シェア
miyuma
2021年6月16日 14:50
2020年6月16日、兄が脳梗塞になった。1年前の6月16日午前4時過ぎ枕元のスマホが鳴った。寝ぼけながら画面を見ると知らない番号。何だろうこんな時間に。間違い電話かな?出るのはやめて目が覚めてしまったのでトイレへ。トイレから戻ると留守電が入っていた。嫌な予感。留守電を聞く。声が小さい。よく聞き取れないが、病院の名前。兄の名前。脳梗塞。というキーワードは聞き取れた。心臓がドキドキして、
2021年6月17日 18:16
兄が昨年の6月、心不全で入院中脳梗塞を起こし、千葉の病院から連絡があって、母と主人と駆けつけた。主治医からの説明を聞き、兄の様子を見て、その場で私たちにできることは何もなく、コロナで本当は面会も禁止という状況で、病院を出るしかなかった。ボーッとする頭を一生懸命動かして、そうだ!兄の会社に連絡しないと!と気がつき電話をかけた。そろそろ退院できるということを聞いていたであろう会社の方は、
2021年6月18日 19:49
昨年6月16日に脳梗塞を起こした兄の病院へ駆けつけ、なす術もなく一旦帰宅した。兄が落ち着いた時点でまた面会できるということで連絡を待ち、1週間後に病院へ行くことになった。片道1時間半。高齢の母には行かなくてもいいよと言ったが、そんな訳にはいかないと言うので、また3人で病院へ向かった。 脳の浮腫、出血の可能性もひとまず落ち着いたらしい。が、兄は物凄い数の管に繋がれて、とても苦しそうに
2021年6月19日 19:16
兄が脳梗塞を起こし病院へ駆けつけてから2週間。コロナ第二波前、面会もなかなか許可されず、片道1時間半かかる病院。 兄の会社とのやり取り。会社は京都。兄は部下を抱えてバリバリ働いていた。突然過ぎる状況に会社も私もバタバタだった。リハビリ病院も決めなくてはいけない。我が家は飲食店経営。コロナでお客さんも減り、時短営業要請。経営していけるのか。先が見えない。そんな状況で兄の脳梗塞。
2021年6月21日 16:15
千葉の急性期病院からリハビリ専門病院へ転院した兄。病院まで片道1時間半から片道10分になって、物理的にも精神的にも楽になった。リハビリ病院に着いた私は書類を何枚も書き、手続きを終わらせ、先に連れて行かれた兄の病室へ向かった。兄は着替えを済ませ、車椅子からベッドに移るところだった。担当の看護師さんが、兄に向かって私のことを、「この人は誰ですか?」と問いかけた。「1、奥さん」「2、妹
2021年6月22日 19:38
兄がリハビリ病院へ転院して1ヶ月。1ヶ月に1回、主治医、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、ソーシャルワーカー、本人、家族という大人数での面談があった。初めての面談。1ヶ月ぶりに会う兄。兄は車椅子に乗せられて病室から会議室にやって来た。私は兄の左側に座らされた。やはり右側の空間無視があるらしい。私の顔を見ると、「おぉ!」と挨拶。顔色も良くなり、元気そうに見えた。話しかける
2021年6月24日 19:24
兄がリハビリ病院に転院して1ヶ月半。面会を申し込んだ。喋れないので、面会は申し込まずにいたが、確認したいことがたくさんあったので、申し込んでみた.面会は一回10分。家族一人のみ許された。母も兄に会いたかったと思うが、喋れない兄にどう接すればいいかわからないだろうし、一人では心細いだろうし、可愛そうだけど諦めてもらった。兄が車椅子で連れてこられた。白髪が目立ち、一気に歳とった感じがし
2021年6月27日 18:57
兄がリハビリ病院に入院して2ヶ月を過ぎた頃。1ヶ月に1回の面談の日。会議室で待っていると、兄がゆっくり支えられながら歩いて来た。「わぁ!歩いてる!」私は声を出してしまった。体の回復は目に見えてわかる。言葉は「あー」「えー」「おー」しか発声できない。面談後、「えー、えー、えーえー」何か気にしているようで、私の方から「何?○○のこと?」「××のこと?」といくつか尋ねると、「バ
2021年6月29日 20:52
兄がリハビリ病院に入院して2ヵ月半後には、面会も面談も全てオンラインになってしまい、全く会うことができなくなった。毎週、だいたい月曜日と木曜日に洗濯物の交換に行っていた。受付で病棟の看護師さんに連絡してもらい、兄の部屋から汚れ物を持って来てもらう。いつの頃からだったか、「お兄さん今日来るってわかってたみたいよ!洗濯物まとめてあったよ!」と何度か言われたことがある。それって曜日わかって
2021年6月30日 19:43
リハビリ病院に入院して5ヵ月。12月7日、兄は退院した。朝9時に主人の車で迎えに行き、私は支払いを済ませて兄の病室へ。(退院の時は病室まで行ける)兄は荷物をまとめ、私が用意した洋服に着替え、ベッドでボーッとして待っていた。病棟の看護師さんと書類のやり取りなどしていると、リハビリの先生方が挨拶に来てくださった。「退院おめでとう!」と口々に言ってくださり、兄も嬉しそうに笑い、ちょっと涙ぐ