2023年を彩った本たち
こんにちは、まうです。
本当は年末に出したかった記事、タイミングをすっかり逃していました。まだ1月上旬なのでセーフ、ということにします。今更記事にお付き合いいただける方は、よろしくお願いします。
2023年を彩ってくれた、私のベスト本。昨年の私は大学生から新社会人になり、同棲生活も始まり、目まぐるしい環境の変化と生活への適応のために必死こいて生きてきました。その一方で数年ぶりに読書欲が復活し、69冊の本を読むことができた一年でもありました。
普段、読書記録はInstagramに投稿していますが、今回は今年のベスト本の感想文をInstagramの投稿から抜粋してご紹介します。
◆『重力ピエロ』伊坂幸太郎
“春が二階から落ちてきた。”
読んだ人はきっと、誰もが忘れられないであろうこのフレーズ。すっきりしたとか、爽快感だとか、そんな形容詞が全て当てはまるようでまだまだ足りない、とにかく気持ちのいい後味。小説がうまいってこういうことなんだろうな。
実はこれが、私にとって初めての伊坂小説。ここからすっかりハマってしまいました。
◆ツバキ文具店 小川糸
淡々とした毎日でも変わらないことなんかなくて、季節は巡るし人は変わっていく。
お仕事と日常生活の絡め方がうますぎる。そして鎌倉行きたすぎる。
続編の『キラキラ共和国』も併せて私は好きです。私もこんなにも豊かな気持ちで好きな人と、好きな人の大切な人を愛せたらなあ。
◆カラスの親指 道尾秀介
最初は悲しい話だと思っていました。なのにいつの間にかスリル満点な展開に惹き込まれていて、最後の華麗な種明かしで完全に持っていかれました。
誰も不幸にならない結末。推理小説だけど、ただの推理小説には留まらない気がする。ものすごい勢いで読めました。続編の『カエルの小指』も気になる。
◆七瀬シリーズ 筒井康隆
(『家族八景』『七瀬再び』『エディプスの恋人』)
人の心を読む能力を持つ「七瀬」が主人公の物語。シリーズものなのに、3冊それぞれが全く違う切り口で描かれるのが面白い。
七瀬の成長も、超能力をめぐる葛藤も、そして予想だにしなかった壮大な結末も──半ばショックを受けながらも、わくわくが止まりませんでした。
◆夜明けのすべて 瀬尾まいこ
重たいPMSの女性とパニック障害の男性の物語。
いや、私らやん!!と強くシンパシーを感じたので、迷わず手に取りました。
自分の持たない病気の人を気遣うって難しいことなんだけど、この二人みたいに突拍子もないことをしながらも楽に生きられるようになればいいな、とあったかい気持ちになりました。
◆『切羽へ』井上荒野
読んでよかった!と思える読み応え。何もしないのに、何も起こらないのに女が男に惹かれていく繊細な描写が絶妙で、結局何も起こらないのに何かが残るようで、何も残らないのがいいんですよ。(何言ってんの?
要はずっとこういう純文学を読みたかったのかもしれない、私は。
◆REVERSE リバース 石田衣良
女のふりをする男性と、男のふりをする女性のメールのやり取りを通じた恋愛小説。
よくある話、かと思いきや続きが気になって仕方なくなり、文字通りページを捲る手が止まらなくなりました。絶望的な状況からどうやってくっつくのこの二人!というもだもだ感、そしてサブキャラも含めた登場人物のキャラの立ち方がドラマのよう。ドキドキしたい方はぜひ。
その他読んだ本たちの投稿が気になる方は、ぜひぜひInstagramを覗いていただけると嬉しいです。こちらは割とフリーダムに活動しております。
今年もたくさん読んで、たくさん書ける一年にしていきたいです。改めて、今年もよろしくお願いいたします。
まう