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ポエム

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2023年2月の記事一覧

[詩]北斗七星になれたら

[詩]北斗七星になれたら

放課後の星空を
双眼鏡がなくても
ひとりで入相を覗いた星の声

初めから持っていないのに
失ってしまったかのような喪失感
ひとりぼっちの六等星
春の夜にはまだ冷たすぎたみたいだね

何億光年離れた世界なのに
線と線を繋いで光の虹を描ける
眩しい糸いつか紡げたら
短六度で響かせる事ですらできず
君には届かない夢はいつ叶うのだろう
北斗七星になれたらいいのに

突破口は不明で
好感度も不明だ
雨を降ら

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[詩]於母影

[詩]於母影

なあ月の見えない夜は
何を見ればいい
そんな無粋なことはもう聞かないでよ

あからさまなその態度に
不貞腐れている
子供みたいだねほら機嫌直してよ

まばゆい光の矢が解き放たれた
白い病室の中で君は怖がっていた

君の影になりたい
そうすればずっとそばにいれるから
私たちが紡いだナターシャに飾られて
彩られることを望んでいる

坂道を見ると思い出す
暑すぎた春を
転がる石ころみたいに勢いよく降った

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[詩]ザルモクシス

[詩]ザルモクシス

降り注ぐ鱗粉が最悪で大好き
気管支に詰まらせて
あの女を犯してしまいたい
ぶち殺す興奮が最悪で大好き
動かないおもちゃに
サヨナラを添えて夜空を泳ぐ

憎悪も愛も受け入れて
瞬きと共にこんにちは
あなたの描く物語は誰といるの?

薄雲から溢れる天使の梯子
私を救う救世主
薄氷を溶かす

あなたのことが最悪で大好き
世界に火を焚べた
いつか逸れてしまうとしても
裸の心が一番星になりたいと
夜空に願っ

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