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一人旅はなぜ楽しいのかを考える②~神戸の1泊~
一人の食事が寂しいからと、以前は一人旅に二の足を踏んでいました。でも、いざ一人旅をしてみると楽しいことが一杯と分かり、今では積極的に一人旅にでかけています。一人旅はなぜ楽しいのかを考えながら、神戸の旅を振り返ります。おいしかったお店の紹介にもなっていますのでご覧ください。
前編の「一人旅はなぜ楽しいのかを考える①~奈良の1泊~」も是非ご覧ください。
一人旅はなぜ楽しい? 思いつくままに箇条書き
「自由であること」「自分で決められること」やっぱりこれです。
今回の旅で思ったのはこちらです↓
気まま
日程は自分の予定で決定
ホテルはうんと安くてもよい、反対にうんと高くてもよい
急な予定変更もOK
詰め込みすぎなスケジュールも、スカスカな予定もOK
希望するアクティビティが食べる飲むばかりでも構わない
お茶してお茶してお茶もOK
「前に行ったから今回はパス」ができる
行きたいスポットだけ行ったらすぐ帰る、も可
思いついたらもう1軒
せっかくの旅先なのに朝寝坊も可能
複数なら満席でも、1人なら入れることもある
朝からランチ、昼にスイーツ、「べき」に囚われない食事も可
今回の目的はおいしいお店の新規開拓&有馬温泉最強の湯
何度来たか分からない位、大好きな神戸です。今回は神戸らしいものが食べられる、おいしいお店の新規開拓が目的です。
神戸から気軽に日帰りできる有馬温泉で、有馬最強と噂される温泉に日帰り入浴で行くのも楽しみでした。
神戸の夜は、どこに行く? 1軒目:神戸スタイルの味噌ダレで食べる餃子【餃子の富ちゃん】
神戸は餃子の激戦区ってご存知でしたか? 酢醤油ではなく味噌ダレで食べるのが神戸スタイルです。今回行ってみたのは【餃子の富ちゃん】です。
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一人旅の夕食、常連さんで一杯の店でぼっち飲みは勇気が出ないと腰が引けるものですが、開店と同時に一番乗りするという技を最近編み出しました。まだ誰もいないのでお店の人と話せて、丁寧に色々教えてもらえることが多く勉強になります。
紹興酒+焼餃子+水餃子のセットで行ってみることに。ビール版のセットもありました。
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まずは水餃子。つるんと滑るように胃に収まります。この紹興酒も好きな味。
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味噌ダレに酢、醤油、ラー油を入れてねと説明を受け、カウンターで混ぜ混ぜして待っていると焼きたての焼餃子、来ました!
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カリッとした焦げ目と、もちもちの白い皮の対比がうまうまでした。コクのある味噌ダレに紹興酒がばっちり合っていました。小ぶりで、何個でも食べられそうでした。「神戸の餃子はお腹がいっぱいにならない」というのは格言のようなお店の人のコメントでした。おいしかったので思わず焼餃子を追加発注しました。
水餃子と焼餃子で餃子の皮も使い分けていることを聞き(焼きのほうが、パリッと焼けるように薄い皮なんだそうです)、餃子愛を感じたお店でした。
神戸の夜は、どこに行く? 2軒目:敢えて南京町ではない場所で中華【紅宝石】
神戸で中華、思い浮かべるのは一大観光地になっている神戸の中華街【南京町】です。複数で神戸に旅したら、南京町も必ず一度は歩いてみると思います。ですが今回はパス(これも一人旅のきままで良いところ)。変化球で、敢えて南京町ではないエリアの広東料理の【紅宝石】を初訪問しました。
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麺を食べたかったので、ワンタン拉麺で行ってみることに。
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ずっしり重いくらいに具が入った、ボリュームたっぷりのワンタンでした。
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さっきまで餃子食べてて、次はワンタンという似た感じの展開に食べ終わってから気づきました(皮もの好き)。
お腹に余裕があったらこちらの薬膳スープ飲茶セットを頼みたかったのですが、これは次回に。ランチで来るのも良いなと思いました。
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神戸の夜は、どこに行く? 3軒目:泡だって500円、気軽な立ち飲み【BAR オー!ジュテーム】
お腹一杯でもう宿に帰ろうかと思っていましたが、ここからが気ままな一人旅。1軒目、餃子を食べた【餃子の富ちゃん】は、こんないい感じの通りにありました。
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同じ通りに気になる立ち飲みがあった(ような気がした)のです。1杯だけ仕上げに飲んで帰るのもいいなあと思い、思いつきでもう1軒行くことに。
帰るはずの予定を急遽変更、最初のお店のエリアまで引き返します。だったら最初にまとめて2軒行っとけば? って感じですが、こういうのが一人旅っていいよね~と思った瞬間でした。
幻かと思ったお店、ありました! 【BAR オー!ジュテーム】というお店でした。カウンターのみの小さなお店で、飲み物がもろもろ500円という破格値でした(泡だって500円)。冷蔵ケースに並んだタパスもどれもおいしそうで、満腹でなければ食べてみたかったです。お客さんがいたので店内の写真は撮らなかったのですが、モスグリーンを基調にした内装はフランスのアンティークショップを思わせ、女子はこういうのきっと好きと確信するお店でした。
0次会でみんな集まるまで飲んでよう、みたいに1軒目に行くのも良さそうなお店でした。
一人だから、ホテルも安くて良い。でも何かプラスアルファがあると嬉しい。天然温泉に入り放題の【神戸クアハウス】
誰かと一緒の旅だと「あまり安いホテルを予約したら、同行者はどう思うかな?」と気を使って、そこそこ良いホテルを予約したりすることってありませんか?
一人旅の宿泊は、自分が良ければ良いのです。私は一人旅の時は安いホテルになりがちで、ドミトリーを使うこともあります。宿泊費は押さえ、その分旅の食につぎ込みたい派です。
神戸の宿は安くても良い、でも何かプラスアルファの要素があると嬉しいと思っていました。そこで選んだのが【神戸クアハウス】のデラックスカプセルのプランでした。
寝る場所は女性専用フロアのカプセルなのですが、カプセルの横にデスク付きのプライベート空間(天井まで)があるという、子供部屋に泊まって2段ベッドに寝ました、みたいな気分の滞在ができます。何と言っても、天然温泉に入り放題というのがウリです。泉質はお肌のいらない角質を取り去るタイプで、お肌がツルツルになりました。ここの「水」もすごくて、近所の人がポリタンクを持って有料の水汲みに来るような施設です。サウナの水風呂も自慢の神戸ウォーターで満たされています。
デラックスカプセル、今回は4000円台で泊まることができました。部屋タイプによってさらに安く滞在することもできます。古い施設ですが、古さのマイナスを補って余りあるプラス要素があると思います。
チェックインして、スマホを充電する間に温泉に入ってさっぱり、さあ夕食に出かけようという贅沢な過ごし方ができました。しかも三宮の駅から徒歩(シャトルバスもあります)というのは強力な魅力です。
神戸のコーヒーの老舗【にしむら珈琲店】。中でも特別な【北野坂にしむら珈琲店】へ。
夜の温泉で安らぎ、朝風呂を楽しみ、(結局3回温泉に入りました)チェックアウトは10:00。神戸では是非、「宮水」と呼ばれる水で淹れたおいしいコーヒーを飲みたいと思っていました。神戸の街のあちこちで見かけるのが【にしむら珈琲店】です。
どれか1つ行くとしたら、迷わず【北野坂にしむら珈琲店】です。瀟洒なレンガ造りの建物で、阪神大震災の前は会員制だったそうです。
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特別な気分を味わえる、焦げ茶色の重厚な内装は落ち着けます。暖炉の前の席を案内されました。特別なにしむら珈琲店、ゆったりぼーっとするのに最適です。
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神戸の洋食も外せません。【欧風料理 もん】でビフかつを食べる。
この日の予定は午後に有馬温泉で日帰り入浴、これしか決めていなくて後は白紙でした。思いつきで次何をするか決めるのを繰り返した1日になりました。これも気ままな一人旅の楽しいところです。
にしむら珈琲でぼーっと過ごしていたら「おっと、神戸の洋食がまだだった」と気付きました。神戸の洋食はハイレベルです(なぜ? はこちらを)。お店も沢山あって、開拓のしがいがあります。まだ行ったことのない【欧風料理 もん】にトライしてみることにしました。洋食のお店、並ぶことがあるので先手必勝です。11時台でしたがお店へ急ぎます。
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1人だったので、カウンターの最後の1席に座ることができました。1人だと待たずにするっと順番が来たりしてラッキー、ということがしばしばあります。ビーフカツレツ、行ってみましょう! 次の予定はカフェだったので満腹禁止、単品作戦です。
揚げたてのビフカツは柔らかくてうっとりするような味でした。デミグラスソースもとてもおいしかったです。
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博物館で展覧会がある期間しか入れないカフェ【TOOTH TOOTH 凸凹茶房】
【TOOTH TOOTH 凸凹茶房】は今回やっと、入ることができました。というのもこのカフェは市立博物館の中にあるため、企画展のある開館期間でないと入れないのです。展示替えで休館の期間に神戸に来ることが多く、ついに! という思いでした。カフェのある1階は入場無料です。
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【神戸市立博物館】はもともとは銀行の建物だった、昭和初期の重厚な建築です。旧居留地にあり、海岸通りなど周辺の荘厳な建物を見ながらお散歩するのも楽しいです。
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中に入るとどーんと吹き抜けの大空間。思わず見上げてしまいます。
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カフェのスペースはとてもスタイリッシュでした。
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ラックの美術書を自由に席で見て良いのも博物館らしくてステキでした。
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凸凹抹茶アフォガードにしました。エスプレッソの代わりに、神戸に本店のある放香堂のお抹茶を注ぎます。
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常設展の「神戸の歴史」一見の価値ありです(ここも無料で入れます)。神戸の空気に漂う「洋」の源が分かります。
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次の予定もお茶? なんて言われないのが一人旅【カフェ ラヴニール】
前回神戸に来た時に「発見」した自家焙煎のおいしいコーヒーを飲めるお店です。ビルの2階にある【カフェ ラヴニール】はグーグルマップを頼りに歩いてもたどり着くのが非常に難しいお店でした。何度かお店の前を通り過ぎ、行ったり来たりしてついに「この階段か!」とわかった時の喜びは「発見」と言いたくなるような大きさでした。1階のドアが無くなったせいで今回は更に発見が難しくなり、ビルの入り口の壁に貼られたこの手がかりだけでやっと見つけることができました。
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好みとか気分をお店の人に言ってどの豆にするか選びます。今回はエチオピアにしてみました。
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このお店の方には、前に来た時に【湊山温泉】という、市営バスで行けるシブい温泉や小学校跡地を使ったビール醸造所【open air 湊山醸造所】を教えてもらいました。どちらもいいところだったのでお礼を言いに行こうと再訪しました。
思いついちゃったので、お茶→お茶と続きましたが悔い無し。一人旅のスケジュールは自由です!
すごい湯に入りに有馬温泉へ【上大坊】
有馬温泉は神戸からはとても気軽に行けます。三宮から2回の乗り換えで電車で行くとしても、乗っている時間は賞味30分弱といったところです。高速バスの有馬エクスプレスを使って三宮のバスターミナルから直行という方法もあります。
山あいの有馬温泉に着くと、気温がぐっと下がるのが分かります。
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こんな場所を通りつつ
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この旅館【上大坊(かみおおぼう)】のお湯に入るのに長年あこがれていました。
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有馬は「金泉」と「銀泉」の2タイプのお湯があることで知られています。鉄分を含み強い塩味のある「金泉」は赤だしのような茶色が特徴です。「金泉」のお湯は空気に触れることによって酸化して茶色くなるわけですが、上大坊のお湯は、泉源に非常に近いためお湯が茶色くなる間も無く透明なまま浴槽に注がれると聞いていました。茶色くなる前の「金泉」をこの目で見たい、その一心で有馬にやってきました。水分補給をしっかりしてくださいと、入り口でガラスのコップを渡されました。浴場の入り口の椅子に、湯上がりでぐったりと抜け殻のようになった男性二人がいました。相当パンチがありそうです。覚悟してお湯に入らねばと思いつつ浴室の扉を開けました。これまでの有馬温泉で見た中で一番濃い茶色でした。赤だしを超越してチョコレートみたいな色でした。そこに竹の樋(とい)から注ぎ込むお湯は、確かに透明でした(感動~)。味見するとものすごいキツい塩味でした。溶存物質36.09g/Kgのとても濃い温泉です。しかも熱いので、遠慮なく体の中に染み込んでくる感じがしました。のぼせないように、入っては休み入っては休みを繰り返しながら過ごしました。上がった後は汗がなかなかひかず、泉源から近い温泉ってこんなに強力なのかと思い知りました。体を拭くとタオルが茶色くなるので、使い古しのタオルを持っていって捨てて来ました。塩の成分のおかげで、いつまでも体がポカポカでした。有馬最強の湯【上大坊】、恐れ入りました!
私も抜け殻になったので、冷たいものを飲んで帰ろうと立ち寄ったのが【カフェ・ド・ボウ】でした。お屋敷をリノベしたステキな空間でした。
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庭を眺めるサンルームの席があったり、どの席にするか迷いました。
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冷たくて甘いものを飲んで復活、神戸に戻ります。
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目的のことが終わったらスパッと有馬を去り、次の目的のために時間を使う。これも一人旅の良さだと帰りの電車で思いました。
北野の異人館街は、夕暮れに歩いてみた。
神戸を代表する観光スポット、異人館街です。私は洋館が大好きなので神戸に来ると必ず歩きます。有馬温泉から三宮に向かう途中、1つ前の新神戸駅で途中下車すると、三宮から山登りをする必要が無いので楽できます。日が暮れて空が青から黒に変わっていく時間でライトアップされた洋館はとても美しく見えました。
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建物の中には入れない時間ですが、人もまばらで静かな異人館街を楽しめました。
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洋館を使ったスターバックスコーヒー。日中だと人が入らないように撮るのに苦労するのですが、この時間なら楽勝でした。
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神戸の夜は、どこに行く? ラストスパートで行ったのはここ【バール アブク】
神戸で残された時間もあとわずかです。おいしいワインと豚ホルモンの串焼の組み合わせが楽しめる【バール アブク】に行ってみました。テーブル席は一杯になっていましたが、1人だからカウンターにするっと入れました。
まずはドイツのリースリングの泡とアンチョビガーリック枝豆。
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ホルモン串焼き、お手頃価格で嬉しい、しかもおいしい。
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コブクロ、カシラ、レバー、ハラミで行ってみましょう。
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神戸の夜は、どこに行く? ダメ押しのラストスパート、70周年を祝いたく【珉珉】
神戸で行った餃子の店コレクションを増やしたくて、三宮の駅の近くの【珉珉】へ。時間はあまり無かったのですが、中生と餃子なら行ける時間はあると予測して決行しました。複数の旅だったら、やめとこうよってなっていたと思います。
大阪のお店なので神戸スタイルの味噌ダレ餃子ってわけではないのですが、大阪の元祖のお店は焼餃子発祥の店と知り珉珉の餃子を食べてみたくなりました。おりしも今年70周年。
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いただきました、70周年ビールセット。
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今回も盛り沢山になった神戸の旅
「有馬温泉で日帰り温泉」しか事前に計画しなかった割に、振り返ってみると、1泊2日で色々なことができたなあと思います。
一人旅ならではの機動性と、興味のあることに偏った時間配分をしたことで、やりたいことができたという「濃い旅」ができました。
満足度の高い一人旅、試してみませんか?
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