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マルガスキーカンパニー

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脳内社員たちによって綴られた、2019年冬から春までの記録です。
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#かくなみみほ

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会社の前にある自衛隊官舎

髪型、おそろいですね。

日報    4月16日    “変化の兆し”をなかったことにしない

記入者:かくなみ みほ 体調が変化すると、 「それまでは快適に過ごせていた」ことがわかります。 4時間睡眠でも元気に活動できていたのに、 8時間は寝ないとスッキリ起きられなくなったり。 二日で治った打撲が、 一週間経ってもズキズキ痛んだり。 昨日の「バカじゃないの?」は聞き流せたけど、 今日の「バカじゃないの?」は心が折れたり。 昨日の体調は、 今日にも対応しているとは限りません。 今日の治癒能力は、 明日にも継続しているとは限りません。 生き物の細胞は、 あっ

日報    4月13日    世界一長い3分と、世界一短い1時間

記入者:かくなみ みほ 人によって、場面によって、 時間というものの捉え方はまるで変わってしまいますね。 例えば「3分」。 近所のコンビニに歩いていく3分なら、 長いとも短いとも感じないかもしれません。 お腹が空いているときの3分なら、 2分半でカップラーメンを食べ始めてしまうかもしれません。 試験の残り時間3分なら、 内容の出来によって何を感じるか180℃変わるでしょう。 隣町までの電車一駅分の3分なら、 車内の混み具合が天と地を分かつかもしれません。 時間に

日報 4月10日 お弁当に愛を込めて

記入者:かくなみ みほ 近頃、SNSでお弁当の投稿をよく見かけます。 私の周辺だけでしょうか。 それとも春の温かさのせいでしょうか。 わたしは、お弁当がある風景がとても好きです。 「お弁当」という言葉を見たり聞くだけで、 なんだか心が浮きたちます。 弁当箱の中に入っているおかずやおにぎりを食べるだけでなく、 お弁当の行為自体を「お惣菜パン」で済ませることもありました。 片手間で食事を終えてしまうのは、 ちょっともったいないような気もしますが、 お気軽に“はむはむ

日報    4月7日    いつも頑張っている人へ

記入者:かくなみ みほ 今日ここに書くことは、 世界にごまんとある“きっかけ”の一つだと思ってください。 わたしは会社のトイレに入るとき、 あえて電気をつけないことがあります。 「あ、電気いらないや」 と思うからです。 早朝や夕方に、その瞬間が訪れます。 会社のトイレには小窓がついていて、 そこから太陽の光が差し込むようになっています。 サンセットのトイレなんか、もう最高です。 夕陽の橙色に染まるトイレ内には、 貴族を思わせる雰囲気が漂います。 小窓から溢れる

日報 4月4日 “◯選”にとらわれない

記入者:かくなみ みほ 例えば、あなたの地元へ遊びに来た友人が、 「よかったら街を案内してよ」と言ったとします。 あなたなら、どんな風に地元の街を案内しますか。 「〇〇町で隠れ人気のカフェ5選」 「天然酵母のパン屋で食べるべき3種」 「女子のソロ飲み行きつけ店10選」 こういうネット情報、調べればすぐに見つかります。 サイト場で語られている商品の価値は、 なんとなく万人から認められているような気がします。 確かに、素敵なお店や場所なのでしょう。 だけど、 便利な

日報 4月1日 愛がくるくる回る法則

記入者:かくなみ みほ 今晩、友人の作ったコロッケをご馳走になりました。 事前にお食事のお誘いがあったわけではなく、 なりゆき上そうなりました。 一緒に取り組んでいる仕事の書類を、 たまたまコンサル君と二人で渡しに行ったのです。 友人は、気の置けないご夫婦です。 旦那さんは家をつくる仕事をしています。 奥さんは心と身体を整える仕事をしています。 お子さんは二人。 元気いっぱいの成長期です。 書類を渡してさぁ帰ろうとするわたしたちに、 奥さんが声をかけてくれました。

日報    3月29日    心の在るところがふるさと

記入者:かくなみ みほ コンサル君と連れ立って、地元のお蕎麦やさんに行きました。 「よくじいちゃんが出前をとってくれたなぁ」 と、子どもの頃を懐かしむようにコンサル君はつぶやきました。 店内に入る引き戸を開けると、 鉄琴を零したような音が盛大に鳴り響きました。 カウンター10席と、小上がりのテーブル席が3つの、 平成初期を思わせるこざっぱりとした雰囲気でした。 店内には、女性ボーカルのジャズが流れていました。 壁には、プロ野球選手のカレンダー、町の観光ポスター、

日報 3月26日 興味・関心は自分の中にある

記入者:かくなみ みほ 誰かに教わったことはないのに、 心や身体が自然と動くことがあります。 「夕焼けは美しいものだ」と聞かされたことはありませんが、 どこで見る夕焼けも、わたしにとっては美しいです。 沈むほどに赤く染まる夕焼け、群青色が混じる頃合いの夕焼け、 海に溶ける夕焼け、山にしずむ夕焼け。 今日の夕暮れ時は、ちょっとやるせない気持ちでした。 でも、ゆっくりと色と雲とが移り変わる夕焼けを見て、 「きれいだなぁ……」と思いました。 昔もらった通信簿に、 「興味

日報 3月23日 うちの町には何もない?

記入者:かくなみ みほ 都会と呼ばれる場所にも、地方と呼ばれる場所にも、 「うちの町には何もないよ」と言う人がいます。 確かに、都会には前人未到の大地やそびえ立つ山々はないし、 地方には5分に一本の割合でホームに来る電車もない。 全国の町々で「ないもの」を探すと、結構あるでしょう。 じゃあ、「何がある」と、いいんでしょうか。 「何もない!」と言っている人の中に、 「何がある状態がベストか」を提案できる人はいるんでしょうか。 「何もない」と言っている間は、 目の前に

日報 3月20日 新聞記者のノートから

記入者:かくなみ みほ 今日の午後、新聞記者さんと会社でお話しました。 わたしは記者さんのすぐ近くに座っていたので、 お話しながら、彼の手元を見ていました。 新聞記者さんは、 ノートを開き、ペンを持ち、机の上を整えます。 それから相手の言葉に耳を傾け、 表情や空気を読み取ります。 ぽた ぽた ぽたぽたぽたぽたー と、コーヒーの雫がポットに落ちていくようにペンが走り出します。 何も書かれていない真っさらなノートに、 自然発生的に文字が浮かび上がるように見えました。

日報    3月17日    目的の途中にあるもの

記入者:かくなみ みほ 今日は会社にて、おもちつきを行いました。 かくなみ親族と近所の友人が集まり、 10キロを超えるおもちをつきあげました。 まず、薪ストーブでもち米を蒸します。 お釜から吹き出す蒸気の暖かい空気で、 会社の1階の窓ガラスが真っ白にくもりました。 「よいしょー」と掛け声をかける時の春の日差しと、 周りにいる人の朗らかな雰囲気がたまりませんでした。 久しぶりの賑やかさに、わたし1mmくらい浮いていたかもしれません。 あんころもち、きな粉もち、納豆も

日報 3月14日 初体験も怠慢もポケットへ

記入者:かくなみ  みほ 今日は「ジーラライス」というものを食べました。 インドで良く食べられている炒めごはんで、 クミンなどのスパイスと塩と油でごはんを炒めます。 インドの友人から聞いた訳ではないですけど、 作り方は人によって様々あるみたいです。 会社に作り置いてあった四日目カレーを添えていただいたのですが、 なんともふくよかな味わいでした。 インドの屋台で食べたらもっとうまいんでしょう。 本場のスパイスと塩加減、ちょっと古い油の香り。 そういうものに包まれなが