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小学校の自由研究がプチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

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自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなしの連載です📚 小学校1〜6年生まで綴りつづけた詩や俳句などの短編集を、今の想いとともにまとめました。 #子どもに教えられたこと
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2020年11月の記事一覧

【第7回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

【第7回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

「詩のボクシング」。声と言葉のスポーツともいわれるその存在を、みなさまはご存知でしょうか。  

こんばんは🌕文月ノベルです。

「詩のボクシング」とは、ボクシングのリングに見立てた舞台の上で2人の朗読者が自作の詩などを朗読し、どちらの表現がより観客の心に届いたかを競うイベント。

小学校に入学してからというもの、暇さえあればまるで石像のように動かず家や図書室で本を読んでいた私が、それと出会った

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【第6回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

【第6回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

河原で見つけた石ころやちょっと珍しい消しゴム、クマのぬいぐるみが大好きで、宝もののように肌身離さず持ち歩いていたあの頃ーーー。

突然、大好きだった担任の先生が入院をし、学校に姿を現さなくなりました。幼い私にはなにが起きたのか分からず、ただショックで、悲しくて、眠れない日々が続きました。

「先生に、早く元気になってもらいたい。。。」
「私にとって、本当に大切なものってなんだったのだろう」

こん

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【第5回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

【第5回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

 大好きだった習い事の帰り道、お迎えに来た母の自転車のうしろにのって、優しい背中を見るのが大好きでした。しろう君とちょっと話したことや、バク転ができるようになりたいだとか、そんな話をすることは、習い事のそれよりも大好きでした。

 そんなとき、後ろを向くと、空にはかならずお月さまがいました。どんなスピードで自転車をこいでも、道を何本も曲がっても、次の日の夜になっても、かならずお月さまがついてくるの

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【第4回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

【第4回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

あのころは本当に、虫やお花やお星さまと、心が通じ合う会話をしていたように思います。目に見えないものが当たり前に大切だったからこそ逆に、必死に目に見える何かを、ーー私の場合それは道に転がるまんまる石ころやお店に飾ってある煌びやかな水晶体だったのですがーー、探していたように思います。

こんばんは。文月ノベルです🌕
第4回目を迎える今回も、小学校一年生のころ綴った詩が続きます。しかしここからは、6歳

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【第3回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

【第3回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

こんばんは🌕連載第3回目。
2回目に続き、小学校1年生で綴った詩が続きます。

◇オレンジ色色の中で、
においのする色って知っている?

それはね オレンジ色なんだよ

オレンジ色って なんか 
お日さまの香りがしない?

私はするよ お日さまのかおり

◇いたみ私が自転車でころんで けがをしたら
お父さんも
お母さんも
お兄ちゃんも 
いたいんだって

いたみって つたわるのかな

不思議だね

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【第1回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

【第1回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

6歳〜12歳のころのわたし。 27歳を迎えてから、なぜかふわりと思い出す、パステル調の、色味に例えるとおひさまのような淡いだいだい色の記憶。小学校6年間の、記憶。

こんばんは🌕文月ノベルです。

 わたしは小学校の6年間、俳句、詩、小説と、それはそれはさまざまな、(ーーおそらくはすべて文章にもなっていないの作品なのだけれど)、文章を書いてきました。

 周りの友だちが毎夏、自由研究として、水と

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【第2回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

【第2回】小学校の自由研究が、プチ小説家のデビュー作になったおはなし📚

常識なんていう考えのないあのころの、混じり気のない真剣な、壊れやすくて、痛いくらいの、真っ白さ。

こんばんは🌕文月ノベルです。

連載の前書きは、こちらからご覧ください(*´-`)
それでは、小学校一年生からスタートです。

◇1番じょうずな字お が じょうず
か が じょうず 
あ が じょうず
さ が じょうず
ん が じょうず

だって、おかあさん、だもの。
だから、ゆっくりていねいに書

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