シマエナガ、自分の部屋を作る
4月14日。
日曜日、今日はぽかぽかいい天気。
昼食後、シマエナガは
「ねえ、テント出していい?」
と言って、我が家の1階のテラス部分に自分のスペースを作り始めた。
天気のいい、休日は、我が家ではよく夏にプールなどに持っていく、
簡易性のテントを1階リビングの窓の外に置いて、
くつろぎコーナーを作る。
テントの中にはレジャーシートとマットを重ねて、
キャンプ用のイスやテーブルなども置いて、
居心地よくセッティング。
車の後部に置いてあるそのキャンプ道具を、
シマエナガは自分で車に乗り込んで取り出してきて、
「自分の部屋」のセッティングを始めた。
飲み物や本も持参して、1時間ほど一人で静かにそこでくつろいでいた。
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子どもはどんなに狭くてもいいから、
「自分だけの空間」というのを欲しがる。
私もそうだった。
3人姉妹で自分だけの部屋がなかったから、
物置部屋の手前の半畳ほどの空間に、
よく自分空間を作って、ドアの代わりに風呂敷などで目隠ししたりして、
そこで一人の時間を過ごしたのを思い出す。
シマエナガのお兄ちゃんたちが小さいころ、
『あなただけのちいさないえ』という絵本を読んであげていた。
そこには、子どもは自分だけの空間が好きで、
イスやテーブルにシーツをかぶせてその下で過ごしている子どもや、
押し入れに自分部屋を作っている子どもの姿が描かれていた。
だから子供たちにはよく段ボールでお家を作ってあげたりしたし、
コロナで家から出られない時があったころは、
段ボールハウスを作ったりしたこともある。
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大人だってそうだと思う。
どんなに家族が好きで、家族思いの人でも、
お父さんだって、お母さんだって、
1人の時間が欲しいはずだ。
それは育児から解放されたり、
というネガティブで無責任なわがままではなくて、
「自分」を取り戻すために必要な時間なのだと私は思う。
子どもも、大人や兄弟、子ども同士、と一緒に遊ぶ時間以外に、
「一人で過ごす」ことで精神的な成長を遂げていくんだと思う。
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「ママー、そろそろ図書館いくんじゃないのー?!」
とカーテン一枚で仕切られたリビングのソファでコーヒー片手にうたた寝していた私に、シマエナガが話かけてくる。
シマエナガの「私の家」ごっこはそろそろお開きらしい。
その後は、シマエナガと二人、母娘で図書館へ行った。