私たちは瑠璃姫 & 寄稿した『本で旅する』が明日発売です
古典をエンターテイメントとして描いた小説で古典の楽しさを教えてくれたひと。
おてんば(死語。笑)で赤裸々な〝自分の言葉で書く〟エッセイの数々で「こんな風に書いてええんや」と思わせてくれたひと。
フェミニズムやシスターフッドという言葉が浸透していなかった時代から
女性の生きづらさや、でも自分の好きなことに向けて突っ走って生きる女子たちを描いてきたひと。
舞台(特に宝塚)が好きで、追っかけをしだすと原稿そっちのけ、
いや、原稿を鞄につめて走り回り、時に引っ越しもしちゃいながら書いていた人。友人との長電話がとまらない、いい男といい女が大好きなひと。
そんな氷室冴子が今も自分の心の中に居て、
中学1年生の頃に出会って以来、会ったこともない憧れの作家さんなのに、
なんだか身近なおねえさんのような、
学校にいるおしゃべりな先輩のような、
いや、授業とは別に個人的に仲良くしてくれて好きな子の話とか本の話とかをきゃっきゃとする仲のいい学校の先生みたいな、
そんな風に思っている人は、きっと、わたしだけじゃない。
2008年にお亡くなりになった際も、こんな風に書いていました。
先日、見知らぬ街の本屋で「お」と思う本たちを物色していた際、
はたと見たら、こんな本が平積みされていた。
なぜ今?! やめてー! 買うてまうからっ! ほんと! 勘弁してくれー!
この手の「好きな作家にまつわる1冊」は危険しかない。
(杉浦日向子、橋本治、などなど、どれもだいじにしっかり保管)
と、言いながら、勿論、買いました。
でも、読み進めるのば勿体なくて。
うん、まだ、全部読めていない、いや、読んではいない。
積読山の中に「あと少し」を大事に置いています。
たくさんの作家さんが寄せるきもち、
書かれた作品の紹介、なつかしい小編、好きな人と好きな人の対談。
それらすべてから、浮き上がってくる、彼女という作家さん。
〝ああ、この人を読んできたんやなあ〟
あわあわと、ふわふわと、嬉しくなりました。
あの頃『なんて素敵にジャパネスク』で古典の魅力を知った人は少なくない、とはよく言われること。
その中でもジャパネスクに登場する悲劇の君・吉野君(うつくしすぎる僧侶)にドキドキして、その行方に号泣し、主人公の瑠璃姫と一緒に、彼に今も初恋のような想いをいただいているのも、わたしだけじゃないはずぜったい。
え、高彬派? そうやんなー、大人としては絶対そっちやろうな! わかる!
なんて、思わずひとりでキャッキャしてしまったりもする。
名シーンたちの脳内再生脳内再演がとまらない。
小学生の頃、
テレビの劇場中継で観た「スーパー歌舞伎」に衝撃を観て以来、
舞台を観るようになりました。
古典や歴史大河ロマンにさらに興味を持つようになりました。
その後、友人に借りたことで出会ったのが、氷室冴子でした。
田辺聖子にはもう出会っていた、だから、ハマったのも、あるのだろうとも思っています。
やっぱり、吉野君は初恋の君(の、ひとり)。
と、こんな風にむかしを思い出して感傷に浸るのも若くはないからなのでしょう。
と、苦笑はしますが、泣いたり笑ったり、やっぱりやっぱり、感傷。昨今。いろいろ。
いいよね。だって表紙のキャッチコピー。
「私たちが愛した永遠の青春小説作家」
私たちの中には、ずっと、永遠に「ジャパネスク」の〝瑠璃姫〟が居るのでしょう。
瑠璃姫は生き続けているのでしょう。
平安時代を超えて、昭和平成も超えて、今も瑞々しくポップにおてんばに、じぶんらしく。
いや、瑠璃姫に憧れた私たちは私たちが瑠璃姫なのかもしれないね、きっと、ずっと。
なんてね。ふふふ。
*
と、今日はすこーし思い出語りをして、改めてのお知らせもさせて下さい。
noteのつぶやきやTwitterでのツイートでもお伝えしたのですが、
お世話になってる旅と思索社から、
素敵でたのしいさまざまな著者によるエッセイ集「TabistoryBooks」が出ます。
記念すべき「創刊号」、遂に明日、5.21にお目見えです。
第一弾のテーマは「本」、「本と旅する 人生あの本この本」
って、なかなかむずかしいお題ですよねえ(笑)
9人の著者はどんな本をえらび、どんな思い出を書かれたのでしょう。
すごい皆さんの中、大変恐縮ですが、
ちょっとした出会いの話を書かせていただきました。
(ここでは氷室冴子さんの作品については触れていないけれども)
お手にしていただければとても嬉しいです。
まずは、 明日の「文学フリマ東京」というイベントにて、発売が開始。
「旅と思索社&出発点」のブース【Z-7・8】という場所だそうです。
明日のイベントだけではなく、ウェブストアと店頭でも購入が出来ます。
東京・湯島にある同社の本屋「出発点」のウェブストア(以下のページ)では明日11時から販売開始。
同店(月曜日と火曜日はお休みなので24日からの営業)でも買えます。
先日お伝えした私が「2箱棚主」(皆さんと共有したい本を置いた、同店内の2箱本屋さん。月末にまた整理&入れ替えたりしたい予定)で売っている本たちと共に、みていただければ、うれしいな。
棚内の名刺代わりのフリーペーパーもどうぞお持ち帰りになって下さいね。
(お店への行き方の1例は先日こちらに書きましたのでよければご参照を)
いろんな本や、いろんな本の思い出を通して、
ご縁がつながったり、したら、できたら、素敵やなあうれしいなあと、思っています。
これまで、そして、これから、へ。
いろんな皆と、そしてあなたとの、どうかよい出会いとなりますように。
◆◆◆
以下は、すこしだけ自己紹介 。
よろしければお付き合い下さい。
(先日のプチ告知2つも追加📚🆕本屋さん来てね)
構成作家/ライター/コラム・エッセイスト
中村桃子(桃花舞台)と申します。
大衆芸能、
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。
普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、各種文章やキャッチコピーなども、やっています。
劇場が好き。人間に興味が尽きません。
演劇鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)などの鑑賞と、学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)経験などを経て、
某劇団の音楽監督、亡き関西の喜劇作家、大阪を愛するエッセイストなどに師事したり。
からの大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
舞台と本と、やはり劇場と人間と、あ、酒も愛し、人間をひたすら書いてきて、書いています。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中です。
各種フォローもよろこびます。
【Twitter】と【Instagram】と【読書感想用Instagram】
あ、5月1日から東京・湯島の本屋「出発点」で2箱古本屋も、やってます。
詳しいプロフィールや経歴やご挨拶は以下のBlogのトップページから。
ご連絡やお仕事の御依頼はこちらからもしくはDMでもお気軽にどうぞ。めっちゃ、どうぞ。
関東の出版社・旅と思索社様のウェブマガジン「tabistory」様では2種類の連載中。
酒場話「心はだか、ぴったんこ」(現在17話)と
大事な場所の話「Home」(現在、番外編を入れて4話)
旅芝居・大衆演劇関係でも、各種ライティング業をずっとやってきました。
文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、YouTubeちゃんねるで過去映像が公開中です。
こちらのバックナンバーも、さきほどの「出発点」さんに置いてます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。あなたとご縁がありますように。