1979年英国東部のエセックス州生まれ。多様な民族ルーツ
(音楽話)134: Mariah Carey "Oh Santa! ft. Ariana Grande, Jennifer Hudson" (2020)
クリスマス特集 #4 「クリスマスは私のもの」
ヒト: Mariah Carey
Mariah Careyについて、今さら説明する必要はないでしょう…と言ってみて思ったのですが、ほぼ誰もが知っているシンガーってとんでもなくスゴいことです。全世界の大多数にとって会ったこともない他人なのに、彼女の歌う曲、容姿など、なんとなく知っている…政治・経済・社会・スポーツ・エンタメのどの世界だろうが、そんな存
(音楽話)133: Teddy Swims “Please Come Home For Christmas” (2020)
クリスマス特集 #3 「やさぐれて、クリスマス」
ヒト: Teddy Swims
これを書いている2024年12月時点、来年の話で恐縮ですが67th Grammy Awardsが2025年2月2日、米国ロサンゼルスで開催されます。既に各賞候補が発表され、大きなところでは「Record Of The Year」にBeyoncé, Sabrina Carpenter, Billie Irish, K
(音楽話)132: Ella Fitzgerald “Good Morning Blues” (1960)
クリスマス特集 #2 「クリスマスだからって」
ヒト: Ella Fitzgerald
「First Lady of Song」「Queen of Jazz」「Lady Ella」と呼ばれた、正真正銘・ジャズ・ヴォーカル界の伝説。ふくよかな体躯、マイルドで太い声、豪快なステージング…どれをとっても至宝のシンガーであり、エンタテイナー。Ellaはいくら称賛してもし切れません。
1917年米国ヴァー
(音楽話)131: Bing Crosby, David Bowie “Peace On Earth / Little Drummer Boy” (1977)
クリスマス特集 #1 「夢の競演!?」
ヒト: Bing Crosby & David Bowie
意外な競演。このふたり、あまりにも有名なので簡単に…というか、書き出すと長文になってしまうので自制の意味も込めて短めに笑
米国エンタテインメント界の大御所・Bing Crosby。1903年米国ワシントン州生まれ。1920年代からコーラスグループRhythm Boysで売れ始め、自身の冠ラジオ番
(音楽話)130: Björk “Venus As A Boy” (1993)
尖った妖精
ヒト: Björk
本名Björk Guðmundsdóttir、日本語読みだと大体「ビヨルク・グズムンズドッティル」。彼女は年齢という概念すら超越している気がしますが、1965年アイスランド・レイキャビク生まれ。主に母の影響で音楽に没頭し、5歳で楽曲制作を始めた早熟さ。12歳(!)でリリースしたソロアルバム「Björk」はアイスランド民謡やThe Beatlesのカヴァー("Foo
(音楽話)129: スピッツ “俺のすべて” (1995)
彼がタンバリンを手にしたら
ヒト: スピッツ
1987年に結成してかれこれ40年近く。美大生の草野(Vo, G)と田村(B)が組んだバンドは、紆余曲折を経て服飾系学生の三輪(G)と崎山(Dr)が加わり、かなりパンキッシュな音を鳴らしていたというのは有名な話。しかも当時はThe Blue Heartsを意識していた…意外ですよね。しかし草野自身がキャラに合わないと感じ、徐々にアコースティックな方向