36日目 失敗は無意識に行われる
物事を失敗したときに、失敗の原因を見つけて、改善策を考え、再発を防止するということは、大小あるにせよ、よく行われることです。
なぜなぜ分析とか根本要因分析と言われる分析手法を使って、真の原因を見つけ出します。
改善策が立案され、再発しなくなるので良いことではありますが、ここにたどり着くまでに大きな副作用が出ることもあるので、注意が必要です。
失敗ってそもそも、負の出来事です。
「人は嫌なことに対する記憶は時間が経つと忘れる」という記憶構造を持っています。
それに逆らって、嫌なことを思い出し、さらに原因まで特定しようすることは、失敗した当事者にとってみれば、気持ちの良いものではありません。
自己効力感が低い悲観主義の人は、メンタル的な負荷が高く、逃げ出したり、モチベーションが低下したりしてしまう可能性があります。
また、真の原因は結局のところ、無意識の領域で発生しています。
例えば、寝坊(2回目)という失敗に対して、
なぜ、寝坊したのか?を分析していくと、、、
目覚ましをセットし忘れた
なぜ、目覚ましをセットし忘れたのか?
疲れていて、意識か回らなかった
なぜ、疲れていたのか?
残業が続いていた。
なぜ、残業が続いていたのか?
寝坊というミスをして、再発防止策を立案するように求められていた
なぜ、寝坊したのか?
疲れていて、意識が回らなかった。
なぜ、疲れていたのか?
睡眠不足だったから。
なぜ、睡眠不足なのか?
残業が続いていた
なぜ、残業が、、、
と結局のところ、負の連鎖が続いていていることがわかります。
真の原因を見つけることは大切ですが、これをやっていいたら、メンタル的には良くありません。
結局、意識が回らなくなっているので、同じ過ちを繰り返してしまいます。
悲しくなってきます。
分析はやるとしても、その後の対策の立案までを短時間で実施し、記録を作って、頭の中の記憶は早く消してあげる必要があります。
記憶に残すのは、対策案だけにして、負の記憶は忘れるようにしましょう。
飲み会でもいいですし、趣味に没頭するでもいいです。
記憶構造に合わせて、消す作業をしてあげる必要があります。
でないと、副作用が大きくなってしまいます。