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ほんとうのリーダーのみつけかた/梨木香歩



梨木香歩さんの著書
「ほんとうのリーダーのみつけかた」を拝読しました📖´-
(2024,9,14 読了)


LINEオープンチャット読書会すみれ内で開催した”作家(翻訳家)縛り紹介型読書会”第6回『梨木香歩』でご紹介するために拝読しました。


本書は同著者の「僕は、そして僕たちはどう生きるか」文庫化に伴い、ジュンク堂書店池袋本店で2015年に開催された講演の記録をまとめたもの、「図書」復刊の特集に寄稿したもの、「君たちはどう生きるか」の流行の背景について書いたもの、また本書文庫化の際に石川さんという方が17歳の頃に書かれた文章に対して考察したものを追加収録した1冊です。
若者に向けたメッセージが詰まったものになっていますが、若者とはかけ離れた年齢に達した私が拝読してもとても読み応えのある本でした。

私は、今の政権の大きな罪の一つは、こうやって、日本語の言霊の力を繰り返し繰り返し、削いできたことだと思っています。


個人的な群れ、社会的な群れ、様ざまな群れがありますが、それに所属する前に、個人として存在すること。盲目的に相手に自分を明け渡さず、考えることができる個人。


梨木香歩さんは元々母が好きな作家さんです。私の中で母が好きという作家ならば信頼できると思っています。
だから安心して積読(母棚に)しておりまだ2冊くらいしか著作を拝読したことがないのですが、今回久しぶりに梨木香歩さんの文章に触れてみてやはり素敵な方でした。
優しさの中にしっかりとした強さがあり、本質を見極められているんだなと。
引用したい文章はたくさんあるのですが、それはまた皆さんが読まれてからのお楽しみということにしておきましょう。
ともかく、梨木香歩さんが多くの方から長く愛される作家なのは納得です。



本書を拝読しようと思ったもう一つの理由は、私自身が職場でのリーダーに恵まれないなと感じていたからでした。
正社員として働くまでは好き勝手にやっていたので良かったのですが……
前の職場もその前の職場も退職した一番の理由は、この上司の下で働いていたら自分がおかしくなってしまうと感じたからでした。
二個前の職場は信頼できる上司もいたのですが、それ以上にソリの合わない上司と共に働くことが苦痛で。
だから、次こそは繰り返すことのないようにしたかったのです。


本書を拝読してハッキリわかったことはやはり自分次第ということでした。
薄々は感じていたのです。きっとソリの合わない上司ばかりに出逢うのは私のせいなんだと。
ただ自責してしまうと生きること自体苦しくなってしまって、自分はどこにいってもダメなんではないかと絶望してしまいます。ならばどうすればいいのか、そのヒントが本書で得られました。



そういえば文庫版はわかまつえいすけさんが解説されていてものすごく豪華です。

言葉は発せられた場所に届く。頭だけで考えられた言葉は相手の頭に、心の言葉は相手の心に、そして魂から生まれた言葉は、それを受け取る者の魂に響く。


さすがわかまつえいすけさん。解説までもが詩的。
そして、梨木香歩さんの言葉は魂から生まれた言葉だからこそ読んだ人が惹きつけられるのですよね。






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菜穂☽︎‪︎.*·̩͙‬
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