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種と翼 わかりやすさや考えることや色々をテレビドラマに思う

まとまらないままに書きたくなった。
さいきんのテレビドラマを観ていてだ。
 
きっかけは朝ドラからだったような気もする。
 
観ていますか。
SNSでは大絶賛の嵐だ。
うんうん。よくわかる。
でもわたしは初回から観始めて数話進んでいくうちに
「うん」と共に「んー?」を感じるようにもなった。
いい意味で「わかりやすい」んじゃないか、と。
「みせたい側を引き立てるために
わかりやすいわかりやすすぎる役割というか設定をされている」
っていうといいかなあ。
それがきっと「良い」のだろうが。

(最近はそこまででもないかな? かもだが、
これは岡部さんpowerかもしれないスゴいとしみじみ)
 
大河ドラマもだ
 
面白い。
あの時代をあれほどまでに映像化する、しかも今。
テンションが上がるじゃないか。
SNSでも各々が能書きもたれられるしたれている。
って、それはいつも毎年毎回だが。
でも、「わかりやすすぎ」ることない?
いい意味でもそうじゃない意味でも。
わたしには今回いや最近特に今回(?)の大河ドラマは、
「時代ドラマの扮装をした現代ドラマ」みたいに感じる。
それが悪いのではない、悪いわけではない。むしろたぶんいい意味かもだ。
 
でも。でもなんだ。
 
そういうテレビドラマがうけるのかな。
うけるというか数字がとれるのかな、
求められているのかな、いるのだろうとも思う。
「わかりやすく」て、
でも伏線とか、
SNSで語りたい語れるような能書きとかも言いたく言えるような
細かい細かすぎることとかを散りばめた、そのような?
 
そういう時代なんかな。
 
それまでしんどい思いをしてきた側の人たちの声としてとかも含めて。
 
いや、時代とか関係なく、むしろ、時代という意味ではいい意味でだろう。
 
ちょっと古い話になるけれど、
男たちがとにかく悪を倒して
主役陣も悪役陣も顔と演技に力を入れまくって
土下座土下座だったアレ、わたしは観ていて「?」だった。
でも凄まじいほどにわかりやすい勧善懲悪物語に
気持ちよさを感じた人は多いのだろうし、
その気持ちは(わたしは好きじゃないけど)わかる。
逆に、あれを「受け付けない」という人の気持ちも、わかる。
女は添え物もしくはそれこそわかりやすすぎるキャラ設定を与えられていた点でもだし、
人間が劇画的に描かれすぎていて勧善懲悪過ぎるという意味でもだし、
いろいろな点で。
でも大人気だった。
さらに、こちらは記憶に新しい、
日本とモンゴルとでロケしてなんか壮大だったアレも
私的には「?」だった。
設定は壮大だ、
でもナカミはなんかすごい古い思想というかあたらしさのない物語に思えたのだ。
もっと言い出すと止まらないからここで止める。
でも、SNSでの伏線や考察合戦は盛り上がっていた。超話題作となった。

(あの顔あの体形あの役あの扮装の役所広司powerしかもドアップという
説得力もあったのかもしれないスゴいしみじみ)
 
ちなみに。
今の日曜劇場もなんかあたらしいことやってるっぽい感じを出している。
けれど、私的には既視感を感じる。ハセヒロの顔芝居のせい?
ラスボス的ポジションに古典芸能役者を使うことももう伝統文化なのか。
古典芸能的発声法からの凄味ゆえかな。って、むちゃくちゃ言うてるな。
 
好みの問題というのは、ある。
元々わたしは物語魂(ものがたりだま)というか、
筋とその波やうねりを感じたい。
どんな物語(おはなし)なのか、
そこに作者はどんな気持ちを込められたのか。
それを役者たちの体がどう見せてゆくか。
どうトータルで演出されてゆくか。
わかりやすい勧善懲悪ストーリーはそもそもあまり好きではない。
人間ドラマという言葉はざっくりしすぎているが、
簡単に答えが出ないのが人間だと思っているし、
だから答えはめっちゃ知りたいし、
各々が込めた込められた気持ちには
いつもめっちゃ絶対はよ知りたいしはよ近づきたい。
でもだからヤキモキしたりもやもやしたり
時に悩んだりしながらも考えたい。
時に、いや、ずっと、答えは、出ない場合もあるけれど、
創作物でもリアルの人間でもだ。
 
「わかりやすさ」が、いや、「は」あかんことでは、ない。
むしろ、わかりやすいことやわかりやすくして
「伝えたいことを伝える」のは作品としてきっととても正しいのだろう。
現実には割り切れないことや、呑み込めないこと、ゆるせないことが多く、
クイズ番組における「正解ッ」はなかなかないし出ない。
悪を成敗して「スカッ」ということも少ない。
出来ない通らないような世で、世だから、
せめて、フィクションとしての作品では。
願いや気持ちを込めて、もあるのだろう。
それらは、時代とかじゃなく、
ずっと作品や表現に込められた気持ちややり方だ。
ましてや、テレビドラマ。
「さまざまのひとが観る」中で、結果(数字)を出さねばならないとなったとき、それは、納得というか、そのとおりというか、かもしれない。
 
ねんけど、な。
なんか最近、「わかりやすい」とかが多すぎるというか
「すぎるというか」、じゃないかな。そんなことないかな。
ということを、先日、まとまらないまま、
同じく物語などを愛する人に話してみたら、
返ってきた答えに思わず唸ってしまった。
 
「コスパやタイパの時代やからやない?」
 
「「じっくり観て、考える」とか、
そんな時間というか気持ちの余裕がないとか、もあるんやないかなあ。
いいわるいじゃなく」
 
わかりやすいもの。答えがすぐに出るもの。出せるもの。
みじかいもの。みじかい動画。動画。説明文とかも文章より動画。
こたえとかただしいとかただしくないとか
そんなことを考えるよりも前にSNSに、とか。
そないして、すぐ、「同好」や「似ている」とつながったり、
つながっても離れたり、
希薄というかうすいというか、
濃いとか深いとかしんどいとか面倒臭いとか。
はやくオチ知りたいとか、まとめサイトとか、
ネタバレありタグ貼りながら選択してそれに触れることとか、
コスパ、タイパ、
気持ちもショートver, や カットver, 、
でもそれが「ダメ」とか「わるい」とかじゃなくて、
それらに慣れていたり、
そういう時代が当たり前というか疑いすらしない世と時においては、
そうだよなあ、そうかもしれないなあ、
それもあるよなあ、とか、も、考える。
 
いろんないろんな作品があったらいいな。観たいな。ふれたいな。
 
どれも、どれにも、作り手や関わる人の気持ちが、込められている訳で。
 
いろんないろんな観方ができたら、いいな。ふれられたら、いいな。
想像出来たら、汲み取ろうとしたり汲み取れたら、
わかろうと出来れば、いいな。
 
どれも、どれだって、作品だ。

いや、人間だ。

生きている。
 
つくるひと。みるひと。いろんな皆。皆と。皆で。
考えたり、感じたり、出来たらいいな。
フィクションからのノンフィクション、
フィクションやノンフィクション、
自身と他者、リアル、「人間」を、
途方もない広さや深さと、でもきっと豊かさと共に。
 
と、まとまらないままに書いてみた。
長いわりには伝わりにくかったかもしれない。
読んで下さり、お付き合い下さり、ありがとうございます。
4月も終わりますね。


◆◆
【略歴や自己紹介など】

構成作家/ライター/エッセイスト、
Momoこと中村桃子(桃花舞台)と申します。

旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。

普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。

劇場が好き。人間に興味が尽きません。

舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。

某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中。
【Twitter】【Instagram】 など、各種フォローも、とてもうれしいです。

詳しいプロフィールや経歴やご挨拶は以下のBlogのトップページから。
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めっちゃ、どうぞ。

Webマガジン「Stay Salty」Vol.33巻頭に自己紹介エッセイを寄稿しました。

12月Vol.34からは不定期コラムコーナー「DAYS」も書かせていただいています。


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noteは「ほぼ1日1エッセイ」、6つのマガジンにわけてまとめています。

旅芝居・大衆演劇関係では各種ライティング業をずっとやってきました。
文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、
役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、
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