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死にたくなったら本を読めばいい

他人と関わることが苦手だなと感じるのは、誰かと関わってもどうせ裏切られると思っているから、無意識に人と関わることを避けようとしているのではないか。

自己理解が進んだ結果なのかもしれないけれど、私はそう思っている。もちろん性格的に元から一人の方が好きで安心する人もいるだろうけれど、私は一人も良いけれど誰かといる楽しさや安心感も求めているのでは無いかと、ずっと思っていた。

今でこそ、こうやってあれこれ考えて結びついてくることが増えてきたけれど、最初からこうではない。

学生時代の私の友達は本と言っても過言では無い。

誰かと遊んだり話すことに時間を費やすことがどうも嫌で、誰かといてもその時の私は本当の私じゃないような気がして、そんな自分の考え方や感じ方には随分悩んだ。

「悩みの答えが知りたければ本を読めばいい。本は先人たちの知恵の結晶だ。今のあなたの悩みは既に誰かが悩んで解決しているよ」

そんな言葉をどこかで聞いて、私はひたすらに本を読み続けていた。

一人で悲しい夜もあった
一人で苦しい日もあった
誰にも言えない悩みをずっと抱えて
どうしようもなくなって死にたくもなった

それでも私は「生きていれば救われる」なんて根拠もない言葉をただ信じ、生きる選択をし続けた。

それでも辛い一人の日々に寄り添ってくれたの本だった。死にたかった私は死がテーマになる本や死に触れる本をたくさん読んだ。その度にも「やっぱり生きていよう」と思えた。

私は死にたい時に死に関する物語を読んだけれど、別になんだっていい。恋愛でも青春でも、よく分からない小説を適当に買ってきてもいい。表紙に惚れた本を買うのはおすすめだよとは添えて置くが。

辛いなら本を読めばいい。現実からの逃避の意味でもいい。たくさん読んでいれば、生き方を教えてくれる。理想が見える。理想があれば、そこを目指して頑張るのみだ。たくさん読んでいれば、悩みの答えを教えてくることもある。

ひとりでも、みんなでもできることは多いけれど、
ひとりじゃないとできないことってそんなに多くないんだよ。

ひとりだけの贅沢な時間の使い方に、寂しくて苦しいときには、ぜひ本を読んで見てほしい。

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葵月みず
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