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#随筆
その15:万年筆の怪人
男は誰しも少年だった。そして少年は、ヒーローに憧れを抱いて大きくなる。
1966年のウルトラマン、 1971年は仮面ライダー、 1975年には秘密戦隊ゴレンジャーと、 特撮ヒーロー番組のシリ ーズは2023年の現在まで脈々と続き、毎回手を変え品を変え、様々な怪人が地球(日本?)を脅威に晒し、ヒーローたちに都度打ち負かされている。この構図がもう半世紀以上続いていることになる。
怪人もユニークな着想か
その13:詩人の万年筆
今年(2023年)は、私が詩の神様と崇める田村隆一の生誕100年を迎える。
私淑やまない大詩人の万年筆と言えば、晩年のその書斎を彩った二本のパーカー。出版社から贈られたというその万年筆は、デュオフォールドのブラックとオレンジの二本のこと。
実際にはこの二本のうち、ブラックの一般的なデュオフォールドを自身が使い、オレンジの方は専ら夫人が使われていたそう。
そもそもこの詩人、筆記具にこだわるような人物
その4:ペンは剣より強し
「万年筆は男の武器である」と説くのは、池波正太郎の『男の作法』(新潮文庫)だ。
万年筆を男が外へ持ち出す場合、それは刀のような武器であり、若者でも高級なものを持ったほうが立派に見えるし、気持ちとしてもキリッとすると言うのが理由。
日本の武術には、江戸時代初期に夢想権之助勝吉という武芸者が編み出した神道夢想流から始まる杖術というものがある。
日常で使う杖で戦う武術であるが、では同じく日常で用いられる
その2:隕石と刀と万年筆
遥か昔から人々は空に対して畏敬の念を抱いてきた。
神は必ず空の上に居り、科学技術が発達して宇宙の仕組みが紐解かれて来た現代でさえ、未だにその敬いは止まらない。
そんな天から飛んできた隕石は、地層の化石と共に壮大なロマンで好奇心をくすぐり続けている。
隕石と言っても色々な鉱石で生成されているし、知らずに鉄製の武器になったり、知っていれば天から落ちてきた授かり物とされる。太古の昔のツタンカーメンの墓で
その3:ミステリーと万年筆
アメリカのミステリ作家コーネル・ウールリッチ(またの名をウィリアム・アイリッシュ)の作品に『万年筆』というものがある。
御存知の方もいるでしょうが、1945年に書かれた短編小説で、早川書房のポケットミステリ648『ぎろちん』という短編集に収められている。1964年には岡本喜八監督によるミュージカル映画『ああ爆弾』の原作にもなり、今では紙の本は絶版となっているが、古本市場か電子書籍なら今でも購入は可
その9:付喪神と万年筆
かの『御伽草子』に出てくる「付喪神」は、長い歳月を経ることで物に宿る精霊や妖(あやかし)のこと。付喪神は「九十九神(つくもがみ)」と書かれることもあり、「積み重ねた長い時間」という99年や「多種多様な物」という99種の意味合いから、物に付喪神が宿るまでの歳月はおよそ100年とされる。そのため付喪神を忌み嫌う人々は、年の瀬の煤払いの際にこぞって古い道具を捨ててきた。
とは言え、付喪神は人を襲う荒ぶる