小説入門講座(裏)「比喩の役割」。
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比喩というと、小説を書く上で自然と使っている人もいると思います。
先程学んだ描写にしてみてもそうです。情景描写、心理描写、人物描、すべてに比喩表現が活用できます。特に登場人物の感情などを表現するのにはお誂え向きです。
要するに、比喩は物事を説明するツールなのです。
たとえば「小説」を比喩表現なし説明すると、「文字だけで書かれた物語」となります。
なんだかそっけない印象ですね。
そこで比喩表現を用いて説明すると、「ページをひらいたとたんに別の世界もひらかれる、文字が誘う異世界へのパスポート」などになります。
比喩表現を加えたほうが、より読者の興味を引き、想像力をかきたてるのです。
描写や比喩などの表現を支えているのが写実、つまり写生文です。目の前の情景や頭に浮かんだことを、正確に写せるようになることが大切です。
コツは、よく見ることと取捨選択をすることです。書かなくてもわかることは省略します。
しかし、それでは正しいニュアンスが伝えられないと判断した時、または強調したい時、比喩は大きな武器になるでしょう。
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