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両親とのあれこれ。

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年をとってきた両親との思い出や介護にまつわる出来事。
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#エッセイ

#141居心地の悪さ。

この記事を投稿している頃は、実家の手伝いを終えて、自宅に戻り、普段の生活を再開しているだ…

宮本松
1か月前
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#140コロッケの日。

今月の連休中、息子のドラちゃんが遊びにきてくれました。同じ関東に住んでいても、いざ会おう…

宮本松
1か月前
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#97母のかお。

荷物を整理していた時にみつけたUSBの中に、18年まえに書き留めていたエッセイを見つけました…

宮本松
5か月前
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#81麦わら帽子の思い出。

「あんたが掃除してくれた庭がすっきりと片付いて、気持ちがよくてね。庭を見るたびにあんたの…

宮本松
7か月前
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#75絵てがみの心。

「母さん、絵てがみを持ってきて」 実家に戻ると、何もすることがないとボーッとしがちな母に…

宮本松
7か月前
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#71つくしとコインランドリー。

実家の周りは一面に田んぼが広がっていて、天気がよい日にはお日様が昇るのも、沈んでいく姿も…

宮本松
7か月前
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#70今年の桜。

「わあ、もう満開だ〜!」 飛行機で空を飛び、あっという間に九州に帰省したわたしは、電車の中から見える満開の桜に心を奪われてしまいました。この春、関東も急激に気温が上がり、汗ばむ陽気の日もありましたが、ここまでの桜の開花をわたしはまだ目にしていませんでした。 ガタン、ガタン。ガタン、ガタン。 揺れている電車の中から一人だまって桜を見ていると、自然と心が落ち着いていくのを感じます。帰省の前日、実家に電話すると、両親は親戚のご夫婦に連れられて川沿いの桜の名所に出かけ、お花見しなが

#42指輪物語。

「もしもし、○○さん(わたしの名前)の携帯ですか?」 去年の春のことです。わたしとテル坊…

宮本松
10か月前
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#33沈黙よ こんにちは。

若いときに特別、苦手だったもののひとつに、沈黙があります。親しい友だち同士でも、単なるク…

宮本松
10か月前
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#32現実を受け入れる。

今回の帰省は、ここ数年で一番穏やかで、楽にすごせる滞在となりました。毎日の食事の用意や、…

宮本松
10か月前
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#29新年を実家で迎える。

飛行機にのって、はるばると九州の実家に戻ってきたわたしとミドリーは、実家の両親と東京から…

宮本松
11か月前
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#9ジージの手作りスマホ。

休日にショッピングモールへ買い物に行くと、いろんな人を目にします。家族づれの人、友達同士…

宮本松
1年前
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#8台所は女の領域。

実家に帰ると、私が飯炊き女をします。認知症の進んだバーバ(私の母)は、ご飯を炊くことと、…

宮本松
1年前
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#7ラブコールは突然に。

朝食の後片付けをすませ、洗濯物を干し、掃除機をかけて、ほっと一息ついていると、滅多にならない私の携帯がなります。実家のバーバ(私の母)からの電話です。バーバが認知症と診断されてから、今年で七年になります。幸い身体は丈夫で5歳年上のジージ(私の父)と二人で田舎暮らしを続けています。 半年前までは週に二回こちらから電話をかけていました。妹がほぼ毎日電話しているので、私はほどほどにしていたのです。ところが最近、バーバから日に何度も電話がかかるようになったのです。 「認知症が進むと