もりぞー | 50代 リアル人生ストーリー

人生の試練が教えてくれたリアルなストーリを1日1話お届けします。物語に込めた“気づき”で、あなたのビジネス力や人生を豊かにするお手伝いができれば嬉しいです。今だから話せる、あの心が折れかけた瞬間を。趣味は小説執筆。50歳、会社経営者です!

もりぞー | 50代 リアル人生ストーリー

人生の試練が教えてくれたリアルなストーリを1日1話お届けします。物語に込めた“気づき”で、あなたのビジネス力や人生を豊かにするお手伝いができれば嬉しいです。今だから話せる、あの心が折れかけた瞬間を。趣味は小説執筆。50歳、会社経営者です!

最近の記事

  • 固定された記事

『波乱のサラリーマン人生』  〜理不尽な上司から独立へ導かれた再起の道〜

今年で50歳を迎えた私は、28年間、広告代理店の社員として働き続けてきた。 仕事柄、文章を書くことが多く、その経験が今となってはそれが自分の武器になったことに感謝している。 当時は仕事を楽しいと思えたことはほとんどなかった。むしろ、毎日のように襲いかかる理不尽な状況に耐えることに必死だった。 5年前の2019年、当時の会社の空気は澱みきっていた。上司の小林常務は、何かあるたびに怒鳴り散らし、部下たちを追い詰めていった。次々と同僚が辞めていく中、私は歯を食いしばって働き続け

    • 「最近の若い奴は……」を言い続けた結果、部下に見限られた話

      「森野さん、どうして言ってくれなかったんですか?」 営業チームの最若手、高橋が目を潤ませながら私を睨みつけている。その顔は、怒りとも悲しみとも取れる微妙な表情だった。 数日前、高橋に任せた資料に致命的なミスがあった。クライアントの名前を誤記したまま提出してしまったのだ。結果、私はクライアントに直接謝罪をする羽目になり、高橋は何事もなかったかのように机に向かっていた。 「どうして僕を叱らないんですか!僕が悪いって言えばいいのに!」 その言葉に、私は一瞬言葉を失った。叱ら

      • 「もういいです!」 ふてくされる部下は変わるのか?

        「もういいです!」 その言葉が静まり返った会議室に響いた瞬間、私は心の中で舌打ちした。新プロジェクトのブレスト会議―― メンバー全員がアイデアを出し合い、形にしていく重要な場面だった。しかし、問題の発言者―― 私の部下である27歳の大原亮太が、唐突に投げ出すような態度を取ったことで、場の空気が一気に凍りついた。 私が指摘したのは、彼の提案が具体性に欠ける点だった。しかし、彼にとってそれは単なるアドバイスではなく、自分の存在そのものが否定されたように感じたのかもしれない。

        • 新人がクレーム対応で大炎上、その裏で先輩が動いた

          その怒声は会議室を震わせ、私の胸をえぐった。食品メーカーの担当課長、榎本が顔を真っ赤にして机を叩く。 「これが成果だと?俺たちのブランド価値をどうする気だ!」 新社会人の私は震える手で資料を握りしめるしかなかった。返す言葉も見つからない。謝罪を口にするも、榎本の怒りはますます激しくなるばかりだ。 「謝って済むなら警察はいらん!次はどう挽回するか、すぐに説明しろ!」 緊張に飲み込まれそうなその瞬間、横にいた先輩、山口が静かに立ち上がった。スーツの袖を整え、わずかに前傾姿

        • 固定された記事

        『波乱のサラリーマン人生』  〜理不尽な上司から独立へ導かれた再起の道〜

          社長がまた独断で内定を出した結果…

          現場が疲弊して、社員がため息をつく日々がまた始まりました。 「またか……」 総務担当の石井は、社長室の扉が開く音に顔を上げた。中から数名の社員が出てきたが、その表情は一様に陰りを帯びている。 「どうしたんですか?」と石井が尋ねると、現場リーダーの木下が振り返った。 「また社長が勝手に内定を出したよ。それも、面接中にな」 石井は眉をひそめた。「面接中に内定を?」 「ああ、応募者が自己紹介したところで『うちでやってみないか?』ってさ」 木下は肩を落としながら去っていった

          社長がまた独断で内定を出した結果…

          【大炎上】ベテラン記者が未確認情報を信じた結果

          「確認不足で配信しました」この一文で謝罪は終わらない――SNSには批判が燃え広がっていた。 その新聞記者は、スマートフォンの画面に映る記事に釘付けになり、深い焦燥感に襲われていた。32歳、女性記者。入社以来、ひたむきに真実を追求してきた記者であり、社内でもその熱心さから信頼を寄せられていた。 しかし最近、業界全体の「スピード重視」の風潮に振り回され、次々と記事を出すことを求められる毎日が続いていた。 彼女は強い意志を持ちながらも少し不器用で、その生真面目さが時に自らを追

          【大炎上】ベテラン記者が未確認情報を信じた結果

          突然のメンタル不調!自分を見失った“20年目の気づき”

          あの日、私はいつものようにデスクにかじりつき、終わらない案件とにらめっこしていた。空調が静まり返った深夜のオフィスで、タイピングの音だけが虚しく響く。 これが日常で、これが当たり前だと思っていた。仕事が人生そのものと信じて疑わなかったからだ。ふと時計を見て、針が午前2時を指しているのを確認したとき、私は小さく息をついた。 そんな矢先のことだった。部署のリーダーであり、気の合う同僚でもあった江上が、突然長期休養を取ると知らせが入った。健康問題だと聞かされるが、詳細は明かされ

          突然のメンタル不調!自分を見失った“20年目の気づき”

          「最恐上司との闘い」──理不尽な日々との決別

          その日、私はパソコン画面に映る報告書を何度も見直していた。ようやく完成したにもかかわらず、心は晴れない。不安がぐるぐると頭を駆け巡る。理由はただ一つ──黒木部長だった。 黒木は、社内で恐怖の代名詞とされる存在。あの冷たい視線、そして部下を無慈悲に追い詰める姿勢から、陰で「鬼の黒木」と呼ばれている。彼に目をつけられた社員が笑顔で戻ってきた例など、聞いたことがなかった。 突然、彼の低く冷え切った声が背後から響く。「報告書はまだか?」不意打ちに心臓が跳ね上がる。振り向くと、鋭い

          「最恐上司との闘い」──理不尽な日々との決別

          「嫌われたくない」部下に言えない…ビクビク上司の再生の一歩

          その日、私は異様に緊張していた。何もかもが静まり返る中、会社全体の重い空気がじりじりと肩にのしかかってくるような感覚だった。四十歳を迎えた私は、中堅管理職として若手を育て、チームを率いる役割を任されている。しかし、その立場には時折、言葉にしがたい重圧がのしかかるのだった。 午前の会議が終わると、社内の冷ややかな雰囲気がさらに際立つ。最近、部下である山下の業務の成果が芳しくなく、チーム全体の士気が下がっていると感じていた。私は山下との面談を決めたが、果たしてどう伝えるべきか、

          「嫌われたくない」部下に言えない…ビクビク上司の再生の一歩

          「ありがとう」連発で叱られた!?私が見つけた“感謝”の極意

          入社3年目、25歳の頃の話だ。薄暗い会議室の中、私は冷や汗を流していた。上司の白井課長が、冷たい視線でこちらを睨んでいる。 「森野君、君のメールには信頼感がない。『ありがとうございます』を連発しているだけで、まるで安っぽい営業の口上だ」 私は歯を食いしばった。新しくクライアントを任され、誠意を伝えるつもりで何度も感謝を繰り返してきた。だが、それが逆効果になっているとは思いもよらなかった。白井の鋭い指摘に、プライドがズタズタにされる思いだった。 「明日までに全て書き直して

          「ありがとう」連発で叱られた!?私が見つけた“感謝”の極意

          「もう無理だ」理不尽な値引き交渉に立ち向かった男の物語

          私は広告代理店で大手パンメーカーの広告キャンペーンを担当していた。先方の担当者である山崎との会議室は、ピリピリとした緊張感に包まれていた。 テーマは広告枠の予算削減。すでに限界まで削った提案だが、山崎の要求はさらに厳しいものだった。 「こちらも頑張っていますが、もう削る余地はありません。」 私は冷静を装いながら、抑えた声で言ったが、内心は大きなプレッシャーに押しつぶされそうだった。 山崎が冷笑を浮かべながら、一歩も引かない態度で睨みつけてくる。 「削れないって?広告の

          「もう無理だ」理不尽な値引き交渉に立ち向かった男の物語

          有望な若手が次々辞めていく…昭和型組織とは?

          私の勤めていた会社に漂う空気は重く、若手社員が次々と辞めていく現実が突きつけられていた。 「ここは、今でも昭和だ」──誰もが心の中でつぶやいている。上意下達が根強く、私もまた社長の指示に従わざるを得ない立場だった。 そんなある日、若手のホープだった高橋がついに辞表を手に私のデスクへやってきた。彼は大きなため息をつき、悔しそうに言った。 「森野部長、自由に意見も言えない環境では、僕は成長できない気がするんです」 その言葉に、私は内心「その通りだ」と思いながらも、何もでき

          有望な若手が次々辞めていく…昭和型組織とは?

          「もう時代遅れなのか?」若手社員が忘年会に参加しない本当の理由とは

          40代後半にさしかかった私は、社内で若手との距離が広がっていくのを肌で感じていた。 部署の忘年会の案内をしたが、若手社員から返ってくるのは、「すみません、今年は参加しません」の無機質な返事ばかり。顔を合わせた時も、彼らの目には「忘年会なんて業務でもないのに…」という冷めた視線が見える気がする。長年「忘年会は大事な場」だと思ってきた私にとって、これほどの衝撃はなかった。 「これが今の時代か…。Z世代だなんだと呼ばれる連中には、もう俺の考えは通じないのか?」 深い溜め息が出

          「もう時代遅れなのか?」若手社員が忘年会に参加しない本当の理由とは

          15回の引っ越しで悟った!ーーヤバい不動産業者を見抜く“神質問”

          「また引っ越しか…」と、私が会社員時代に面倒を見ていた部下、渋谷は深いため息をついた。これで人生15回目の引っ越しだ。 彼は、不動産選びの“プロ”として社内では有名で、誰もが知る存在。周囲から頼りにされるのも、数々の失敗と経験を積み重ねてきたからだ。今日もまた、物件探しに悩むひとりの社員・川島が相談にやってきた。 「やっぱり、失敗はしたくない。どうすれば間違いない物件を選べるんだ?」と川島が詰め寄るように尋ねると、渋谷はニヤリと笑った。 「簡単さ。俺には必殺の“神質問”が

          15回の引っ越しで悟った!ーーヤバい不動産業者を見抜く“神質問”

          「恋愛のリスクが怖い」――若手社員が選んだ“逃げ”と“本音”の行方

          月曜日の午後、私はふとオフィスの窓から外を眺めていると、部下の海老澤達也がいつもと少し違う様子でデスクに向かっているのが目に留まった。集中しているのかと思いきや、どこか上の空で、目は画面を見つめながらも心ここにあらずといった風情だった。 「おい、海老澤。最近、どうなんだ?忙しいのか?」 声をかけると、達也は一瞬驚いたように顔を上げた。 「いえ、忙しいというわけでは…」とその笑みの奥には、どこか疲れたようなものが見えた。 「最近、彼女とかはどうなんだ?お前もそろそろ落ち

          「恋愛のリスクが怖い」――若手社員が選んだ“逃げ”と“本音”の行方

          "090-3の悲劇"ーーエリート番号がまさかの地獄に!?

          「どうしてそんなに番号にこだわるの?」 大地はスマホを握りしめ、ため息をついた。高校に入学したばかりの彼には、母・由紀子のこだわりがどうにも理解できなかった。 「だって、これよ?090-3よ!」 由紀子は、ひと昔前の“エリート番号”をつかむことに一抹の誇りを感じていた。 彼女にとって、90年代の携帯番号には一種のステータスがあったのだ。 だが、日常は思わぬ方向へ転がり始めた。 ある日、大地のスマホが鳴った。知らない番号からの着信だ。電話に出ると、年配の男性の声が耳に

          "090-3の悲劇"ーーエリート番号がまさかの地獄に!?