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新刊を楽しみにはや17年 もう迷子/小説「鵼の碑」①
17年待った。17年。待ちに待った京極夏彦の京極堂(百鬼夜行)シリーズの長編の最新作だ。なんかもう泣いちゃうよ。
小学生の頃に京極夏彦の本シリーズを読み始めて、ちょうど17年前、中学生の頃に当時の最新刊の「邪魅の雫」まで読んで、続きはいつ出るんだろうと楽しみにしていた。そんな私ももう31歳だ。
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17年待ったものってどうしたらいいの。いつ読もう。たくさん寝て頭がしゃっきりしているときか。仕事が本当に辛くなったときまで楽しみに取っておくべきか。全然わからない。大事にしたいけど、すぐに読んでしまいたい。でも、「未読の17年待った最新作」ほど、私を大丈夫にしてくれるものがあるだろうか。いや、ない。わからない。
私には決められない。17年も待ったんだからまだ待てる。でもなんでせっかく出たのに待つ必要があるのか。もうなんだか何もわからない。
17年間色々あったなぁみたいな気持ちにすらなってきてしまって、収拾がつかない。中学生のあの頃は、学校が大嫌いで、毎日、自分の尊厳が少しずつ少しずつ損なわれているように感じていた。京極夏彦がこのシリーズを書いてくれていたから、別の世界で息ができていた。あの頃の私に届けてあげたいような気もするが、あなたにはまるで及ばないけど今の私もそれなりに大変かもという気持ちもある。
やっぱり一旦読まずにおこう。心の準備ができていない。17年もあったのにおかしいな。
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