【2024年11月】最近読んだ本のご紹介
11月ももう終わり、ようやく今月の本紹介の投稿に手をつけております。。
最近、本を読むペースが上がっており、アウトプットが追いつかないという事態に直面しております😅
さて、今回ご紹介する本は、4冊です。
図らずも「教育」に関連する本が多くなっております。自分の関心がそこに向いているということでしょうね✨
それでは、どうぞ。
📖苫野一徳『「学校」をつくり直す』河出新書
「自分が心から通いたいと思える学校がない」
学生時代からずっと思っていたことでした。視野の狭い自分にも原因はあったと思いますが、今となっては、こう思うのです。
「自分の子どもを心から入れたいと思える学校が(近くに)ない」
面白い学校は全国に増えてきていると思います。
ただそこに通わせるために親が相当な苦労をしなければならないのは、なんとかならないものかと感じます。
学ぶことが大好きな自分が、大人も子どもも入りたいと思えるような学校を構想できないだろうか。そんな妄想を抱きながら、手に取ったのが本書です。
苫野さんは、学校は何のために行くかというと、「自由に生きる力を育むため」、またそのために、「「自由の相互承認」の感度を育むことが学校の責務である」と説くのです。
なんと面白い発想✨
しばらく苫野さんの教育哲学を探究することにしました☺️
📖永井玲衣『水中の哲学者たち』晶文社
発刊当初、初めて書店で見た時から、「これはきっと良い本だ」と思った事を覚えています。
なにしろ装丁に作り手の愛が溢れている。
それから3年ほどの月日が経ち、ようやく本書を開きました📖
思った通りの素晴らしい本でした。
哲学研究者としての探究の深さを感じつつ、エッセイ調のため言葉選びの優しさや繊細さも魅力で、哲学慣れしていない人もこの本から哲学の面白さを味わえるのではないでしょうか。
著者本人の「世の中にうまく嵌まっていない」という告白が個人的にとても好きで、仲間を見つけたような安心感をくれました。
私も哲学対話の世界に足を踏み入れたくなりました😆
📖ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』新潮社
深く深く考えさせられました🤔
日本という国がいかに多様性のない社会であることを、良くも悪くも見せつけられた気がします。
著者が住むのは英国ブライトン。
三苫薫のおかげでサッカーファンには馴染みのある都市ですね⚽️
国際結婚をして英国に住む著者は、アジア人への差別や偏見のある中に生き、またイエローでもありホワイトでもある息子は、自身の中に多様性を抱え込んで、現前する差別や価値観の対立に純粋に疑問を投げかけます。
これでもかと日常に嵐が吹き荒れる多様性社会において、生粋の日本人である自分はどこまで耐えられるのだろうか。
多様性が善かどうかは正直わかりません。
ただ人間が個人としてたくましくなり、かつ対立を乗り越える相互承認を育むためには、多様性がきっかけをもたらしてくれるかもしれないとも感じます。
すでに有名なベストセラーかもしれませんが、認識が固定しがちな日本人に読んでほしい一冊です📖
📖小林秀雄『ゴッホの手紙』新潮文庫
私はアートにはとても疎い人間ですが、当然ゴッホという名前は知っています。
しかし、これほど苦しみながら絵を描いていたとは知りませんでした。。。
彼の生々しい精神をそのまま絵に表したとされる作品の数々。弟への手紙から、その苦悩や悲哀を知ることで、より繊細にゴッホの叫びを受け取れるのではないでしょうか。
ゴッホは、日本の浮世絵を愛していたとされ、少しでも明るい気持ちを日本から感じていたとしたら、日本人としては誇らしい気持ちです。
私は小林秀雄の本も初めて読みましたが、本書では、ゴッホの手紙を丁寧に辿りながら、その精神的なせめぎ合いを重厚ながらも読みやすい文章に表してくれています。
いくつか絵も掲載されていますが、私はゴッホの描く「青」がとても好きです。
今度どこかの美術館でゴッホ展が開催されたら、必ず足を運んでみようと思いました🎨
以上、深く考えさせられる4冊でした。
読んだ本はインスタやThreadsでタイムリーに紹介しているので、もし興味ある方はぜひフォローしてください😁
〈Instagram〉
https://www.instagram.com/masaki.tomaru/
〈Threads〉
https://www.threads.net/@masaki.tomaru
それではまた次回。