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春風にさそわれて〜七十二候「東風解凍 (はるかぜこおりをとく)」

二十四節気をさらに細かく、5日ごとに分けた七十二候。

立春からあたらしいスタートです。

今年はなんだか、日本の暦を全身で感じながら暮らしたい気持ちなので、折にふれ二十四節気や七十二候のことを書いてゆきたいと思います。

2月4日〜2月8日頃は、第一候「東風解凍 (はるかぜこおりをとく)」。

あたたかな春風が、川や池に張ったつめたい氷を、ゆっくりとかして行きます。

東風(こち)吹かばにほひをこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな

(春風が吹いたなら、梅の花よ、私のいる太宰府までいい香りを送っておくれ、梅の花よ。私がいないからといって、春を忘れるなよ)

菅原道真が、太宰府に左遷されることになったとき、家にのこしていく梅の花に呼びかけた歌。『拾遺和歌集』におさめられています。

ちなみに『大鏡』には「春なわすれそ」と少しやわらかい表現に変えたバージョンも掲載されています。

毎日花の数をふやしていく梅や早咲きの桜を探すのも楽しい季節。

あたたかそうな冬芽をもこもこふくらませているのはコブシかな? モクレンかな?


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髙橋三保子
読んでいただきありがとうございます! ほっとひと息つけるお茶のような文章を目指しています。 よかったら、またお越しくださいね。

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