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マルガスキーカンパニー

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脳内社員たちによって綴られた、2019年冬から春までの記録です。
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#明明

ツイスト親分(ドーナッツ食べたいなぁ……)

日報 4月15日 ピュアだけじゃ生きられない

記入者:明明 「いい仕事してる人」の定義は何だと思う? 真面目で、謙虚? 気が利いて、一生懸命? 人当たりが良く、時間を守る? 仲間に信頼されていて、行動力がある? 自由な発想で、固定概念に囚われない? 信念を持ち、使命感がある……? 近頃いろいろな人とおしゃべりできる機会があって、 ミンミンは「いい仕事してる人の定義」を垣間見たような気がしたの。 いい仕事してる人は、 心の深〜いところに“ピュア”なものがある。 生きる活力の原石みたいなものでね、 表に

日報    4月12日    接骨院で釣りをする

記入者:明明 春のほこりっぽいにおいをかぐと、 中学校に通っていた時のことを思い出します。 部活動に夢中だった私は、 足を捻る、突き指するなんてことは日常茶飯事だったのね。 住んでいたお家の近くに接骨院があったので、 部活帰りに毎日のように通っていました。 「サラリーマンが酒屋で一杯ひっかけてから家に帰る」 みたいな感じでね。“病院に行く”っていう感覚は全くなかった。 接骨院に行くと、まず電気をかけてもらいます。 座ったまま治療できる患者は椅子に通されて、 横にな

日報 4月9日 「一生懸命やる」よりも、力が湧く魔法

記入者:明明 自分のことを棚にあげて、一生懸命働いてばかりの人がいます。 そんなに体力を消耗するような生き方して、疲れないの? と、ミンミンは思います。 何年か前に、 「ねぇねぇ、そんな体力を消耗するような生き方して、疲れないの?」 と、当時同じ職場だった人に聞いてみたことがあります。 その人は目をぐりっと見開いて、 引きつった笑顔でこう言ったよ。 「疲れるに決まっているでしょう?」 その引きつった笑顔が、今でも忘れられないの。 仕事にやりがいがあって、日々の暮

日報 4月6日 プライベートが交わる“点”

記入者:明明 スーパーで買い物をしていると、 遠くの方に見覚えのある人影があって、 近づくと知り合いだった、なんてことがたまにあります。 「ああ、どうも」 と、会釈だけしてお互い買い物を続行するときもあれば、 「まぁ久しぶり、お元気?」 と、ミニマム井戸端会議が始まるときもあります。 「スーパーで買い物をする」のって、プライベートの用足しが多いよね。 今日の夕飯のおかずは何にしよう。 明日の朝のパンも買っておくかな。 そういえばトイレットペーパーも切れそうだったな。

日報 4月3日 自分の役割をたんたんと

記入者:明明 お家での出来事なんだけどね、 朝、股が裂けちゃったズボンをミシンで直していたの。 股って、布と布が分厚く重なっているでしょう。 用心して縫っていたんだけど、 布の分厚さに針が負けちゃって…… 「ガシュン」ってものすごい圧力音が鳴ったかと思うと、 まもなく針の先がボッキリ折れちゃった。 徒歩2分ほどのところに手芸屋さんがあるので、 折れた針を片手に、スタタカ歩いて行きました。 手芸屋の奥さんに折れた針を見せて、 「これと同じのください」と言いました。

日報    3月31日    “後回し”が教えてくれたこと

「明日から新年度になるので身の回りを整理しよう」 なんて思う時点で、普段身の回りを整理できていない証拠です。 今日のミンミンがそうですよ。これは覚書です。 そんなにモノを持っていないと思っていましたけど、 机の上には“後回しにしてきたもの”がたくさんあったのね。 たとえば、どこかで拾った小さくてかわいい鉄くずとか、 壊れたアイスクリームスクープの部品たちとか、革の切れ端とか。 こういう細かいものたちは、 机の端っこのほうに並べてあるの。 見ているだけでかわいい!癒し

日報    3月28日    「普通」はどこにもない

記入者:明明 今日は「普通」について思い馳せました。 ミンミンは、「普通」って絶えず変化するもので、 一瞬の状態や傾向を示すだけだと思っています。 食事をとったら、胃袋が消化してくれるね。 身体の構造からすると、これは普通の状態。 じゃあ、うまく消化されずに排出される、 嘔吐や下痢は、普通ではないのかな…… 身体や心の内的状態の不安定さから、 外的症状として消化不良が起きているとしたら、 嘔吐や下痢も「普通」の症状だと言えるよね。 あれ、普通って、なんだっけ……

日報 3月25日 フリーアナウンサーの視点

記入者:明明 4年くらい前に知り合った人が、 およそ3年ぶりくらいに会社を訪ねてくれました。 彼のお仕事はフリーアナウンサーです。 どんな風に仕事をしているのか、 ミンミンは聞いたことありません。 彼はたいてい笑顔です。 とっても温和な空気をまとっています。 そして何より面白いのが、彼の洞察力。 鋭い視点で世間を切りとる講釈が、またすばらしいのです。 例えば道ばたで未知のものと遭遇したとします。 火星人とか、 ピンク色のカラスとか、 タイムマシンから降りて来た自

日報 3月22日 隣室の音楽が聞こえた頃

記入者:明明 二段ベッドの上と下には、 壁にぴったり耳を押しつける二人の女の子。 二人は物音一つ立てず、じっと耳をそばだてている。 「……これ、なんだろう?」 上の女の子がつぶやく。 「……わかんない」 下の女の子が小さく答える。 「なんか、楽しそうだね」 「そうね。きっと楽しい気分なんだよ」 二人の女の子は笑って、それから布団に潜りこむ。 二段ベッドの上の女の子は、ミンミンの妹です。 昔からどこへ行くのも一緒でした。 ぶったり蹴ったり、つねったりのケンカもし

日報 3月19日 もう二度と会えないかもしれない

記入者:明明 朝目が覚めると、 部屋の低い天井が見えます。 その部屋には海みたいに青いペンキが塗ってあるので、 「海の部屋」と呼んでいます。 近頃、目が覚めると“昨日の朝”のことを思い出します。 (昨日も同じように目が覚めて、目の前に青い天井があったなぁ……) そのあと、“おとといの朝”に思いを馳せます。 (おとといも同じように、目が覚めて天井を眺めたなぁ……) そんな朝を3回迎え、6回迎え、10回迎え、 気がつくと、あっという間に1ヶ月くらい経っているのね。

日報    3月16日    人間臭さと優しい気持ち

記入者:明明 憧れの人に「会いたいです」という連絡をしたら、 なんと翌日(今日)会えることになりました。 とっても可愛らしくてステキなお姉さまです。 「ミンミンもこんな風に歳を重ねたい」と思う人。 会う時間帯に奇跡的に雪が止み、ポカポカ温かい陽気の中、 ゆっくりお散歩をしました。 大きくなってから出会った人と、 こうして隣同士で歩けることが奇跡のようで。 ただお散歩しているだけで、優しい気持ちになれるのです。 あそこはこうでね、あそこはああなんだよ。 それ可愛いね。

日報 3月13日 子どもみたいなパソコン

記入者:明明 会社で勤務していて、初めてパソコンがスリープした。 めちゃくちゃ波にノッている時だったの。 とっても集中してた。 なんで今なのよう! 今じゃなきゃダメだったのかよう! 5分待っても、10分待っても、 虹色の輪っかはくるくると周り続けています。 オーバーヒートしたかも……と思い、 パソコンの本体を触ってみました。 おや、熱くない。 たくさんのアプリを開いている訳でもなかった。 思い当たる節がなかった。 仕方がないので、 機械のトラブルに強いべっこう

日報    3月10日    今「終わり」が来てもいいように

記入者:明明 8年前の明日があったから、ミンミンは今ここに存在できているのね。 生まれてきたから今ここにいるように見えるけど、そうじゃないのね。 ミンミンはちょうど大学生。 世の中のことも自分のことも、 何一つわかろうとしていなかった頃。 何かに突き動かされるように、 8年前の明日から今日までが一本の線で結びつけられました。 まだ明日にも続いている。 きっとミンミンが死ぬまで伸び続ける。 そういう一本の線ができた。 最近、こんなことを思っている。 私ができること