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不安な時のバタフライ・ハグ
こんにちは。今日、新しく次年度から赴任される方との顔合わせがありました。どんな方かドキドキしながらの顔合わせでした。こちらがドキドキするということは、あちらはもっとドキドキしているのでしょうね。
今回は、新生活の始まる季節。不安な気持ちの解消法についてお話しします。
バタフライ・ハグって知っていますか?
バタフライ・ハグって知っていますか?
私は、東日本大震災に罹災しました。
震災後、保護者や子どもの不安感が強いことが気にかかり、東京学芸大学の研修会に参加していました。
その研修会の中で、教えていただいたのが「バタフライ・ハグ」という手法です。ご存じでしょうか。
なぜ、不安になるのか
そもそも、なぜ不安になるのでしょうか。もちろん諸説はありますが、
一般には脳の機能によるものであると考えられています。
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脳には右脳・左脳があります。
右脳は直感的・感性的な思考を担当しています。対して左脳は論理的な思考を得意とします。そして、右脳と左脳の間にある”脳梁”という橋を通って情報が交換されるため、平常時は直感と論理のバランスが保たれ、精神状態が安定します。
しかし、震災や環境の変化などの不安因子が増えると、脳梁の機能が委縮します。つまり、橋が狭くなるのです。右脳と左脳で生まれた情報が上手く行き来しないため、情報を整理することができなくなり、不安な状態が生まれるのです。
右脳と左脳をつなぐために
東京学芸大学で最近まで心理学の教鞭をとられていた小林正幸先生によると、右脳と左脳を交互に刺激することで、脳梁を通る情報を正常に近づけることができるということです。では、どうするとそのようなことができるのでしょうか。アフリカの、とある民族は、親がバタフライ・ハグという手法を使うそうです。
親が、子をハグします。そして、右肩と左肩を交互にトントンとたたきます。
簡単でしょう。このことによって、右脳と左脳が交互に刺激されます。
小林先生は、さらにそれをセルフ・ケアにアレンジしたものを教えてくれました。
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ちょうどよい画像があったので、お借りしました。
このように、胸の前でX字に腕を交差し、肩を交互にたたくことで、一人でもバタフライ・ハグを行うことができます。
さらに強い不安、PTSDの場合は専門的な治療が必要
このバタフライ・ハグで不安が解消されれば良いのですが、
震災などではさらに大きな心理的負担から、PTSDもしくはPTSD様の症状を発することもあります。その際はすぐに専門家に相談しましょう。
今では、瞬きや両目に刺激を与えることでPTSDを克服するEMDRという方法など、さまざまな治療方法が確立してきています。
まずは、日常的な不安の時にはバタフライ・ハグを試してみてくださいね~!
では、またねー!