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#エッセイ・日記

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日々の気付き、書いておかないと忘れてしまうけれど、また繰り返されるであろう思考について書いています。
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2024年8月の記事一覧

転職じゃなくて、働くのをやめたい

転職じゃなくて、働くのをやめたい

9月を前に学校に行くことに憂鬱を覚えている学生諸君に告ぐ。驚くなかれ、君たちが学校に行きたくないように、会社に行きたくない大人もたくさんいる。

死を考えるぐらい学校に行きたくないのであれば、死に場所を探すぐらい追い詰められているのであれば、学校になんか行かなくてもいい。相談できる親なら相談してみる。相談できない親なら、学校に欠席の連絡だけはして休んでしまえばいい。お金がないと、時間をつぶすのは大

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キャリアアップという信仰

キャリアアップという信仰

キャリアアップしていきたい、と思っているが、キャリアアップって何だろう、とも思う。一人高度経済成長みたいなもので、上昇を前提とするのは、信仰に近い。マイナス成長なんて言葉もあるのだから、上昇できるとは限らない。

キャリアアップするために新しいことを学ぶのは有意義だし、向上心も大事。修行僧のように学ぶのもよい。学ぶこと自体を楽しめているのなら、それが一番。

職務経験を積み、経験値が増えれば、でき

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繰り返される議論とおしゃべり

繰り返される議論とおしゃべり

職場の会話は、何かを決めるための議論や話し合いと、あいさつや世間話といった交感的なやりとりの二本軸で構成されている。議論だけでは味気ないし、交感的な会話だけだと物事は進まない。

ただ、議論で相手の面子をつぶすようなきつめのやりとりをしたあと、交感的な会話でそれを補償するといったこともある。それはケアであり、究極的には相手の敵対感情をやわらげ離職を防ぐために行われているのだと思う。

今の職場では

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エネルギーの総量は決まっている

エネルギーの総量は決まっている

年に数回ぐらい、何にもできなくなることがある。休日にどこかに出かけようと計画だけは立てて計画倒れで終わってしまったり、朝起きると、起き上がることができなかったりする。エネルギーの枯渇を感じて、ベッドから出られない日もある。

しかし、世の中には、エネルギッシュな人がいる。常にハイテンションで他者の注目を浴びることが大好きな人。朝晩ランニングができる人。あるいは不倫を繰り返したり、複数の恋人がいる浮

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体力は才能!

体力は才能!

コロナ後遺症で、ただでさえない体力がさらにガクンと落ちて、YouTubeをだらだらと見ていたら、「体力」に言及している動画がちらほらあった。確かに体力と集中力には密接な関係がある。体の丈夫さ、免疫力の強さなども、体力とは無関係ではないのだろう。体力があることはそれ自体才能である、と言われると、なるほどと思う反面、「それでわたしはどうすればいいのさ」と反発したくもなる。

わたしは子どもの頃から、1

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薬を飲んだかどうかを忘れる

薬を飲んだかどうかを忘れる

今年の6月下旬に新型コロナウィルスに罹患して、その後はしっかり後遺症に苦しんでいる。食事用のテーブルには薬がずらりと並んでおり、昼食後に飲む薬を職場に持って行かなけれならず、日々、面倒くさい。

最近、薬を飲むことが常態化したため、寝起きに寝ぼけた状態で飲み、「あれ? 薬、飲んだかな」という思うことが増えてきた。鍵を閉めたかどうか不安になるのと同じで、まあ、飲んだならいいのだけれど、飲まずに体調が

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わたしには見る目があり、正しい選択をしてきたから今がある

わたしには見る目があり、正しい選択をしてきたから今がある

わたしには見る目があった。配偶者選びを間違わなかった自分を誇る人。今、自分に素敵な配偶者がいるのは婚活を頑張ったからで、当時の努力を怠らなかった自分は偉いと主張する人。SNSでよく見かける。

正しい選択をしてきた自分はすごい。あのとき就活(転職)を頑張った自分は正しかった。計画的に資格を取得した自分に感謝。人生を振り返り、自分の行動は素晴らしかったと自画自賛する人も見かける。

このような主張を

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ゆったりパンツがゆったりしていなかったとき

ゆったりパンツがゆったりしていなかったとき

わたしが下着に求めるのは、セクシーさではなく、楽さである。冷え性なので、おなかまですっぽり包み込むパンツを買ってきた。あたたかさ、機能性が大事。

近頃は、ネットで服や靴を買うことも増え、失敗だと感じることは少なくなっていたのだが、久々に失敗してしまった。ゆったりパンツを買ったはずなのに、パンツのゴムが腹に食い込むのである。仕事中は緊張しているのか、ゴムの締め付けをさほど感じないが、帰宅する頃には

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他人がダメ出しされているのを見るのはきつい

タイトルの通りなのだが、他人がダメ出しされている横で、素知らぬふりをして仕事をするのは結構きつい。

他人の面子がつぶされる様子を見るのは、自分の面子が潰されるよりダメージが大きいという研究もあったと思う。もちろん、仕事だから、批判されたり、改善要求をされるのは仕方がないのだが、何も人前でやらなくてもいいのに、と思ってしまった。それを隠すことすらできないのは、間違いなく小さな職場であることの弊害だ

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とりとめのない夢

とりとめのない夢

昔の知り合いが同じ電車に乗っていた。斜め向かいの席にいる。その人はわたしに気付かぬまま背中を向けて電車を降りてしまった。その人は若い人で未来を見ており、わたしの存在は単なる過去で、覚えてすらいなかった。それが悲しかった。この夢は自分の老いに対するおそれなのだろうか。その知人を思い出すのは数年ぶりで、なぜ夢に出てきたのか思い当たる節がない。

数か月前の夢だと、わたしはとある都市に引っ越した。そこに

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老後のためのコレクションを老後の自分は見向きもしない

老後のためのコレクションを老後の自分は見向きもしない

わたしは中学から大学卒業までの10年ぐらい、とあるラジオ番組を毎週カセットテープ(途中からMD)に録音していた。それを社会人になる前に、実家から新居である狭いアパートに持っていくか、捨てるかの選択をする必要に迫られた。物理的にもかさばり、運送費用がばかにならない。少し悩んだが、思い切って全部捨てた。十代から二十代まで、ずっと同じものを好きでいることも難しく、その番組に新鮮味が感じられず、飽きてもい

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若い人の顔が覚えられないというのは嘘

若い人の顔が覚えられないというのは嘘

子どもの頃「アイドルの顔が覚えられない。全員、同じ顔に見える」という大人の言葉を耳にするたびに意味がよくわからなかった。若いアイドルの顔はそれなりに個性があり、特徴もある。なぜ、覚えられないのだろう、と思っていた。

わたしも若くなくなってきたので、残念ながら、その言葉の意味がわかってしまった。意訳すると「興味がないから、そもそも覚える気がない。限られた記憶のリソースをそこには使いたくない」が正し

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退屈の後ろには孤独がくっついてくる

退屈の後ろには孤独がくっついてくる

寂しさに襲われたり、孤独感に苛まれるのは、たいてい暇なときだと教えてくれたのは、精神科医のTomyである。暇な時間とは退屈な時間で、その隙間に悪魔が忍び込んでくる。

わたしは失業して、メンタルがまいっていたとき、毎日、TomyのVoicyを聴きながら料理をしていた。当時のVoicyは無料でいろいろ聴けたのだが、現在、バックナンバーは有料になっていた。だから、どの回で話していたのかはわからない。す

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美容師さんの移籍問題

美容師さんの移籍問題

二年ぐらい指名していた美容師さんから転職することを知らされた。ただ、美容師さんはキャリアチェンジするわけではないので、店を変える、移籍といったほうが適当なのだろうか。

その美容師さんはお客さんのことを念頭に置き、今の店から50mぐらい歩けば行ける美容院に移籍したのであった。

店をやめる理由をくわしく聞くことはできなかった。周りの同僚にも会話が聞こえているので、こちらがそわそわしてしまった。とは

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