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数日前に、樋口一葉『十三夜』を読んだ。なんというか、久しぶりに心が大きく震えたというか…
自分は生理が重い方なのではないか、ということに薄々感づいてはいた。 腹痛と頭痛に耐え切れ…
2020年は「文化は不要不急なのか?」を突きつけられた年でした。 また、わたしが勤めるnote社…
欲を沸かせるやり方は外から学んだ。まるで学校で数学を教わるようにして、公式のようなもの…
書きたいことはたくさんあるはずなのに、言葉にするとなんだかうそに思えてしまう。 この頭の…
10月下旬の夜は冷たい。冷たいのに、窓を開けてしまう。ぱちぱちと風が頬に当たる。またこの…
同じ柔軟剤の香りがするという「偶然」も、使う絵文字が似てくるという「微妙な変化」も、見逃したことはない。制服の下につけているネックレス、こっそりお揃いにしているスマホケース、同じタイミングで使われる有給、見つけたくないものほどわかりやすい。 大事な時に助けてくれない人と一緒にいる意味が分からない。褒めてくれる、ちやほやしてくれる、可愛いよって言ってくれる、そういうので認められた気になってそれが恋だと思い込んで、でもやっぱり違うなって心が萎む。いつだって誰とだって、私は背
風に振り向いて秋だとはっとする自分の感性がずっと好き 埃っぽい昇降口で 君の「お大事に」…
人と会う機会が減り、音楽に酔いしれる夜が一段とふえた。歌詞と音に没頭して、ちょっとだけほ…
「あー、誰か上の人、それか分かる人、出して」 電話を取った私の声を聞いた瞬間、声色も言葉…
駅のホームのへりに立ち、遠ざかっていく電車の後ろ姿に手袋をした親指をあてる。羽虫でも押し…
私は結婚がこわい。 ひとり、またひとり。「入籍しました」「結婚のご報告」「出産しました」…
外に出よう。 どれだけインドア派の人でも、一度はこんなふうに考えるのが、夏ってやつ。いつ…
ぶぉぉぉおんとドライヤーが音をたてている。真っ直ぐな髪を適当に手ですきながら、ひたすら事務的にドライヤーを当てる女が、大きな鏡に映っている。幼い瞳。伸びた前髪。いつも半分噛んでいる唇。自分のどこを探しても「大人」が見当たらない。うつむくと、足の甲はサンダルの形に日焼けしていて、おまけに擦り傷が二箇所もあった。不健康な色に爪が反射している。自分の好きなところを集めてやっと息をしている私は、こんな時、自分のどこを好きになれば良いのだろうと思う。 髪を乾かすだけのたった数分で、自