『光る君へ』を見つつ平安時代が舞台の小説とか漫画とか読んでアレコレ
NHK大河ドラマを2004年の『新選組!』以来20年ぶりに初回からみています。
年齢を重ねるにつれ、ますますバトルやバイオレンス描写が苦手になりましたが、雅な平安お貴族のお話でおじゃりますればゆるりと鑑賞できるのではとドラマ『光る君へ』に挑戦。
とは言えやんごとなき人々も裏では権謀術数渦巻どろんどろんですし、初回のラストで背後からまひろママぶっ刺されてて、あわわわわ(゚A゚;)
でも、今のとこ普段まったくドラマを見ない私でも毎週楽しめているので、モチベーションが上がりついでに過去読んだ(今も読んでいる)平安時代が舞台の小説とか漫画とかアレコレを書いてしまいます。
平安時代ってやっぱり魅力的、なんでだろ。
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ドラマで描かれている平安時代中期と、藤原道長、紫式部のイメージは、私は主に学生の頃読んだこちらの2つの小説に植え付けられております。
『この世をば』永井路子・著
『散華(さんげ)―紫式部の生涯』杉本苑子・著
『この世をば』はこの時代に栄達を極めた藤原道長にフォーカスを、『散華』は幼少期からの紫式部を主人公とする物語で、どちらも今回のドラマの原作ではないけれど、きっとストーリーや人物描写にかなり影響してますよね。『散華』の紫式部(小市)は、ドラマより内向的で苦労人かもしれません、あとなかなか紫式部になりません。
両方、文庫の新装版が出てるのでそちらのリンクを貼ってます。
『この世をば』でけっこう藤原道長のイメージが変わったんですよねえ。日本の歴史といえば入り口は学習まんがなんですが私が慣れ親しんでいた小学館版の道長は、欠けたることもなしとおもへる丸々ぽっちゃりヒゲですもん。
↓の真ん中
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よし『この世をば』『散華』をば、もう一度読むぞと探したのですが、学生の時買って実家に置きっぱなしで今は父の家にあるのかなあ、我が家に見当たらなかったので、もうすこし後に買ってた杉本苑子さんの『山河寂寥』を読み始めました。これも平安時代が舞台の小説です。
『山河寂寥 ―ある女官の生涯』杉本苑子・著
藤原淑子(しゅくし/よしこ)のお話。日本で最初に関白になった藤原基経の異母妹で、知名度は低いですが平安時代に女官としてとても出世した女性で、没後正一位を贈られてます。
関白基経は藤原道長の父•兼家(『光る君へ』だと段田安則さん。玉置玲央さん(道兼)に、帝に毒盛れっていう怖いお人ですね)の曽祖父になります。
基経の同母妹に藤原高子(こうし/たかこ/たかいこ)がおります。彼女は後に清和天皇の女御となり二条の后とも呼ばれた深層のお姫様なわけですが、そんな美姫を平安時代最強のモテ男、在原業平(昔男)が掻っ攫うお話は『山河寂寥』上巻で盛り上がりどころ。かなり禍根を残してます。
再読するまで色々と忘れてましたが、漫画『応天の門』は『山河寂寥』と時代が重なっていました。
『応天の門』灰原 薬・著
在原業平と若き菅原道真が、ああだこーだしながら謎を解いて行くストーリーで、巻が進むにつれ徐々に権力争いのヤバい感じも出てきてます。
『応天の門』での在原業平ってばだいぶオジサンなのに相変わらず色気ダダ漏れで女性にモテモテ。わりと見境ないので部下たちに(うわあ最低)とか言われてます。17巻表紙は美貌の高子。二人の駆け落ち未遂事件は過去のお話となってますが、間に漂う空気が切ねえ(T ^ T)。
高子の兄、藤原基経は『山河寂寥』では陽キャな策士でしたが『応天の門』だと闇堕ちしてます。
ところで菅原道真、漫画『陰陽師』では菅公 (かんこう)って、怨霊の親玉になってますね。
『陰陽師』岡野玲子 / 夢枕獏・著
『陰陽師』7巻の表紙が菅公。『応天の門』ではあんなに可愛いジト目のひきこもり唐オタ小僧なのに、すっかり怨みたっぷりの悪霊面。でも晴明の妻、真葛 (まくず)ちゃんに碁で打ち負かされたり、なんかいいようにあしらわれてて不憫なこと。
関係ないけれども子供の頃から湯島天神は受験のたびにお参りしてました。息子の入試のぶんも先日学業お守り買いにいったので悪霊とか言ってたらマズいかしら(^_^;)
で、問題は安倍晴明ですよ!
実はなぜ『光る君へ』を引き続き見ることに決めてるかというと、しょっぱなの上下左右どこからどうみても胡散臭い、ユースケ・アヴェ・晴明・サンタマリアさんが登場したからです。『陰陽師』やらで培われた安倍晴明のイメージ覆されてびっくりしたわホント。でも安倍晴明公御神像なぞみたら、ですよねってなりました。実態は夜勤明けに呼び出される公務員なわけだし。
ああ、良かった『光る君へ』の話に戻ってこれた。いろんな解釈&キャラ描写があって面白いですね!
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