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ブラジャーからの解放 ―ニップレスはじめました―

私はブラジャーが大嫌い 私はブラジャーが大嫌いだ。 まず、そもそも服なんてできるだけ着たくない。着る服をギリギリまで減らそうと考えたときに一番内側に身に着ける下着を省こうというのは自然な選択だと思う。下品になりそうなので詳細は書かないが、パンツは明確な機能があって役に立ってくれている。けどさ、ブラジャーって何をしてくれているんだろう。突起を守るだけならニップレスでいいのではないか。 さらに、ブラジャーってなんだか怖い。胸を型どるワイヤーが入っていて、体にピッタリしていて

    • ここをはじまりにしたいよ お仕事大反省大会

      仕事で何年も頑張ってきたことに対して、あなたのここがよくないという真摯な指摘をもらった。怒られたわけではなくて、穏やかにしっかり伝えてくれた。一昨日と今日、たまたま近いタイミングで別の人から、それぞれ仕事のやり方と、人との関わり方について。どちらも大好きな人からで、本当に心からそのとおりという、思い当たる節がありすぎる内容だった。 保険をかけずに自分の全部でやってきてしまったことについてだったので言い訳のしようがない。情けないし、受け入れがたいし、恥ずかしいし、ふがいないし

      • あなたの中から生まれたことだけをきかせて あとは燃やして

        好きなひとたちと話しているとたまに思うことがある。 魂から思っていることを話して。どこかで借りてきた言葉や価値観はあなたの口から聞きたくないよ。 定型の会話や借りてきた言葉や誰かが決めた普通を過剰に憎んでしまう。好きなひとが相手だと、すごく価値のあるその人の考え方とか言葉とかが、無価値の物に置き換わってしまっているようで悲しい気持ちになる。 その中でも一番、自身を否定する文脈で「普通こうだよね」とか言われるとイーッとなる。親だって友達だって恋人だって、一番住みたい人と住め

        • 人にだめとか言うなタコ/小説「人間失格(太宰治)」

          あらすじ 自分にとっての「人間失格」 初めてこの小説を読んだのは小学生の頃、主人公の葉蔵はなんて愚かなのだろうと思った。他人にも自分にも嘘をついて、どんどんだめになっていって、最後は薬物に手を出して、ボロボロになる。これは「人間失格」だよね、だめな人だねと。 好きな人に勧められて、大人になった今もう一度読んでみたら、葉蔵への解像度が少し上がった。 葉蔵は弱さゆえに他者に対してどこまでも不誠実だ。面倒だから、自分に自信がないから、否定されたくないから、相手の求めることをす

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          HAPPY LUCKY 過労

          1ヶ月に2日しか休みがない。ほとんど全部自分でやりたくて入れた仕事なのでかなりアホなのだけど、とにかく体力がついていかない。 やりたいことばかりなので気持ちはめちゃくちゃ元気なのだけど、起きている間はずっと頭痛がするし、夜は眠れない。楽しいのに変な感じだけど、明確に過労なんだろう。新しい感覚で少し面白い。 疲れ果ててもうだめだという日もあって、後輩に当たらないようにしようとする反動で、その場にいた身内の中で一番偉い人に何度か八つ当たりをしてしまった。当たりやすい人の設定方法

          HAPPY LUCKY 過労

          日記10月14日 二度と家から出たくない

          出張の連続に次ぐ連続が終わり、やっと家に帰ってきた。もう二度と家から出たくない。それなのに、明日は会社に行くのはとても変だと思う。3週間ぶりの出社、なんてかわいそうなんだろう。 連続出張の最後の3日間は丹沢で、毎晩お酒を飲んでお話してしまって10時に解散して毎朝4時に起きて1時間登山をしてそこからお仕事開始だった。とんでもなく疲れたけど、とんでもなく楽しかった。無理して行ってよかったな。そうだ、仕事は楽しいんだった。自分で選んだ職場だ。辞めていないということは選び続けている

          日記10月14日 二度と家から出たくない

          日記10月7日 夜の山ってなにかの遺棄以外では行かない

          青森→石川→1日休み→長野→神奈川という3週間超のバカ出張を自分で組んでしまって、全然疲れが取れないまま次の現場に行くのを繰り返している。今日からは長野。 同居人に、「自分を大事にしないことを率先してやるのはとても愚か」と言われて、本当にそのとおりだと思った。でも全部行きたかったし、予定を入れるときはいける気がしていた。「やりたいことを全部やる」というタイプの自分を大事にするやり方もあるのではとも思うけれど、体調を崩したから元も子もないので一旦完全に同意という意を示した。バ

          日記10月7日 夜の山ってなにかの遺棄以外では行かない

          怒りをやさしく研いでおく

          いつも怒っている人はなんだかつまらない なぜそう感じるのだろう。 まず、いつも怒っているのは、思ったことを自分の中に溜めておけない、小出しにしないと気がすまないからだと仮定する。その場合、心で考えられることの容量が小さいということになる。それって、すごくつまらない感じがする。 (関連して、益田ミリさんのエッセイ「今日の人生」に、いつも怒っている人は物を書くことには向いていないのかもとあった。) 自分がそんな風になるのは避けたい。私は日常や仕事で怒りを感じやすいので、気を抜

          怒りをやさしく研いでおく

          お宿集録① 畑中旅館@青森県下北半島

          仕事でたくさんのいろんな田舎の集落や町に行くので、その宿のことを書いてみる。 本州の北端の町まで来て、戦時中から営業していたという、88歳の女将さんがひとりでやっている民宿に泊まった。 戦時中に宿に泊まる人ってどんな人だろうと聞いてみると、家が焼けた人たちだったそう。お金は海で金物などを拾って稼いでいたのだった気がする、と言っていた。 この町にある海沿いの家は海にせり出ていて、玄関を通さずに海に行けるような設計になっていたりするらしい。モルディブだ。なんかいいね。なんのた

          お宿集録① 畑中旅館@青森県下北半島

          日記9月24日 LOVE&PEACEおじさん

          06:30 あさ起きた瞬間からとても疲れている。これからさらに会社に行って仕事をするのはおかしいのでは。びっくりするくらい会社に行きたくない。 外に出たら秋だった。 昔の嫌だったことを思い出す。もしかして今も悩んでいるのかな。今は会社に行きたくないから全部のことを嫌なふうに捉えている気がする。めちゃくちゃハッピーみたいなときにも思い出したら悩みとして認定して考えることにしよう。賢いね。 電車の中で、60代くらいおじさんが席を立って、だいぶ遠くに立っているマタニティマーク

          日記9月24日 LOVE&PEACEおじさん

          カラオケに必要なのは歌唱力<自意識との対話

          人前で歌うことが苦手で、順番に歌わなきゃいけない空気が恐ろしかった。 下記の記事に書いた、あることがきっかけで、自分を歌を歌いたい、と思うようになった。それから、ひとりか歌のコーチをしてくれる会社の先輩とふたりかでカラオケで歌を練習してきた。 そして、その先輩と同居人と3人でカラオケに行くことになった。どちらも身近なひとなので、カラオケ難易度は初歩と言えるが、今回は練習ではない、みんなで楽しくカラオケに来たのだという気持ちが、自分を強張らせた。 何でもない風を装おうとした

          カラオケに必要なのは歌唱力<自意識との対話

          手持ちの大丈夫になる方法

          いまは主に仕事で、大丈夫じゃなくなってしまうことがある。大丈夫になれることとものを駆使してなんとかご機嫌を目指して生きている。 大学院生のときも、研究で鬼のように忙しいときに当時の恋人と呼ばれる人に振られそうになって、今は正気を保たねばと思って鍋いっぱいのシチューを作った。一緒に住んでいた人に、なぜシチューをそんなにたくさん作っているのかと聞かれて、「もうすぐ恋人に別れ話をされそうなんだけど、大丈夫を保ちたくて」と言ったら、「真綿は健やかだねえ」と褒められた。 大丈夫になれ

          手持ちの大丈夫になる方法

          日記9月16日 動物のうんちを探してえんやこら

          昨日今日と山で動物の調査をした。やっていることは仕事と同じだけど、これは自分の研究なので、お休みの日にする。我ながらなにそれ?という感じもする。 調査する地点は2時間ほど登った山の上にあるので、4,5時間は登山と下山をする。いつもなら山小屋に泊まれるのだけど、今回は小屋が工事中なので、毎日ふもとから山頂に通わないといけなかった。大変すぎる。 昨日も雨の中1日調査をして20時頃に宿泊させてもらう知り合いのお宅についたのに、そこにいる人が全員バカバカしくて2時まで飲んでしまった

          日記9月16日 動物のうんちを探してえんやこら

          新刊を楽しみにはや17年 もう迷子/小説「鵼の碑」①

          17年待った。17年。待ちに待った京極夏彦の京極堂(百鬼夜行)シリーズの長編の最新作だ。なんかもう泣いちゃうよ。 小学生の頃に京極夏彦の本シリーズを読み始めて、ちょうど17年前、中学生の頃に当時の最新刊の「邪魅の雫」まで読んで、続きはいつ出るんだろうと楽しみにしていた。そんな私ももう31歳だ。 17年待ったものってどうしたらいいの。いつ読もう。たくさん寝て頭がしゃっきりしているときか。仕事が本当に辛くなったときまで楽しみに取っておくべきか。全然わからない。大事にしたいけど、

          新刊を楽しみにはや17年 もう迷子/小説「鵼の碑」①

          酔いどれジャーニー 兵庫県神戸三宮

          家族の出張に付いて初めてやってきた三宮は、小さな飲み屋さんがたくさんあって楽しい繁華街だった。家族の仕事中、ひとりでプラプラした。 まず、ホテルの近くにあったカウンターしかない小さな飲み屋さんに来た。カウンターの中にはご夫婦がいて、カウンターの上には丼に入ったお料理がたくさん並んでいて、指をさすとよそってくれた。名前がわかるものは紙に書いてオーダーする形式で楽しい。 メザシを頼んだら粒の大きめの味噌と一緒に出てきた。どちらも甘みが全然なくて焼酎もハイボールも進む。自家製の卵

          酔いどれジャーニー 兵庫県神戸三宮

          社会福祉に任せたい/映画「JOKER」

          遠い人生の話とは思えなかった。JOKERは私だったかもと感じてしまった。 あらすじ アメコミの悪役、常軌を逸した思考で混沌と狂気をもたらす最狂のヴィランと言われるJOKERの生誕秘話。いわゆる"いい人"が、病気や貧困などの理由で迫害を受け、徐々に徐々に自尊心や道徳心を削がれ続け、完全な悪となるまでが丁寧に描かれている。 アーサーの身には不可抗力の不幸が多く降りかかるが、理解のある身近な他者さえいれば、JOKERにはならなかったはずだ。理解のある身近な他者さえいれば。これっ

          社会福祉に任せたい/映画「JOKER」