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昇進昇格アセスメントのコンピテンシー

約20年ほど前でしょうか? 人材開発業界を襲ったコンピテンシーという概念、駆け出しだった私たちも、このコンピテンシーに対応しなくてはと危機感をつのらせたものでした。

ところが蓋を開けると、お約束の「定義の拡張」の波に飲み込まれ、現在では、マネジメントスキルや能力特性などの意味で一般的に使われるようになってしまいました。

ただし、本来、コンピテンシーとは「高い業績・成果につながる行動特性」のことであり、マネジメントスキルや能力特性とは二段階で意味が異なります。

例えば、ある特定の業務において、高い業績や成果を出している人がいるとします。その場合、そこには何かの理由があるはずです。

その理由として「その人は周りと違う何かを持っているはず」、「その行動特性を明らかにすることで一つのモデルとして活用できるはず」といった思想がコンピテンシーの本質であり、当時は、その分析や活用方法、そして前提となる「成果創出の普遍的なコンピテンシー、弊社が見つけちゃいました」でザワザワしつつ、いくつかの人事系コンサルティングファームが怪気炎を上げていた歴史があります…(遠い目)

今となっては何だか廃れたかのような文言ですが、私たち未来のアセスメントでも日常的に使用しており、そのような意味では高らかに宣するようなものでなく、研修系企業の付近では当たり前に使われるものになっています。

ところで弊社でも、コンピテンシーという単語を一般的な意味で使用しております。その背景ですが、やはり「匂いとして出したい」が真っ先に挙げられます。

「弊社の昇進昇格アセスメントは御社のデキる人材を選出するものです」

「私たちの掲げるコンピテンシーはリーダー人材に必須のものです」

理屈としてはもっともらしいが、現実として本当に成立しますか?

リーダーシップ、分析力、チームビルディング、創造力、この付近をコンピテンシーとして仮置きし、「弊社の考える理想のリーダーは、リーダーシップ、分析力、チームビルディング、創造力を備えた人材です」と高らかに宣言すれば、「お~、確かにそうかも」になりますよね。普通は。世間のなんとなくの理屈として。

ただし、疑い深い御社の人事部門の方は「もっともらしいが本当に理想のリーダーなの?」と積極的に詰めてきます。

「理想のリーダーとは、組織の課題を分析し、創造力を発揮して解決策を立案し、チームビルディングでみんなをまとめ、リーダーシップでみんなを引っ張るような人材です」

「いや、それ同じことを詳しく説明しているだけで、いわばタコ足食ってるだけでしょ?」

「しっかりとした証拠を見せてくださいってことです」

分析した結果としてコンピテンシーを設定設計したのかってことですね。私たちコンサルティングファームが。

例えば、こんな感じでしょうか。

① 昇進昇格アセスメントを実施した後、クライアント企業さんの昇進昇格者、あるいは社内評価とデータを照合し、〇の社員の方と✕の社員を二区分し、どのコンピテンシーの寄与率が高いかを継続的に分析する。

② ある企業さんと協力し、その企業さんのある受講候補者を〇の社員と✕の社員、△の社員、三区分化した上で昇進昇格アセスメントを実施、〇・✕・△を決定するコンピテンシーを分析する。

しっかりとした証拠を求められる人事部門の方、やはりモノが分かっていて、「承知しました」「では既に昇進昇格アセスメントを実施してきた経緯があるので、あらためて社内データと突き合わせて分析しましょうか!」と私たちとともに盛り上がっても、お約束の壁に突き当たって難なく挫折、そしてキーワードである「コンピテンシー」に対して否定的になってしまいました…。

お約束の壁、いくつか存在しており、ここで簡単にご説明することは困難ですが、そんなに簡単に外部業者に人事評価のデータを開示する訳ありませんよね?

ということで、昇進昇格アセスメントにおけるコンピテンシーですが、外部業者が「これが弊社が提唱するデキる人材のコンピテンシーです」と高らかに宣していても、話半分、「高い業績・成果につながる行動特性」ではなく、「ただのマネジメントスキルや能力特性」の意味でしか使っていない場合が多いのでご注意ください。

では、私たち未来のアセスメントが使用している「コンピテンシー」は?

先に記したように、弊社でもコンピテンシーという単語を一般的な意味で使用しております。

ただし、「匂わせ」「怪気炎」「もっともらしく」ではなく、コンピテンシーの本質を踏まえた上で、あえて一般的な意味で使用しており、企業さんのご依頼、人事部門の方のご要望に合わせて本質化も進めております。詳しくは弊社、担当者までお気軽にお問い合わせください。

以上で今回の記事を終わります。長い記事に最後までお付き合いいただきありがとうございました。また、上記の私たちのサイトでも、情報発信を進めております。合わせてこちらもよろしくお願い申し上げます。

https://minnanoassessment.com/


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